ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

読書感想

自分がクズだと気づいた魔術師マンドレイク―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス プトレマイオスの門 中』

今日の更新は、『バーティミアス プトレマイオスの門 中』です。 今までの記事はこちら。 性格の悪い少年が妖霊を召喚して秘宝を盗む―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス サマルカンドの秘宝 上』 かっこいい危機と自業自得な危機と―ジョナサン・ストラ…

家族問題で皮肉めいた語り口はいただけない―藤沢数希『損する結婚 儲かる離婚』

今日の更新は、藤沢数希『損する結婚儲かる離婚』です。 家族制度について調べるシリーズ。 皮肉はいらない 事実を教えて あまり離婚するときのお金のことは考えたことがなかったので、「コンピ地獄」というものが存在するとは知らなかったです。 離婚しよう…

疲れた妖霊、いやいや魔術師に従う―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス プトレマイオスの門 上』

今日の更新は、ジョナサン・ストラウド『バーティミアス プトレマイオスの門 上』です。 これまでの記事はこちら。 性格の悪い少年が妖霊を召喚して秘宝を盗む―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス サマルカンドの秘宝 上』 かっこいい危機と自業自得な…

共働き世帯が広げてしまった社会の格差―筒井淳也『結婚と家族のこれから 共働き社会の限界』

今日の更新は、筒井淳也『結婚と家族のこれから』です。 家族制度について調べてみたくて手に取った本です。 あらすじ・書籍概要 「夫は外で働き、妻は家で家事」という家族モデルは、最近作られたものにすぎなかった。その形態に至るまでの家族制度の変遷を…

食べ物に対するポジティブさが楽しい―村瀬秀信『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』

今日の更新は、村瀬秀信『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』です。 あらすじ・書籍概要 昔はおしゃれな店が好きだった著者は、いつの間にかチェーン店ばかりで食事をするようになった。吉野家、びっくりドンキー、サイゼリアなど、街でよく見…

―ニキ・リンコ&藤家寛子『自閉っ子、こういう風にできてます!』

書籍概要 自閉的な資質を持ちながら、知能の遅れのない高機能自閉症として生まれたニキ・リンコと藤家寛子。ふたりは日常生活を送るのにも一苦労。「自閉っ子」としての生活を対談形式で語る本。

クレーマーを観察するクレーマー対応―関根眞一『となりのクレーマー 「苦情を言う人」との交渉術』

今日の更新は、関根眞一『となりのクレーマー』です。 この本、前に読んでるのに買っちゃった気がするんですが中身を忘れてるからまあいいか。 書籍概要 百貨店のクレーム対応をしていた著者。そんな著者が実際に処理した苦情・クレーム案件を紹介する。お店…

魔術都市プラハとグラッドストーンの墓泥棒―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス ゴーレムの目 中』

今日の更新は、ジョナサン・ストラウド『バーティミアス ゴーレムの目 中』です。 これまでの記事はこちら。 性格の悪い少年が妖霊を召喚して秘宝を盗む―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス サマルカンドの秘宝 上』 かっこいい危機と自業自得な危機と―…

こんなことってある!? うならされた本―カズオ・イシグロ『わたしたちが孤児だったころ』

今日の更新は、カズオ・イシグロ『わたしたちが孤児だったころ』です。 あらすじ 上海の租界で育った主人公クリストファー・バンクス。彼は探偵となって謎の失踪をとげた両親を探していた。あまたの難事件を解決して上海に戻ってきた彼は、そこで両親の失踪…

ふたたび呼びだされたバーティミアス―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス ゴーレムの目 上』

今日の感想は、ジョナサン・ストラウド『バーティミアス ゴーレムの目 上』です。 前回の感想はこちら。 honkuimusi.hatenablog.com あらすじ 政府の国家保安庁に就職し、爆破事件を担当することになったジョン・マンドレイクことナサニエル。解決できなけれ…

