ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

読書感想

江戸時代の女性画家はどう生きたか―パトリシア・フィスター『近世の女性画家たち―美術とジェンダー』

あらすじ・書籍概要 江戸に生きた女性画家たちは、女性ゆえに社会通念との軋轢に悩み、よりよい創作環境を模索していた。江戸時代から明治時代にかけて、絵を志した女性たちの人生を伝える本。

須賀しのぶ『アンゲルゼ』感想のまとめと総評

今日の更新は、須賀しのぶ『アンゲルゼ』感想のまとめです。 あらすじ 内気で引っ込み思案な陽菜の趣味は、歌を歌うこと。歌を歌うと不思議な女性が現れ、彼女をマリアと名付け交流していた。しかしマリアは、陽菜の運命を変える存在だった。

「祟る少年」に出会った教育実習生の郷愁―小野不由美『魔性の子』

今日の更新は、小野不由美『魔性の子』です。 あらすじ・書籍概要 教育実習生として母校の高校に帰ってきた広瀬は、高里という生徒に出会う。彼の周りには、事故が頻発していた。学校では、「高里は祟る」といううわさが飛び交う。広瀬は高里に興味を持ち、…

人食いの女王候補が下した決断―須賀しのぶ『アンゲルゼ 永遠の君に誓う』

今日の更新は、須賀しのぶ『アンゲルゼ 永遠の君に誓う』です。 あらすじ・書籍概要。 「女王蜂」としての能力を開花させていく陽菜。そんな折、有紗が寿命を迎えつつあることがわかる。彼女に執着されていた敷島は……。有紗の死を目の前にした陽菜はある行動…

世界を知りたいと願う少年の恋慕―須賀しのぶ『アンゲルゼ ひびわれた世界と少年の恋』

今日の更新は、須賀しのぶ『アンゲルゼ ひびわれた世界と少年の恋』です。 あらすじ・書籍概要 次々に能力を覚醒させていく陽菜。彼女自身の体にも、ある変化が訪れていた。陽菜の行動を不審に思う覚野は、研究会を立ち上げてアンゲルゼのことを調べ始める。…

孤独な少年が心の中に他者を受け入れる―キャサリン・パターソン『テラビシアにかける橋』

今日の更新は、キャサリン・パターソン『テラビシアにかける橋』再読感想です。 あらすじ・書籍概要 絵を描くのが好きなジェシーは、隣に引っ越してきた、ちょっと変わったところのある少女レスリーと仲良くなる。ふたりは川向こうの土地に、「テラビシア」…

政治サークルの壊れていく理想―小野不由美『華胥の幽夢』

今日の更新は、小野不由美『華胥の夢』です。 あらすじ・書籍概要 才の麒麟、采麟が体調不良を起こす。どうやら失道らしい……だが、采王のどこが間違っているというのだろうか。表題作『華胥』ほか、過去や日常をまとめた十二国記の番外短編集。

三上延『ビブリア古書堂の事件手帖』感想記事のまとめと総評

今日の更新は、『ビブリア古書堂の事件手帖』感想まとめ記事です。 といっても3巻以前はブログを作る以前に読んだので、4巻からです。 あらすじ 本が読めない体質の五浦は、栞子の経営する古書店ビブリア古書堂で働くようになる。本の知識にあふれ、推理力…

日本から帰った麒麟が王を選ぶ―小野不由美『風の海 迷宮の岸』

今日の更新は、小野不由美『風の海 迷宮の岸』の再読感想です。 あらすじ・書籍概要 黄海の蓬山にて、次代の麒麟を生み出す泰果が生った。しかしそれは蝕によって流され行方知れずになる。ようやく見つかった泰麒は、現代日本で育ち麒麟の力をほぼ眠らせたま…

無罪になった精神障害者はどこへ行くのか―岩波明『精神障害者をどう裁くか』

今日の更新は、岩波明『精神障害者をどう裁くか』です。 あらすじ・書籍概要 刑法39条により定められている「心神喪失者の行為は、罰しない」という一文。それによって精神障害者は罪に問われないことがある。だが、罪を問われなくなってからはどうなるのか…

