ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

椎名蓮月

生き別れの妹がいたのはあやかしの住む屋敷でした―椎名蓮月『あやかし屋敷で夕食を』

あらすじ・概要 母の死の知らせが届き、生き別れの妹有沙とと再会した旭。有沙は人でないものたち「あやかし」と屋敷で一緒に暮らしていた。有沙は、蛇神の生贄となってしまったという。価値観のおかしいあやかしたちと同居することを心配した旭は、有沙と一…

登場人物が「一緒にいたい」というエゴを自覚する―椎名蓮月『あやかし双子のお医者さん七 猫又と別れの挨拶』

今日の更新は、椎名蓮月『あやかし双子のお医者さん七 猫又と別れの挨拶』です。 あらすじ・書籍概要 クラスメイトのもとに出た猫の幽霊の事件を解決した莉莉たち。その過程で、リヒトには他の人間とつながりがあることがわかる。他に主人がいても、リヒトと…

片割れへの執着とストーカーダメ絶対―椎名蓮月『あやかし双子のお医者さん六 雪女と遠い日の約束』感想

ちょっと毎日更新が崩れてすみません。ばたばたしているのでまた崩れるかも……。 今日の更新は、椎名蓮月『あやかし双子のお医者さん六』です。 今までの記事はこちら。 無駄のない設定と人物描写であやかしとの交流を描く 椎名蓮月『あやかし双子のお医者さ…

あったかいけどどこかドライな現代ファンタジー 椎名蓮月 あやかし系シリーズ感想記事まとめ

同世界観なので一緒にまとめておきます。 これ、シリーズ全体の名前はないんだろうか。

だめ人間がだめ人間に説得される回 椎名蓮月『あやかし双子のお医者さん五 幽霊と邂逅の半身』感想

Kindleで同日に読めるんですね。 注文しようと思ってましたがKindleで予約してしまいました。 あらすじ すべてのあやかしを滅ぼそうとする吉野。彼と仕事をしたことがある晴は、なんとか吉野を止めたいと考える。そんな中、莉莉は吉野のかつての相棒の幽霊と…

蔵で見つけた妖刀が使ってくれと要望してくる 椎名蓮月『あやかし双子のお医者さん四 妖刀と孤独な術者』感想

表紙の花、キョウチクトウですね。花言葉は「油断大敵」「用心」。なんだか象徴的です。 あらすじ 学校の友人に頼まれ、蔵の整理を手伝っていた莉莉は、そこで古い日本刀を見つける。日本刀には付喪神が憑いており、莉莉はその付喪神に「使ってほしい」と懇…

カラスを連れた少年が治療の依頼にやってくる 椎名蓮月『あやかし双子のお医者さん三 烏天狗と押しかけ弟子』感想

ふらっと本屋さんに入ったらあったので、最新刊まで買いました。リアルタイムでシリーズを追いかけるのは久しぶりかもしれません。 あらすじ あやかしを癒す男性に弟子入りした莉莉。年明けごろ、白いカラスを連れた少年がやってきた。彼は烏天狗のあやかし…

「いい話」の中に違和感を感じる巻 椎名蓮月『あやかし双子のお医者さん二 付喪神と千羽鶴の願い』感想

今更ながらイラストレーターさんが、刀剣乱舞の虎徹を描いた人だと気づきました。 結構塗りの雰囲気が違うから気づかなかったです。 あらすじ あやかしを癒すものとして、晴に弟子入りした莉莉。文化祭の展示の調べ物で図書館を訪れた彼女は、文字が消えてし…

しっかりものの叔父さんがだめになる回 椎名蓮月『遠鳴堂あやかし事件帖其の参 あの星が見えなくなるまで』感想

遠鳴堂シリーズはこれがラスト。早かったなあ。 あらすじ 遠鳴堂に倫太郎のかつての相棒、志野が訪ねてくる。彼女は倫太郎に本の修繕を依頼した。明は鳴弦の力を使い、本の過去を覗き見る。そこには、本にまつわる悲しい思い出があった。

双子の兄弟と母親をめぐる確執が心に痛い 椎名蓮月『遠鳴堂あやかし事件帖其の弐 誰も君にはなれない』感想

あらすじ 遠鳴堂に、鳴弦師の見習い甲斐がやってくる。彼は幽霊に取りつかれていた。それは双子の片割れの霊で、弟に「自分は自殺であること」を伝えたいという。明は甲斐を手伝うことになる。

古書修繕店の裏家業は幽霊に関するお悩み相談 椎名蓮月『遠鳴堂あやかし事件帖 其の壱』感想

『あやかし双子~』の続刊を入手するのにちょっと時間がかかりそうだったので、こっちを先に読んでみました。 あらすじ 古書の修繕をしている遠鳴堂(とおめいどう)。しかしその店は裏の仕事もあった。遠鳴堂で暮らしている叔父に預けられた少年、明(あき…

無駄のない設定と人物描写であやかしとの交流を描く 椎名蓮月『あやかし双子のお医者さん1 ばけねこと鈴の記憶』感想

Twitterの知り合いがおすすめしていて、ちょうどKindleセール中だったので衝動買いしてしまいました。 あらすじ いたはずの「弟」がいなくなった。主人公莉莉(りり)は憑き物を落としたり探し物をしたりしているという男を訪ねた。その彼晴(はる)は、あや…