貴志祐介の『雀蜂』を読みました。
久しぶりの貴志祐介です。最近この方は長い作品が多いから気軽に試せませんでした……。
あらすじ
山荘で目覚めた作家の安斎。そこには危険なスズメバチがうようよしていました。アレルギー体質の安斎は、アナフィラキシーショックによって死亡する可能性があります。安斎は蜂と戦い、逃げ回ります。果たして彼は山荘から脱出することができるのでしょうか……。
ライトで懐かしい感じのホラー
メッセージ性があまりなさそうな、どんちゃんした感じのライトなホラーです。だからと言ってつまらないわけではなく、これはこれで娯楽としては楽しいです。映像映えしそうなシーンが多くて、映画を見ている気分になりました。
作家が主人公なだけあって、微妙にセルフパロめいたシーンがあるのがちょっと笑えます。そのあたり角川ホラー文庫のお祭り小説だなあと感じました。
オチはがっかりする人もいそうなのですが、ある意味ホラーらしくて嫌いじゃないです。あああれも伏線だったんですね……。作中作がオチにかかわってくるとは思いませんでしたよ。
文章のテンポもよくてさくさく読めるので、ちょっとした空き時間に読むのに最適でした。
まとめ
虫がダメな人は無理だろうけど、気楽に読めて楽しいホラーです。
何かにむしゃくしゃしたときの、ストレス発散向きの一冊ですね。
- 作者: 貴志祐介
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 1999/04/09
- メディア: 文庫
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