ブックワームのひとりごと

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神父と下僕の物語はスケールが大きくなっていく 瑞山いつき『スカーレット・クロス 月牙の命脈』感想

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スカーレット・クロス 月牙の命脈 (角川ビーンズ文庫)

吸血鬼の本を読むシリーズもだいぶ進んできました。

 

あらすじ

吸血鬼に転化する可能性があるギブは、師匠と兄弟弟子のレオンとともにある女性のもとを訪ねる。彼女は、500年を生きた魔女だった。一方ギブが悪魔を閉じ込めた「聖櫃」を開ける鍵だとして、とある存在が暗躍を始める。

 

スケールが大きくなってきた

第二部に入っていきなりスケールが大きくなってきました。ギブは世界を救うかもしれない……そしていきなりの展開にさすがのギブも戸惑います。

第一部の傍若無人っぷりを考えるとちょっとは苦労してほしい気もしますが、彼の苦労はツキシロの苦労なのであまりひどい目に遭うのも考え者です。読者として態度に悩みますね。

そして新登場の魔女オウカがかっこよくて好きです。リチャードとの微妙な感情がいとしいですね。とっととくっついていればこんなややこしいことにならなかったでしょうに……。

約束があるのでオウカには生き残ってほしいです。せめて約束が果たされるときまでは!

 

ちょっとぐろい

しかし第二部に入って、暴力表現やグロ度が高まってきました。

こういう話だと描かなければいけない要素だと思うので、不快ではないんですが、最近の少女小説でここまでグロいのは見かけないからちょっとびっくりしました。

暴力描写の高まりでダークなトーンが増して、いよいよ登場人物の生死が心配になってきました。

若者はそう簡単に死なないだろうけど、リチャードあたりはさらっと死にそうで怖いです。生き残ってほしい……。でもピンチの状況で安易に助けられても微妙な気分になる……と複雑な心境で見守る予定です。

ともあれ作品の闇が深まるのは歓迎なので、このまま読み進めていきたいです。

 

まとめ

リチャードにはちゃんと生き残ってほしいです。

かれの生死を見届けるまで読み切らないと……頑張って続刊も読みます。

スカーレット・クロス 月牙の命脈 (角川ビーンズ文庫)

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混ざりものの月―スカーレット・クロス (角川ビーンズ文庫)

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