これも『銀の森へ』に載っていた映画です。dtvにあってよかった。
あらすじ
落語をやっている先輩に恋をした花。彼女は頭を打った先輩に「記憶喪失で自分が恋人だったことを忘れている」と嘘をついた。先輩をだますために、花は友達のアリスを巻き込んで嘘を重ねていく。
とても美しい映画
とてもビジュアルがいい映画です。シーンのひとつひとつが絵のように美しいです。
バレリーナ姿で写真を撮ったり、海辺でトランプを探したり、そういう派手ではないけれど特別な組み合わせを使って、生き生きと少女たちを描いているのがよかったです。若者たちの儚い青春がいい。
非常に淡々とした映画ですが、それが逆にひとつひとつのシーンの美しさを強調していたと思います。
好きなシーンはやっぱりバレリーナ姿で写真を撮るシーンですかね。みんな仲いいんだなということと、少女たちのかけがえのない一瞬を写真に収めているということが感じられて好きです。
美的センスというものをひしひしと感じる映画でした。
終わり方が唐突
非常に美しい映画だとは思うんですが、終わり方が唐突に感じてしまいました。
先輩はアリスといい感じだったのに、ラストで「花のことが好き」となるのはなんだかしっくりこなかったです。(ネタバレ反転)
そこに至るまでの過程をきちんと目に見える形で示してくれたら、文句を言わなかったと思います。
この終わり方にこだわりがあったというよりも、「無難だから」「これが一番丸く収まるから」選んだような気がしてしまいます。そのくらい唐突なエンドだったんですよ……。
物語ではなく雰囲気を楽しむ映画だと思えばしょうがないのかもしれないんですが、なんだか見終わってもやもやしてしまいました。
まとめ
綺麗な映画なんですけど展開が弱かったです。もう少しドラマが感じられればよかったんですけどね。
でも雰囲気はとてもいいので、雰囲気映画に耐えられる人には面白いと思います。