ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

俳優を通して「美人」とは何なのかを探っていくエッセイ 姫野カオルコ『ブスのくせに!』感想

東京に行ったとき、梟茶書房で買ったもの。このタイトル、ブラインドじゃないと絶対に買わなかったでしょうね……。 書籍概要 人は美人が好きだ。しかし、「美人」の定義とは何なのか? あの女優はなぜ美人と呼ばれるのか? 姫野カオルコが、古今東西の俳優を…

横浜駅SF、家族喰い、天盆。2017年下半期面白かった本21選

2017年が終わってしまう……。 今回は下半期面白かったおすすめ本のまとめです。 上半期はこちら。 honkuimusi.hatenablog.com

しっかりものの叔父さんがだめになる回 椎名蓮月『遠鳴堂あやかし事件帖其の参 あの星が見えなくなるまで』感想

遠鳴堂シリーズはこれがラスト。早かったなあ。 あらすじ 遠鳴堂に倫太郎のかつての相棒、志野が訪ねてくる。彼女は倫太郎に本の修繕を依頼した。明は鳴弦の力を使い、本の過去を覗き見る。そこには、本にまつわる悲しい思い出があった。

幼年期からの脱出は(普通の)人類にはどうにもできなかったよ アーサー・C・クラーク『幼年期の終わり』感想

あらすじ ある日宇宙からやってきて、地球を支配した「オーヴァーロード」という種族。彼らは高度なテクノロジーによって地上に平和をもたらした。しかし、地球にやってきた真意は明かされないままだった。彼らの目的とはいったい何なのか……。

双子の兄弟と母親をめぐる確執が心に痛い 椎名蓮月『遠鳴堂あやかし事件帖其の弐 誰も君にはなれない』感想

あらすじ 遠鳴堂に、鳴弦師の見習い甲斐がやってくる。彼は幽霊に取りつかれていた。それは双子の片割れの霊で、弟に「自分は自殺であること」を伝えたいという。明は甲斐を手伝うことになる。

哀しみを抱えた少年と少女が、新聞配達で繋がる 野村美月『陸と千星 世界を配る少年と別荘の少女』感想

『吸血鬼になったキミは永遠の恋をはじめる』が面白かったので、お礼課金。よかった、本当に良かった……。 あらすじ 両親の離婚の話し合いの間、田舎の家に預けられた千星。彼女はそこで新聞配達をしている少年、陸と出会う。朝の新聞配達のときに起こる小さ…

古書修繕店の裏家業は幽霊に関するお悩み相談 椎名蓮月『遠鳴堂あやかし事件帖 其の壱』感想

『あやかし双子~』の続刊を入手するのにちょっと時間がかかりそうだったので、こっちを先に読んでみました。 あらすじ 古書の修繕をしている遠鳴堂(とおめいどう)。しかしその店は裏の仕事もあった。遠鳴堂で暮らしている叔父に預けられた少年、明(あき…

俳優で音楽家のネガティブ面白お兄さんはときどき哲学する 星野源『そして生活はつづく』感想

親からの借り物。結構エッセイ本はシェアしてます。 あらすじ 俳優業、音楽業、文筆業など、マルチに仕事をしている星野源。しかし、その日常は案外情けないものだった。携帯電話料金を払い忘れたり、全裸で風呂掃除をしたり……ささやかに、でも独特に続いて…

對馬陽一郎『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に働くための本』は、定型発達者にこそ読んでほしい

すごくよかった! ので全力でおすすめします。 情報量の多さ まず白眉なのがこの本の情報量の多さ。 発達障害の本って、文字組はゆったり、イラストたくさん……という感じで情報量が少ないのが不満だったんです。 それは本を読む習慣がない人にはいいけれど、…

プロのスリとギャンブル狂いの占い師が出会った悪の少年 佐藤多佳子『神様がくれた指』感想

事前情報を調べていなかったので、表紙の占い師はてっきり女性だと思っていました。 あらすじ 刑務所から出たばかりのスリ、辻は電車で少年少女のスリ集団を目撃する。そのひとりを追いかけてけがをした辻は、昼間という占い師に助けられた。昼間と同居しな…

