ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

豊富なイラストと文章で電話応対のしかたを学ぶ 北原千園実『電話応対のルールとマナー』感想

職場で電話応対をするかもしれないので、ちょっと調べてみようかなと思い手に取りました。 書籍概要 社会人なら一度はやらなくてはならない電話応対。新社会人や初めて電話応対する人のために、電話応対の基本的知識やよく使うフレーズ、気持ちのいい話し方…

姫君を乗せて大空をかける飛行機の美しさ 阿部藍樹『白翼のポラリス』感想

Twitterでおすすめされていたので買ってみました。女の子より飛行機のほうがでかい表紙、かっこいいですね。 あらすじ ほとんどの陸地が海に沈んだ世界。船国から船国へ荷物を運ぶスワローの少年、シエルは少女から「自分を運んでほしい」と依頼を受ける。彼…

心霊事件の黒幕にひえっとなる 『ゴーストハント3 乙女ノ祈リ』感想

あらすじ SPRに持ち込まれる心霊相談。それはすべて同じ高校から持ち込まれたものだった。増え続ける怪談に頭を悩ませるSPRの面々。その解決には、麻衣の秘められた力がヒントになっていく。

人がえげつない理由で死んでいくのに下世話な興味を持つ 京極夏彦『姑獲鳥の夏 下』感想

ちょっと時間が開いてしまったけど下巻を読んでいました。前巻の感想はこちら。 honkuimusi.hatenablog.com あらすじ 20か月以上孕んでいる女性、消えた赤ん坊、失踪した男……。謎が謎が呼ぶ館で、京極堂は謎解きをする。あらゆる因縁が明かされ、衝撃の事…

ADHDの生活改善の初歩 桜井公子『どうして私、片づけられないの? 毎日が気持ちいい!ADHDハッピーマニュアル』感想

Amazonで気になったので入手した本です。 書籍概要 日常で大きな困難が付きまとうADHD(注意欠陥多動性障害)の人々。本書では、さまざまなADHDの悩みを紹介しつつ、それにどのような改善策が取れるか、猫のイラストとともに紹介している。

黒豚姫が自分の人生を取り戻す カミツキレイニー『黒豚姫の神隠し』感想

表紙がかっこいいので読んでみたかった本です。絵柄がすごく好きなんですよね~。 あらすじ 冷たいクラスメイト、波多野清子の笑顔を見てから、彼女を自主製作映画に出演させたいと思うようになった米輔(ヨナ)。脅して言うことを聞かせようとするが、彼女…

吸血鬼の愛と戦いと生活の物語 あざの耕平『BLACK BLOOD BROTHERS』3~11巻感想まとめ

最終巻まで読んだので感想記事まとめ。 と言っても、1、2巻を読んだのがだいぶ前なので3巻からの感想です。 あらすじ 吸血鬼と人間がひそかに共存する「特区」にやってきた吸血鬼の兄弟。吸血鬼と人間の橋渡しをする機関、カンパニーで働くミミコは兄のジ…

この作品のキリストには幸せになってほしかった ニコス・カザンザキス『キリスト最後のこころみ』感想

複数の読書ブログで見かけたので内容が気になっていました。 いや~読んでよかったです。面白かった。 あらすじ マリヤの息子イエスは、周囲の不思議な予兆に悩まされていた。そして天の啓示を受け、仲間を集めて自分の考えを広めていく。彼は十字架にかけら…

戦いの行方と美しい恋の終わり あざの耕平『BLACK BLOOD BROTHERS11 賢者転生』感想

ついに最終巻。どんなシリーズでも感慨深いですね。 あらすじ 特区に吸血鬼たちが集結し、最終決戦の火ぶたが落とされる。特区を脱出しようとする九龍の血脈に、ミミコらが打った手とは……。そして、ミミコとジローの関係にも決着の時が来る。

濃いキャラクターが毎日お祭り騒ぎ 森見登美彦『有頂天家族』感想

この、めちゃくちゃダサい二重カバーはなんとかならんかったのか。アニメ絵でもいいから、もっと持ってて楽しいデザインにしてほしいです。 あらすじ 父親が人間たちに狸鍋にされてしまった狸の四兄弟。しかしその息子たちは阿呆ばかりだった。主人公である…

