表紙がかっこいいので読んでみたかった本です。絵柄がすごく好きなんですよね~。
あらすじ
冷たいクラスメイト、波多野清子の笑顔を見てから、彼女を自主製作映画に出演させたいと思うようになった米輔(ヨナ)。脅して言うことを聞かせようとするが、彼女にはヨナの想像を上回る秘密があった。
黒豚姫の悪あがき
この作品のメインテーマであるのは、黒豚姫である清子が「よどみ」を食らうという運命に抗うということです。
自分の運命にNOといい、あがいて自分自身を取り戻そうとする話は、ベタだけど燃えますね。
清子が自分の人生を歩き始めるエンドはとても爽やかでよかったです。
地元民しかわからないであろう沖縄ネタも面白かったです。ごちゃごちゃしているけれど美しい、沖縄の神々や文化が見ていて楽しかったです。
ただ主人公がパンモロをたてに清子を脅すシーンはかなりどうかと思いました。最終的には謝るんですが、同じ女としては一発ぶん殴ってから話を進めてほしかったです。
なんでこれはハヤカワ文庫なのか
ハヤカワはライトノベルレーベルなんですけど、話的にはわりと普通の「ライトノベル」なので、なぜハヤカワ文庫で出したんだろう……というところがあります。
面白いのは確かなんですが、そこが気になってしまいました。別にガガガで良くない!? という……。
内容的にも優等生的な作品で、つまらなくはないんですが、ここが特に飛びぬけている、という部分がなくて感想を書くのが難しかったです。
値段分の楽しみは持たせてくれるけれど、積極的にはおすすめはしない本かなあと思います。
でもすごく装丁はかっこいいですね! 顔が見えないところが作品の雰囲気を表していると思います。
まとめ
褒めるのもけなすのも難しい本でした。こういう作品が一番感想を書きづらいですね。
話の雰囲気自体は好きなので、機会があったらまた同じ作者の本を読んでみたいです。
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