課題の多いアパレル業界で歩くには 岩崎剛幸『アパレル業界の動向とカラクリがよ~くわかる本』感想

業界本を読むシリーズ 書籍概要 華やかなイメージのあるアパレル業界。しかしその現実は厳しい。繊維産業は海外に移転し、トレンドを自ら作ることも難しくなってきた。アパレル業界の現状とその課題を求職者向けに語る業界本。

妖精の国から落ちてきた先はロンドンでした 縞田理理『霧の日にはラノンが視える』感想記事まとめ

あらすじ 一族にかけられた呪いから逃れるため、ロンドンにやってきた少年ラムジー。そこでジャックという男性に助けられる。彼は実は、妖精の世界からやってきた人で……。妖精郷ラノンから流された人々が織りなす現代ファンタジー。

勢いに任せて美少女アイドルと沖縄へ 葉山透『ニライカナイをさがして』感想

おすすめ記事に載っていて気になった本です。 あらすじ 人気アイドル、宮沢梨花に空港で出くわし、さらわれるように沖縄に向かった主人公。ふたりは石垣島を経由して日本最南端の島、波照間島へ来た。そこで見た、アイドル梨花の秘密とは……。

派遣のメリットとデメリットを併記し、どのようなものか考える 土岐優美『派遣業界の動向とカラクリがよ~くわかる本』感想

業界について調べるシリーズ。 書籍概要 多様な働き方のひとつである、派遣。その法律にかかわることや、派遣のデメリットとメリット、今後の課題について語る。派遣で働く人、派遣会社で働く人に向けた求職者向けの業界案内本。

絶妙なキャラクター設定を平易な文章で書く力がすごい 司馬遼太郎『燃えよ剣 上』感想

本好きあるあるまんがで読んでないのにネタにしてしまったので取り急ぎ読みました。 honkuimusi.hatenablog.com あらすじ 田舎に生まれた土方歳三は、その剣の力と人を動かす才能で、幕末の武力集団「新撰組」を設立する。思想もなく主義もなく、あるのはた…

健康ビジネスで儲けるにはどこを重視すればいいのか 川上清市『健康ビジネスの動向とカラクリがよ~くわかる本』感想

業界のことを調べてみるシリーズ。 書籍概要 少子高齢化や健康意識の高まりによって、注目されている健康ビジネス。そこで利益を上げ、客とよい付き合いをしていくためにはどうすればいいのか。就活生向けに業界の展望を書いた本。

停電で出会った4人の少年少女が恋を通して成長する 三上康明『恋の話を、しようか』感想

あらすじ 予備校の停電によって、お互いに興味を持ち始めた4人の少年少女。言葉を交わすうちに、少しずつ惹かれ合っていく。お調子者のミツルを中心に、4人の恋心が入り乱れる青春ラブストーリー。

無駄のない設定と人物描写であやかしとの交流を描く 椎名蓮月『あやかし双子のお医者さん1 ばけねこと鈴の記憶』感想

Twitterの知り合いがおすすめしていて、ちょうどKindleセール中だったので衝動買いしてしまいました。 あらすじ いたはずの「弟」がいなくなった。主人公莉莉(りり)は憑き物を落としたり探し物をしたりしているという男を訪ねた。その彼晴(はる)は、あや…

わからないけれどわかろうとしたい異文化 青木保『異文化理解』感想

久しぶりに新書が買いたくなって楽天koboで買いました。岩波新書は信頼感があっていいです。 書籍概要 世界中がグローバル化しつづける現代。それと同時に、文化の違いが争いを招いている。文化人類学者の著者が、他の文化を理解するためにどうすればいいの…

「好きなこと」をやりとげることと少年少女の淡い恋 夜野せせり『渚くんをお兄ちゃんとは呼ばない ひみつの片思い』感想

あらすじ 両親の再婚により、血のつながらないきょうだいができた千歌。そのひとりは、学校の人気者渚だった。最初は反目しあっていた二人だが、サッカーと漫画という好きなことを通して、少しずつ距離が縮まっていく。

