見終わってからの感想「サブタイトルいらなくない?」
あらすじ
日系ボリビア人フレディは、医者を目指すためキューバに留学した。そこで出会った軍革命の指導者エルネスト・チェ・ゲバラのカリスマに惹かれていく。おりしも冷戦の緊張が高まり、キューバは核の危機にさらされていた……。
キューバの知識がなくても見やすい映画
すごくわかりやすい映画でした。
冷戦時期のキューバの状況がきちんと説明されていて、しかもそれがわざとらしくなかったのが素晴らしかったです。
私が知っているのはキューバ危機とアメリカが独裁者を支援してたことくらいなんですが、それだけでも十分ついていけました。
ボリビア育ちの日系人なので、フレディ自身に日本文化みたいなものはあまり感じられないんですけれど、その分キューバ使節団の広島訪問を挿入したことによってうまくリンクさせたと思います。
キューバが核の脅威にさらされたことと、核を落とされた日本との親和性、類推があって、日・キューバ双方にとって相手の国について思いをはせられる映画になったと思います。
キューバに都合がよすぎて不安
話と演出自体はとても面白かったんですが、キューバの歴史に対しての自己批判が感じられないので、そこは気になりました。
キューバにおける革命が、疑いようのないもの、自明のものとして肯定されているので、逆に「本当にそうなのかな」と思ってしまいました。
この映画を真に受けず、他の情報を吟味してからキューバのことを考えたほうがいい気がします。
好意的に考えると、キューバの「こうありたい」という理想が描かれた作品なのかもしれませんね。
主演のオダギリジョーも良かったし、キューバの文化も知れたので、いい映画体験でした。
まとめ
キューバに都合のいい映画だとは思いますが、話としては面白かったし見やすい映画でした。
あまりキューバに興味のない人にもいいのではないでしょうか。
チェ・ゲバラと共に戦ったある日系二世の生涯~革命に生きた侍~
- 作者: マリー前村=ウルタード,エクトル・ソラーレス=前村,伊高浩昭,松枝愛
- 出版社/メーカー: キノブックス
- 発売日: 2017/09/22
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