ブックワームのひとりごと

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懐かしい感じの虫ホラー 貴志祐介『雀蜂』感想

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貴志祐介の『雀蜂』を読みました。

久しぶりの貴志祐介です。最近この方は長い作品が多いから気軽に試せませんでした……。

雀蜂 (角川ホラー文庫)

雀蜂 (角川ホラー文庫)

 

 あらすじ

山荘で目覚めた作家の安斎。そこには危険なスズメバチがうようよしていました。アレルギー体質の安斎は、アナフィラキシーショックによって死亡する可能性があります。安斎は蜂と戦い、逃げ回ります。果たして彼は山荘から脱出することができるのでしょうか……。

ライトで懐かしい感じのホラー

メッセージ性があまりなさそうな、どんちゃんした感じのライトなホラーです。だからと言ってつまらないわけではなく、これはこれで娯楽としては楽しいです。映像映えしそうなシーンが多くて、映画を見ている気分になりました。

作家が主人公なだけあって、微妙にセルフパロめいたシーンがあるのがちょっと笑えます。そのあたり角川ホラー文庫のお祭り小説だなあと感じました。

オチはがっかりする人もいそうなのですが、ある意味ホラーらしくて嫌いじゃないです。あああれも伏線だったんですね……。作中作がオチにかかわってくるとは思いませんでしたよ。

文章のテンポもよくてさくさく読めるので、ちょっとした空き時間に読むのに最適でした。

まとめ

虫がダメな人は無理だろうけど、気楽に読めて楽しいホラーです。

何かにむしゃくしゃしたときの、ストレス発散向きの一冊ですね。

黒い家 (角川ホラー文庫)

黒い家 (角川ホラー文庫)

 
クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)

クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)