沖縄を舞台に幻想と醜さの間を行く短編集 恒川光太郎『月夜の島渡り』感想

書籍概要 逃げ込んだ孤島にいた軟体動物との暮らし、何度も生まれ変わる女性が見た時代の流れなど、沖縄を舞台にした幻想小説短編集。

お姉さん巫女綾子がポンコツかわいい 小野不由美『ゴーストハント2 人形の檻』感想

今回の表紙箔押しですね。変わった箔の押し方です。 あらすじ SPR(渋谷サイキックリサーチ)の渋谷一也(ナル)と麻衣は、依頼を受けて怪現象の起こる洋館へ向かう。そこで別のルートで依頼されていた綾子と法生と出会い、協力して調査を進めていく。

それぞれの決戦前夜に思うことは あざの耕平『BLACK BLOOD BROTHERS10 銀刀出陣』感想

あらすじ カンパニーが特区を奪還する「Xデー」が近づく中、ミミコを中心とした人々は対応に追われる。一方、香港では血の気の多い吸血鬼が集まりつつあった。それぞれの最終決戦の前夜が過ぎていく……。

怖くておかしくて美しい短編小説をアンソロジーに 西崎憲編訳『怪奇小説日和 黄金時代傑作選』感想

書籍概要 おどろおどろしく、怖くて、美しい。そんな怪奇小説の18編を、古典的なものから新感覚なものまで、一冊にまとめ翻訳したアンソロジー。

革命を起こした農場の動物たちがディストピアに陥る ジョージ・オーウェル『動物農場』感想

読みたいなあと思っていたけれど後回しにしていた本。原文の著作権は切れていたのか……。 「闇のどうぶつの森」のような作品でした。 あらすじ 農場主を追い出し、自分たちで農場を運営していくようになった動物たち。しかし農場のトップになったブタたちは、…

おどろおどろしい話は面白いけれどとにかく長い 京極夏彦『姑獲鳥の夏 上』感想

Twitterでフォロワーさんのおすすめ小説として挙がっていたので読んでみました。 ときどき作風が似ていると言われるのだけど、私自身はあまり自覚がないです。 あらすじ 古本屋で拝み屋の京極堂と「私」は、20か月の間妊娠し続けている女性を調査すること…

スラヴ圏の吸血鬼、そしてそれにまつわる伝承を解説する 栗原成郎『スラヴ吸血鬼伝説考』感想

どこかで見た名前だと思ったら『ロシア異界幻想』を書いた方でした。あれも面白かったです。 書籍概要 死者が墓から起き上がり、血を吸うというスラヴ圏の吸血鬼。その伝承に関わる人狼、夢魔、死神などの魔物の考察や、フィクションにおける吸血鬼の扱いに…

映画研究部にやってきた男装少女と三角関係 大樹連司『ボンクラーズ、ドントクライ』感想

一巻完結のライトノベルのおすすめに上がっていた作品です。 あらすじ 二人でヒーローごっこをしていた映画研究部の「僕」とカントク。そこに男装の少女桐香が現れたことから、映画研究部は変わっていく。三人の淡い恋の行方はいったいどうなるのか……。

とても論理的なホラーミステリ 小野不由美『ゴーストハント1 旧校舎怪談』感想

コミカライズが面白かったので読んでみようという本です。 あらすじ 旧校舎には幽霊が出るという噂があった。麻衣はそこでゴーストハントをするという少年に出会う。除霊は他の霊能力者を巻き込み、謎を増していく。はたして旧校舎の幽霊の正体とは……。

しがらみにあふれたミュージシャンたちの恋愛模様 カズオ・イシグロ『夜想曲集 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語』感想

あらすじ ベネチアで有名歌手と出会ったギター奏者、整形をするサックス奏者など、さまざまなミュージシャンや音楽好きを主人公とし、内容が少しずつつながりを持っている連作短編集。

