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ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

ガンジス河に集まった日本人たちの救済 遠藤周作『深い河』感想

『深い河(ディープ・リバー)』を読みました。

結構読むのに手こずってしまいました。

深い河 (講談社文庫)

深い河 (講談社文庫)

 

 あらすじ

平凡な勤め人、磯辺は、病気の妻が「生まれ変わるから探して」と言い残したのをきっかけに、インド旅行のツアーに参加します。そこで出会った日本人たちは、さまざまな苦痛や悩みを抱えていました。彼らはガンジス河のそばで、自分自身に向き合うことになります。

宗教を超えた「転生」

あらすじにもある通り、この作品のテーマは「転生」なんでしょうが、それは単純に魂が他の体に入る、というようなものではないんですよね。他人の中に失われた人が生きている、というか。

キリスト教には転生という概念はないんですが、インドはもちろん日本でも、東アジア人にはなじみ深い考え方です。そういうテーマを普遍的に扱うにはどうすればいいのかという苦悩を感じました。

著者はキリスト教を作品の中で何度も扱っていますが、これは今までにないアプローチで興味深かったです。ガンジス河とキリスト教って相容れない感じがするけれど、結構説得力を感じてしまいます。

しかし、あまり読みやすいとはいえない作品でした。この方の文章は割と好きなんですけれど。視点が変わる部分がかなり多いからかもしれないですね。群像劇的な話は頭が混乱してしまうのかもしれない……。

まとめ

面白いっていう感じではないですが、発想が意外で興味深かったです。

インドの猥雑な感じもよかったです。

「深い河」をさぐる (文春文庫)

「深い河」をさぐる (文春文庫)

 
沈黙 (新潮文庫)

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