性格の悪い妖精の女の子が妖精に拾われる―嬉野秋彦『彼女は戦争妖精 小詩篇2』

今日の更新は、嬉野秋彦『彼女は戦争妖精 小詩篇2』です。 あらすじ 生まれたばかりのウォーライク、ルテティアは、同じウォーライクのジルベールに拾われる。そこに東洋人の頼道も転がり込んできて……。中編を二編収録した番外編本。

しみじみさつきの扱いの悪さが謎―嬉野秋彦『彼女は戦争妖精5』

今日の更新は、『彼女は戦争妖精5』です。 あらすじ 伊織の叔父、頼道が帰国した。彼と共にウォーライクの記憶を失ったパトリックと対面する伊織だが、その姿に罪悪感を感じてしまう。一方で、伊織は謎の少女に襲われる。ウォーライクを圧倒するほどの力を…

人間を助けてしまうバーティミアスが愛しい―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス サマルカンドの秘宝 下』

今日の更新は、ジョナサン・ストラウド『バーティミアス サマルカンドの秘宝 下』です。 あらすじ ナサニエルは、復讐のためエリート魔術師ラブレースの陰謀を暴こうとする。それにしぶしぶ従うバーティミアス。サマルカンドのアミュレットは、何のために使…

ふざけるならまじめにやれ―草野原々『最後にして最初のアイドル』

今日の更新は、草野原々『最後にして最初のアイドル』です。 あらすじ アイドル活動をするために少女が自己改造を繰り返す表題作、ガチャで生活崩壊した少女が転生して進化していく『エヴォルーションがーるず』、声優の力を使って宇宙を進むスペースオペラ…

短編集でもキャラが濃い少女妖精たち―嬉野秋彦『彼女は戦争妖精 小詩篇1』

今日の更新は、嬉野秋彦『彼女は戦争妖精 小詩篇1』です。 あらすじ 父に関する手がかりを探すため、父の恩師を訪ねる伊織。出張ホスト由良賢二とマラハイドとの出会い。パトリックとの戦闘で傷ついた伊織の世話をする常葉……。本編では描かれなかったストー…

かっこいい危機と自業自得な危機と―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス サマルカンドの秘宝 中』

今日の更新は、ジョナサン・ストラウド『バーティミアス サマルカンドの秘宝 中』の感想です。 前巻の感想はこちら。 honkuimusi.hatenablog.com 巻が進むにつれて表紙のポーズが変わるのかっこいいですね。 あらすじ 敵に捕まってしまったバーティミアス。…

性格の悪い少年が妖霊を召喚して秘宝を盗む―ジョナサン・ストラウド『バーティミアス サマルカンドの秘宝 上』

今日の更新は、ジョナサン・ストラウド『バーティミアス サマルカンドの秘宝』の再読感想です。 あらすじ ジンのバーティミアスを召喚したのは、十二歳の少年魔術師ナサニエル。彼は自分に恥をかかせた魔術師に復讐すべく、バーティミアスにアミュレットを盗…

敏感さを知り、敏感さとともに生きる―長沼睦雄『敏感すぎる自分を好きになれる本』

今日の更新は、長沼睦雄『敏感すぎる自分を好きになれる本』です。 書籍概要 他人の気分に左右されやすい、人ごみにいると疲れやすい。そんな、敏感な人は実はHSPかもしれない。どうしたら自分の敏感さと付き合っていけるか、具体的なアイデアを紹介する。

着物を目で楽しむビジュアルブック―もこな『CLAMPもこなのオキモノキモノ』

今日の更新は、『CLAMPもこなのオキモノキモノ』です。 書籍概要 漫画家ユニットのCLAMPのひとりであるもこなが、デザインした着物や日常生活で着ている着物の写真を公開。対談も交えながら、着物の楽しさを綴っていく本。

異常なのは主人公か、それとも世界か―村田沙耶香『コンビニ人間』

今日の更新は、村田沙耶香『コンビニ人間』です。 あらすじ 18年間コンビニ店員を続けていた女性、古倉。彼女はコンビニでしか生きていけなかった。そんな中、彼女のいるコンビニに白羽というアルバイトの男がやってくる。他人を見下し、周囲に攻撃的な彼…