青年が日本列島を覆う横浜駅の中で大冒険 柞刈湯葉『横浜駅SF』感想

カクヨムで連載されていたweb小説の書籍化です。 kakuyomu.jp あらすじ 横浜駅が増殖し、日本を覆いつくした未来。横浜駅の外で育った三島ヒロトは、5日間だけ駅の内部(エキナカ)で過ごせる「18きっぷ」を手に入れ、42番出口を目指して旅立つ。ヒロトが…

他人の日常は誰かの非日常 おすすめエッセイ本18選

今回はおすすめエッセイ本のまとめです。 エッセイは、小説よりも気楽に読めつつ、他人の日常を知ることができて面白いです。 『衝動買い日記』鹿島茂 中公文庫 『変!!』中島らも 集英社文庫 『ワセダ三畳青春記』高野秀行 集英社文庫 『魔女の1ダースー…

カーサがシンガポールにやってきてミミコを狙う あざの耕平『BLACK BLOOD BROTHERS9 黒蛇接近』感想

あらすじ 新生カンパニーの長になったミミコを仕留めようと、シンガポールにカーサがやってきた。一方ウォーロック家のアンナがカンパニーに賛同し、吸血鬼を取り巻く状況は変わりつつあった。

女の子たちが戦いを前にしてどんどん強くなっていく あざの耕平『BLACK BLOOD BROTHERS8 宣戦恋歌』

吸血鬼の小説を読むシリーズ、まだまだ続くよ! だいぶ内容が進んできました。 あらすじ 特区から敗走し、シンガポールに移った「カンパニー」。ミミコはそこでカンパニーの新しいトップになってほしいと依頼される。一方ジローは、自分自身の力をコントロー…

人から恨まれる仕事、だが必要な仕事 榎本まみ『督促OL修行日記』感想

前々から面白そうだな~と思ってて、本屋に平積みされていたのを発見して買いました。 あらすじ 就職氷河期の時代、著者、榎本まみがなんとか内定をとったのはクレジットカード会社。彼女はそこで、キャッシングの返済を延滞している人たちに督促をする仕事…

死にぞこないになった少年がグロい化け物を倒す 九岡望『ニアデッドNo.7』感想

『エスケヱプ・スピヰド』が面白かったのでありがとう課金もかねて購入しました。 honkuimusi.hatenablog.com あらすじ ある日、記憶を失い境死者(ニアデッド)として目覚めた少年赤鉄(アカガネ)。自分はなぜこんな体になったのか……。同じ境死者、紫遠(…

吸血鬼と人間の共存地域、特区を襲う変化の波 あざの耕平『BLACK BLOOD BROTHERS7 王牙再臨』感想

吸血鬼の小説を読むシリーズ続きです。今回は心なしかイラストが多かった気がします。 あらすじ 「九龍の血脈」のきょうだいたちが九龍王の墓所を占拠し、復活の儀式をしようとしていた。特区は混乱に陥り、カンパニーも敗走を迫られる。ぼろぼろになった特…

ジローの本気、セイのチートさが垣間見える あざの耕平『BLACK BLOOD BROTHERS6 九牙集結』感想

あつ 吸血鬼の本を読むシリーズはまだまだ続きます。 あらすじ 行方不明になっていたゼルマンの行方を突き止めたサユカ。生きるのに飽いたゼルマンに彼女は何ができるのか。一方ミミコは、コタロウの様子がおかしくなりいぶかしむ。それは兄弟二人の運命にま…

ティーンの少女との共依存関係の行方とは 唐辺葉介『電気サーカス』感想

熱烈におすすめしている人がいて気になった本です。 あらすじ テキストサイト「電気サーカス」を運営している主人公水屋口。ネットの仲間と部屋をシェアし、フリーターとして暮らす。そんな中、水屋口は真赤(仮名)という中学生に出会う。

目がボタンの母親、という破壊力 ニール・ゲイマン『コララインとボタンの魔女』感想

『アナンシの血脈』が面白かったのでこっちも読んでみました。 honkuimusi.hatenablog.com あらすじ コララインの両親はいつも仕事で忙しく、かまってくれない。ある日、コララインはもう一つの自分の家を見つける。そこにはボタンの目をした両親がいた。彼…