ブックワームのひとりごと

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民主主義のありがたみがよくわかる 重村智計『金正日の正体』感想

金正日の正体 (講談社現代新書)

長い間積んでてどうして入手したのかも忘れてた本です。

 

書籍概要

北朝鮮国家主席金正日。彼はどのような人間で、何を考えているのか。そして、最近「金正日」らしくない命令が増えているのはなぜなのか。金正日という存在を通して、当時の北朝鮮を語る本。

 

ディストピアここにあり

SFが好きなのでディストピアものも良く読みます。しかしこれは小説の域を堂々と超えてきます。異なるのは、ディストピアを作り出すのが科学技術ではなくて、生々しい憎悪や支配欲と言った、ネガティブな感情だということです。

実際のところ、ディストピアを作り出すのは機械ではなくて人間なんでしょうね。

北朝鮮の話を聞いていると、民主主義のありがたみがよくわかります。本当、ダメな政治家をやめさせられるというのは画期的なシステムですよ。

ただそんな日本の民主主義も安定しているわけではなく、著者も記事を出させてもらえなかったりつけねらわれたりしているので、平和が続くように投票行ったり言論の自由を守ったりしないといけないな……と感じました。

 

話半分に聞いておくのがいい

ただ、この本を全面的に信じるわけにはいかないと思います。

オフレコの情報が多いし、推論で進んでいく展開がところどころにあるので、「そういう意見もある」くらいの感じで聞いておくのがいいでしょう。

日本における北朝鮮知識のあやふやさを指摘している著者もそれは承知の上だと思います。吟味して初めて真実は真実になるものですからね。

機会があったら他の本と読み比べてみたいけど、どういう類の本が信用が置けるのかわからないですね。

北朝鮮が工作国家だということを踏まえると、真実に近い本を探すのがまず難しいんですね。今まで(比較的)まともな国の本を読んできたからこんなこと初めてです。

 

まとめ

この本がどのくらい真実なのかは一旦保留にするとしても、「こういう世界がある」ということだけでも衝撃的でした。

知らないことを知れるから読書は面白いですね。

金正日の正体 (講談社現代新書)

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