ブックワームのひとりごと

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後宮で硬球をする乙女たち 石川博品『後宮楽園球場 ハレムリーグ・ベースボール』感想

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『後宮楽園球場 ハレムリーグ・ベースボール』を読みました。

 この作者も久しぶりですね。

 あらすじ

皇帝への復讐のために女装して後宮入りした主人公。そこでは寵姫たちが自分の所有する野球チームを争わせていました。主人公もチームに入り、そこで戦うことになります。

設定がめちゃくちゃ

あらすじだけで設定のわけのわからなさがはっきりとわかります。正直出落ちな感じもしますね。

ただ、出落ちだけではなくて、結構きっちり設定が決められていて面白いです。後宮向けに改変されたルールだとか、後宮で野球をやるうえでのしくみとかは個性的でした。こういう風に、一見どう見てもギャグな設定に信憑性を持たせるのはこの作者らしいなと感じました。

しかし、キャラがかなり多くて把握が大変です。それゆえに「このキャラが好き」という感情を持つことが難しかったです。これは結構ライトノベルとして痛い……。それぞれ掘り下げて書いてくれれば面白くなりそうなだけに、もったいない感じがします。

一巻なのでしょうがない部分もあるんですが、これだと「もともと石川博品が好きだ」「イロモノ系のライトノベルが好きだ」という人以外にはおすすめしにくい内容だと思います。

まとめ

本としては好きな部類に入るんですが、いろいろもったいない部分が多くてもどかしいです。続きはもしかしたら変わってくるのかもしれませんが、今は未知数ですね。