ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

短編集

肥大化した横浜駅の中で生きる人々の悲喜こもごも 柞刈湯葉 『横浜駅SF 全国版』感想

この本はブログの収益で買いました。ありがとうございます! あらすじ 横浜駅が日本の国土を覆った未来。関門海峡を挟んで横浜駅から住居を守るJR九州、子ども型ロボットを放って横浜駅を調査するJR北海道、そしてエキナカに暮らす人々を描いた短編集。

失ったものを心に抱いて生きていく切なさ 緑川ゆき『愛蔵版 蛍火の杜へ』感想

有名作品だけれど実は読んだことがなかった話です。愛蔵版を見かけたのでこの機会に手に取ってみました。 あらすじ 少女、蛍は、山で不思議な青年ギンと出会う。彼は人間に触れられると消えてしまう存在だった。夏が来るたびに、二人は山で一緒に遊ぶ。やが…

空気が粘つくような暗い描写 田中慎弥『共喰い』感想

読みたいと思っていたけれどなかなか読めてなかった一冊です。 あらすじ 女性を殴る父親、そしてそれに似てきた息子を描く表題作、釣り好きの曾祖父の死を描いた「第三階層の魚」。二編を収録した一冊。

怖くておかしくて美しい短編小説をアンソロジーに 西崎憲編訳『怪奇小説日和 黄金時代傑作選』感想

書籍概要 おどろおどろしく、怖くて、美しい。そんな怪奇小説の18編を、古典的なものから新感覚なものまで、一冊にまとめ翻訳したアンソロジー。

しがらみにあふれたミュージシャンたちの恋愛模様 カズオ・イシグロ『夜想曲集 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語』感想

あらすじ ベネチアで有名歌手と出会ったギター奏者、整形をするサックス奏者など、さまざまなミュージシャンや音楽好きを主人公とし、内容が少しずつつながりを持っている連作短編集。

子どもたちのためにフランスのホラー短編をピックアップ 平岡敦 編訳『最初の舞踏会 ホラー短編集3』感想

岩波少年文庫は、だいたいの図書館にあるのでとっつきやすいですよね。買うとしてもそれほど高くないし。 書籍概要 グロデスクなものから幽霊者まで、短編ホラー小説を子ども向けに翻訳・編集したアンソロジー。英米編に続くフランス編。

科学技術を駆使した叙情的な短編集 菅浩江『そばかすのフィギュア』感想

ハヤカワ文庫セールで買った本のラスト。 書籍概要 宇宙船の一部屋で暮らしている病気の少女、絵の学校にやってきた機械の少年など、さまざまな情景あふれるSF短編集。

不倫ものがやたらと多いけれど不思議と飽きない 向田邦子『思い出トランプ』感想

リーディングスタイルの企画、バースデー文庫の11月28日の本です。 私の誕生日。 【BOOK】当店オリジナルフェアの中でも展開当初から好評いただいているバースデー文庫。同じ誕生日の作家を本を読むきっかけにしてほしいという思いから生まれたこの企画。ご…

老いの悲しみを優しく描く 井上靖『補陀落渡海記 井上靖短編名作集』感想

あらすじ 生きたまま船に閉じ込められ、観音浄土を目指す表題作など、井上靖の名作短編を集めた一冊。

バスジャックが娯楽化した社会を描く 三崎亜記『バスジャック』感想

この表紙かっこいいなあと思いながら購入。 書籍概要 バスジャックが娯楽化した社会を描く表題作「バスジャック」、動物の代わりに檻に入る女性の物語「動物園」など、日常世界の中に不思議がある、独特な短編をまとめた一冊。

シリアス時空からギャグ時空へ 九岡望『エスケヱプ・スピヰド 異譚集』感想

これでラスト。 あらすじ 九曜が目覚める前の鬼虫たちによる前日譚、廃校で一夜を明かすことになった九曜と叶葉のホラー回、おふざけ学パロなど、短編をまとめたボーナストラック敵一冊。

架空の島を舞台にしたちょっと怖いファンタジー 恒川光太郎『南の子供が夜いくところ』感想

南の島というと、八重山諸島に行ったときのことを思い出します。 ぼーっとするのにいいところでした。 あらすじ 少年、タカシは一家心中をするところを謎の女性、ユナに助けられます。彼が連れてこられたのはトロンバス島という南の島。そこではいつも不思議…

給食のデザートをいじめっ子から奪取せよ! アズミ『給食争奪戦』感想

小学生の頃の給食は何であんなにわくわくしたんでしょうね。 給食争奪戦 (電撃文庫) 作者: アズミ,すきま 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 発売日: 2014/06/10 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (3件) を見る あらすじ バレンタイ…

ピアノ曲をめぐる短編集 森絵都『アーモンド入りチョコレートのワルツ』感想

一時期ピアノに関する小説を探してたんですけど、この作品を早く読めばよかったです。 『アーモンド入りチョコレートのワルツ』を読みました。 アーモンド入りチョコレートのワルツ (角川文庫) 作者: 森絵都 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 2005/06/25 …

日常に笑いを見出す創作落語の世界 中島らも『牛乳時代 らも咄』感想

中島らもの『牛乳時代』を読みました。 中島らもの創作落語を集めた本です。 牛乳時代―らも咄 (角川文庫) 作者: 中島らも 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 1996/05 メディア: 文庫 クリック: 10回 この商品を含むブログ (55件) を見る 書籍概要 コピーラ…

時間をめぐる恋愛短編アンソロジー 大森望編『不思議の扉 時をかける恋』感想

『不思議の扉 時をかける恋』を読みました。 時間SF大好きなので入手した一冊です。 不思議の扉 時をかける恋 (角川文庫) 作者: 大森望 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング) 発売日: 2010/02/25 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 91回…

高校野球をめぐる短編集 『雲は湧き、光あふれて』感想

須賀しのぶの『雲は湧き、光あふれて』を読みました。 須賀しのぶは流血女神伝のころから好きです。 雲は湧き、光あふれて (集英社オレンジ文庫) 作者: 須賀しのぶ,河原和音 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2015/07/17 メディア: 文庫 この商品を含むブロ…

神父、カルト信者の少年に閉じ込められる 『Dear MY GOD』感想

『Dear MY GOD』を読みました。 普段ほとんどBLは読まないんですが、これはTwitterで話題になっていたのと、あらすじが気になってしかたなかったのでチャレンジしてみることに。 Dear,MY GOD (onBLUE comics) 作者: 朝田ねむい 出版社/メーカー: 祥伝社 発…

絵本のような絵柄で描かれる人間模様 オノ・ナツメ『DANZA(ダンツァ)』感想

電子の積読を消化しようというシリーズ。こちらも楽天koboのクーポンで買ったもの。 オノ・ナツメは初挑戦です。有名だけど読んだことはなかった。 Danza[ダンツァ](1) (モーニングコミックス) 作者: オノ・ナツメ 出版社/メーカー: 講談社 発売日…

優しい家族の愛のお話 小路幸也『東京バンドワゴン』感想

『東京バンドワゴン』を読みました。 読みたかったけれど後回しになってた一冊です。 東京バンドワゴン (1) (集英社文庫) 作者: 小路幸也 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2008/04/18 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 37回 この商品を含むブログ (108件…

もしも刺青が動き出したら 乙一『平面いぬ。』感想

『平面いぬ。』を読みました。短編集です。 平面いぬ。 (集英社文庫) 作者: 乙一 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2003/06 メディア: 文庫 購入: 7人 クリック: 153回 この商品を含むブログ (172件) を見る あらすじ 『石ノ目』 目を見ると石にになってしま…