失うものがないのに恥をかくことを恐れる―滝本竜彦『NHKにようこそ!』

今日の更新は、『NHKにようこそ!』です。 あらすじ 引きこもりの主人公は、新興宗教の勧誘にやってきた少女・岬と出会う。隣人の後輩とともに、「このままではいけない」」と思いつつ迷走する引きこもり人生を送る主人公に、岬は干渉しようとするが……。

王という自意識を持った男の反乱鎮圧―小野不由美『東の海神 西の滄海』

今日の更新は、小野不由美『東の海神 西の滄海』再読感想です。 青春時代にハマった作品を久しぶりに読みたくなりました。 あらすじ 延麒六太が、胎果小松尚隆を延王に選んで20年。荒廃した国は生気を取り戻しつつあった。そんな折、尚隆の治世に不満を持つ…

世界を救うために中学生が壮絶な訓練―須賀しのぶ『アンゲルゼ 最後の夏』

今日の更新は、須賀しのぶ『アンゲルゼ 最後の夏』です。 あらすじ 軍隊の壮絶な訓練に参加することになった陽菜。同じ未孵化の有紗にも嫌なことを言われ、彼女の気持ちは落ち込む。しかし、アンゲルゼの活動が活発化する「大活動期」が迫っているため、訓練…

14歳の少女が化物を操る力を持つ―須賀しのぶ『アンゲルゼ 孵らぬ者たちの箱庭』

今日の更新は、須賀しのぶ『アンゲルゼ 孵らぬ者たちの箱庭』です。 高校生ぐらいに読んだのの再読です。 あらすじ 内気な中学生陽菜の唯一の楽しみは、歌を歌うと現れる不思議な女性「マリア」と交流すること。そこで隣の中学校に通う尚吾と出会い、秘密を…

忠誠をささげた道化の知恵比べ―三上延『ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~』

今日の更新は、三上延『ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~』です。 あらすじ 『晩年』をめぐり取引に現れた吉原という男。彼は八百万というふっかけた値段で本を売ろうとする。栞子の妹、文香の受験も重なり、ビブリア古書堂はお金に悩…

不妊治療の果てに養子を迎えるということ―後藤絵里『産まなくても、育てられます 不妊治療を超えて、特別養子縁組へ』

あらすじ・書籍概要 「特別養子縁組」とは、育て親との関係を断絶し、ほぼ実子と同じ扱いになる養子縁組の仕組み。終わりの見えない不妊治療から特別養子縁組に挑戦した夫婦のエピソードやを紹介し、特別養子縁組をするための手続きについて解説した本。

明治帝に仕えた女官が若い時代を回想する―山川三千子『女官 明治宮中出仕の記』

今日の更新は、山川三千子『女官 明治宮中出仕の記』です。 あらすじ・書籍概要 明治天皇と昭憲皇太后に仕えた女官が、当時のことを回想する。明治天皇と昭憲皇太后のひととなり、宮中の文化、女官として働くときの悩みなど、女官でしか語れない情報を記した…

親と暮らせない子どもを引き取った夫婦たち―村田和木『「家族」をつくる―養育里親という生き方』

今日の更新は、村田和木『「家族」をつくる―養育里親という生き方』です。 家族制度について調べる流れで、里親家庭にも手を伸ばしてみることにしました。 あらすじ・書籍概要 事情があって親と一緒に暮らせない子どもたちに家庭を提供する「里親制度」。実…

好きになれない主人公のハーレム展開ほどつらいものはない―森晶麿『僕が恋したカフカな彼女』

今日の更新は、森晶麿『僕が恋したカフカな彼女』です。 すみません、最初に言っときますけど酷評です! あらすじ 深海楓は不可能趣味にそそられて架能風香に恋文を渡すが、あっけなくふられてしまう。楓は彼女に食い下がるために、カフカを手本に小説を書き…

孤独を選んだ少年が人を頼ることを知る―遍柳一『平浦ファミリズム』

今日の更新は、遍柳一『平浦ファミリズム』です。 青春ライトノベルのおすすめ記事にに複数回あげられているのを見かけたので興味を持った本。 表紙が家族写真のようなのが珍しいです。 あらすじ・書籍概要 ベンチャー企業の社長だった母を亡くした平浦一家…