金融の歴史とこれからを語る 平木恭一・奥澤敦司『金融業界の動向とカラクリがよ~くわかる本』感想

業界について調べるシリーズ。 書籍概要 株、為替など、「お金」にまつわる業界。それらはどのような歴史を持ち、今後どのような課題が予測されるのか。金融のこれまでとこれからを語る、就活生向けの入門書。

短編形式で二人の三学期における日常を描く 野村美月『吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる5』

あらすじ 晴れて恋人同士となった綾音と詩也。しかし、脚本担当のいち子から、交際を認めてもらえなかった。二人は付き合っていないという体で生活することになる。そしてレグルスのバレンタイン公演は、毎年恒例の「ロミオとジュリエット」になって……。

ほかのメディアでは明かされない、しかし基本的な保育サービスの知識 大嶽広展『保育サービス業界の動向とカラクリがよ~くわかる本』感想

書籍概要 働く女性の増加により、需要が増えている保育サービス。今後、どのようなサービスが必要とされるかや、保育業界が抱える問題点などを伝えていく、就活生向けの業種研究本。

時を越えて知ったラノン誕生の真実とは 縞田理理『霧の日にはラノンが視える4』感想

あらすじ ラノン人を騙し連れ去ったフィアカラを追ってクリップフォード村にやってきたジャックたち。フィアカラはクリップフォード村のストーンサークルを使って、途方もない願いを叶えようとしていた。ジャックはそれを止めるために時空を超える。

読みやすいけれど奥深い 中学生におすすめの小説25選

素材:イラストACよりがわっち フォント:殴り書きクレヨン 書きかけのまま放置していたおすすめまとめ記事を消化。 中学生のために小説を選ぶのは結構難しいですね。お仕着せの物語は物足りなくなる時期だし、かといって過激すぎるのも考え物だし。 せっか…

戦時中をスパイたちが駆けていく 柳広司『ダブル・ジョーカー』感想

セールで買ったもの。おまけ掌編が入ってないとかケチだな……! あらすじ 軍属でありながら独自の方法で諜報活動を行う「D機関」。彼らは戦時中の日本で暗躍する。太平洋戦争開始直前、陰謀渦巻く世界で彼らが見たものとは……。スパイたちの活躍を描く連作短編…

プライドの高い面白お姉さんがレグルスに戻ってきた 野村美月『吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる4』感想

あらすじ クリスマス公演の演目が「エロスとプシケー」に決まった。エロスを生き生きと演じる詩也に対して、綾音はスランプに陥る。詩也と綾音の関係はすれ違ってしまったまま、あるべき姿を求めて迷走する。

悪徳魔法使いに騙されたラノン人を救え 縞田理理『霧の日にはラノンが視える3』感想

このシリーズ、イラストの本文再現度が高くて好きです。 あらすじ クリップフォード村にあった遺跡が返還され、周囲では妖精騒ぎが起きる。一方魔術者フィアカラが口車で同盟を乗っ取り、危機的な状況に。ジャックやラムジーはラノン人たちを救おうと行動を…

変人に描かれているシャーロックはやっぱり変人 アーサー・コナン・ドイル『シャーロック・ホームズ全集1 緋色の習作』感想

あらすじ 見知らぬ男とルームシェアをすることになった、元軍医のワトソン。同居人シャーロックは、警察の捜査に協力する諮問探偵だった。やがて毒殺事件が起こり、シャーロックはその解決に乗り出す。

演劇部の合同公演で彼女が失った「恋」は 野村美月『吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる 3』感想

吸血鬼小説を読むシリーズ。 あらすじ 四つの演劇部の選抜合同公演に参加することになった詩也。演目は『とりかえばや』。詩也はプレイボーイな宰相中将に苦戦する。稽古するうちに、ある人物が吸血鬼ではないかという疑いがもたれ……。