ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

乙一

あのころのインターネットと小説家の虚実入り混じる日常―乙一『小生物語』

あらすじ・概要 インターネットのHPで日記を書き始めた作家、乙一。しかしその内容はどんどん虚実入り混じるようになる。映画を見たり漫画を読んだりする日々や、同業者との交流の中に唐突に挟まるファンタジー要素。フィクションのようなノンフィクションの…

研究家と冥界脱出、サンタの学校、愚痴の言い方を探す。最近読んだ・見た作品5つ(20220110)

【神ゲー】古代ギリシャ研究家と『HADES』で冥界脱出してみた #01 面白かった! ゲームの内容も面白いしゲストの解説もいい。 ゲスト、ところどころで専門家というよりオタクになってしまっているのが笑います。 ゲームの絵柄かっこかわいくて好きですね。 w…

死体の一人称によって語られる、幼き殺人者のサスペンス―乙一『夏と花火と私の死体』

あらすじ・概要 9歳だった「わたし」は友達に殺された。友達とその兄は、わたしの死を隠蔽するため死体を隠そうとする。死体を一人称とした証拠隠滅サスペンスが始まる……表題作ほか、とある家の女中となった女性が見た、奇妙で恐ろしい夫婦の姿を描く「優子…

青春というファンタジー空想空間―古谷兎丸・乙一『少年少女漂流記』

今日の更新は、古谷兎丸・乙一『少年少女漂流記』です。 あらすじ 孤立、親との関係、ダイエット。悩みを抱える少年少女たち。彼らの心はファンタジックな風景を生み出す。小説家の乙一と漫画家の古谷兎丸の合作である連作青春短編。

こっくりさんと契約した男の、悲しくも希望のある結末―乙一『天帝妖狐』再読感想

今日の更新は、『天帝妖狐』です。 久しぶりに読みたくなったので楽天koboで買いました。電子書籍は気が向いたときに買い戻せて、著者にお金を払えるのでいいですね。 あらすじ 杏子は道端で倒れていた夜木という男を拾う。顔を隠した夜木は、何か訳ありのよ…

移植された眼球に導かれたどり着いた屋敷では… 乙一『暗黒童話』感想

めっっっちゃ怖かった……ホラー耐性はあるほうなのにガタガタ震えてしまいました。二度と読みたくないです。 あらすじ 事故にあい、記憶と片目を失った主人公。移植された眼球は、自分でない人の記憶を映し出しました。眼球を通して事件を目撃した主人公は、…

時間をめぐる恋愛短編アンソロジー 大森望編『不思議の扉 時をかける恋』感想

『不思議の扉 時をかける恋』を読みました。 時間SF大好きなので入手した一冊です。 不思議の扉 時をかける恋 (角川文庫) 作者: 大森望 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング) 発売日: 2010/02/25 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 91回…

もしも刺青が動き出したら 乙一『平面いぬ。』感想

『平面いぬ。』を読みました。短編集です。 平面いぬ。 (集英社文庫) 作者: 乙一 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2003/06 メディア: 文庫 購入: 7人 クリック: 153回 この商品を含むブログ (172件) を見る あらすじ 『石ノ目』 目を見ると石にになってしま…