困りごとを減らすために脳を鍛える―長沼睦雄『活かそう! 発達障害脳 「いいところを伸ばす」は治療です』

今日の更新は、長沼睦夫『活かそう! 発達障害脳』です。 あらすじ 日常の困りごとが多い発達障害。なぜ、うまくいかないのか……。著者の長沼睦雄は、脳と無意識から発達障害にアプローチする。花風社の浅見淳子を聞き手に、対談形式で発達障害を語る本。

ジョナサン・ストラウド『バーティミアス三部作』感想のまとめと総評

全巻読破したので、感想のまとめ記事です。 あらすじ・書籍概要 魔術師の弟子ナサニエルは、今をときめく魔術師ラブレースに侮辱されたことをきっかけに復讐を企てる。呼び出されたのはジン、バーティミアス。バーティミアスはいやいやながらも生意気な少年…

名前を取り戻した少年がロンドンを救う―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス プトレマイオスの門 下』

今日の更新は、ジョナサン・ストラウド『バーティミアス プトレマイオスの門 下』です。 今までの記事はこちら。 性格の悪い少年が妖霊を召喚して秘宝を盗む―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス サマルカンドの秘宝 上』 かっこいい危機と自業自得な危…

自分がクズだと気づいた魔術師マンドレイク―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス プトレマイオスの門 中』

今日の更新は、『バーティミアス プトレマイオスの門 中』です。 今までの記事はこちら。 性格の悪い少年が妖霊を召喚して秘宝を盗む―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス サマルカンドの秘宝 上』 かっこいい危機と自業自得な危機と―ジョナサン・ストラ…

家族問題で皮肉めいた語り口はいただけない―藤沢数希『損する結婚 儲かる離婚』

今日の更新は、藤沢数希『損する結婚儲かる離婚』です。 家族制度について調べるシリーズ。 皮肉はいらない 事実を教えて あまり離婚するときのお金のことは考えたことがなかったので、「コンピ地獄」というものが存在するとは知らなかったです。 離婚しよう…

疲れた妖霊、いやいや魔術師に従う―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス プトレマイオスの門 上』

今日の更新は、ジョナサン・ストラウド『バーティミアス プトレマイオスの門 上』です。 これまでの記事はこちら。 性格の悪い少年が妖霊を召喚して秘宝を盗む―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス サマルカンドの秘宝 上』 かっこいい危機と自業自得な…

共働き世帯が広げてしまった社会の格差―筒井淳也『結婚と家族のこれから 共働き社会の限界』

今日の更新は、筒井淳也『結婚と家族のこれから』です。 家族制度について調べてみたくて手に取った本です。 あらすじ・書籍概要 「夫は外で働き、妻は家で家事」という家族モデルは、最近作られたものにすぎなかった。その形態に至るまでの家族制度の変遷を…

食べ物に対するポジティブさが楽しい―村瀬秀信『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』

今日の更新は、村瀬秀信『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』です。 あらすじ・書籍概要 昔はおしゃれな店が好きだった著者は、いつの間にかチェーン店ばかりで食事をするようになった。吉野家、びっくりドンキー、サイゼリアなど、街でよく見…

―ニキ・リンコ&藤家寛子『自閉っ子、こういう風にできてます!』

書籍概要 自閉的な資質を持ちながら、知能の遅れのない高機能自閉症として生まれたニキ・リンコと藤家寛子。ふたりは日常生活を送るのにも一苦労。「自閉っ子」としての生活を対談形式で語る本。

クレーマーを観察するクレーマー対応―関根眞一『となりのクレーマー 「苦情を言う人」との交渉術』

今日の更新は、関根眞一『となりのクレーマー』です。 この本、前に読んでるのに買っちゃった気がするんですが中身を忘れてるからまあいいか。 書籍概要 百貨店のクレーム対応をしていた著者。そんな著者が実際に処理した苦情・クレーム案件を紹介する。お店…