子どもの自活のための家事本―アントラム栢木利美『13歳からの家事のきほん46』

今日の感想は、アントラム栢木利美『13歳からの家事のきほん46』です。 書籍概要 普段何気なくやっている家事。もっと効率的にやるにはどうしたらいいのだろうか。ローティーン向けにイラストを使用しつつ。家事の基礎を語る本。

女の子の癖が強くて最高―嬉野秋彦『彼女は戦争妖精4』

今日の更新は、嬉野秋彦『彼女は戦争妖精4』です。 あらすじ クリスとルテティアの世話に追われる伊織。不穏な動きがある中、妖精の書を狙うパトリックが伊織とクリスを襲ってくる。はたして妖精の書とは何なのか。パトリックがそれを狙う理由とは……。

知的好奇心の塊の青年が砂の世界の秘密に迫る―九岡望『言鯨16号』

今日の更新は、『言鯨(イサナ)16号』です。 久しぶりに著者の本を読めてうれしいです。 あらすじ 砂漠に覆われ、砂を走る船で移動する世界。街は言鯨(イサナ)という死体とともに栄えていた。骨摘みである旗魚(かじき)は捕らえられたあこがれの学者浅利…

情報ぎっしりのベトナム旅エッセイ―まのとのま『無敵のベトナム』

今日の更新は、まのとのま『無敵のベトナム』です。 正確にはイラストエッセイなんだろうけど、個別にカテゴリを作るのが面倒なのでコミックエッセイのカテゴリに入れさせてください。 書籍概要 ベトナムでごはんを食べ歩き、郊外でベトナム文化にふれ、市場…

ロジカルに主夫中心の子育てを語る―望月昭『パパ、どうしてお仕事いかないの?』

今日の更新は、望月昭『パパ、どうしてお仕事いかないの?』です。 あらすじ うつ病をきっかけに、主夫になった細川貂々の夫望月昭。子どものちーと君も三歳になった。宝塚への引っ越し、子どもに合わない保育園、子連れの旅行など、さまざまな日常を描く男…

絵にまつわる不条理な話が怖すぎる―森見登美彦『夜行』

今日の更新は、森見登美彦『夜行』です。 あらすじ 京都で学生時代を過ごした六人が、鞍馬に集った。話題の中心は失踪した「長谷川さん」。やがて六人は、旅にまつわる不思議な体験を話し出す。それには「夜行」という絵がかかわっていた。

かわいい女の子が見たい欲求が満たされた―桜庭一樹『荒野』

今日の更新は、桜庭一樹『荒野』です。 最近バタバタしてて更新遅れててすみません。しばらくこの調子だと思います。 あらすじ 恋愛小説家の娘、荒野。奔放な父とふたりで暮らしていたが、父の再婚によって日常は一転する。連れ子の悠也との淡い恋、義母との…

電脳空間に世界を創造するということ―三宅陽一郎・山本貴光『高校生のためのゲームで考える人工知能』

今日の更新は、『高校生のためのゲームで考える人工知能』です。 新書らしからぬ漫画絵が気になって一度読んでみたかった本。 書籍概要 プログラミングによって人の知能を模倣する人工知能(AI)。この本ではゲームにおけるAIの作り方を語り、それを通して「…

子どもたちの貧困のリアル―保坂渉・池谷考司『子どもの貧困連鎖』

今日の更新は、『子どもの貧困連鎖』です。 新潮文庫のノンフィクションは結構読んでみたくなってしまうんですよね あらすじ 近年深刻化する子どもの貧困。定時制高校に通う子どもたちや、保健室で給食の残りのパンをかじる小学生。彼ら彼女らに取材し、具体…

順調にたらしに成長していく主人公―枯野瑛『終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? 02』

今日の更新は、枯野瑛『終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか?02』です。 あらすじ <獣>の浸食によって滅びかけた都市ライエル。その外れの森で新しい妖精が発見された。堕鬼種(インプ)で四位武官のフェオドールはそれを世話することになるが…