ブックワームのひとりごと

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故郷の内乱の中、サッカー選手たちはどう生きたのか 木村元彦『悪者見参 ユーゴスラビアサッカー戦記』感想

悪者見参―ユーゴスラビアサッカー戦記 (集英社文庫)

楽天kobo集英社文庫のクーポンがもらえたので、そのときに購入しました。

オシムの言葉』以来の著者です。

honkuimusi.hatenablog.com

 

書籍概要

多民族が暮らしていたバルカン半島の国、ユーゴスラビア。しかしその国は、分裂の危機にさらされていた。サッカー記者の著者が、その土地のサッカー選手に取材しながら、戦争とスポーツの関係を描き出すルポルタージュ

 

「スポーツ」というものの多義性

この本を読んで、スポーツの多面性、多義性について考えさせられました。

世界中どこに行こうとサッカーはサッカーだけれど、その認識に対しては大きなぶれがあります。

スポーツを「国威発揚」と認識するのも、「みんなが楽しめる娯楽」と認識するのも間違ってはいません。しかし、単純にひとつの意味合いでなく、スポーツにもさまざまな面があるのだと思いました。

選手たちは偏狭な民族主義に屈してしまうこともあるし、一方でサッカーを通して滅びゆく祖国のために何かしたいと思う。混沌とした戦争の中で、スポーツをする辛さを感じました。

 

難しいので一読ではわからない

しかしこの本、結構難しいので読むのが大変でした。

ユーゴスラビア内戦の混沌とした状態も難しいし、登場人物が多くてなかなか覚えきれません。それだけ、実際の戦争が複雑怪奇だったということでもあるのですが。

もう少しユーゴスラビアについて調べたあとなら、もっと違う感想が持てたと思います。そう思うと悔しいです。

巻末に登場人物一覧や、年表が書かれているのが親切でよかったです。しかし電子書籍で買ったのでこれを参照しながら読むのが難しいんですよね。指を挟んでおけないというのは電子書籍の欠点だということに気づきました。

みっちり読みたいと思うなら、紙の本で買うことをおすすめします。

 

まとめ

読むのが辛い本でしたが、知らないことばかりで面白かったです。

また、ユーゴスラビアについて調べたときに、この本を読み返したいですね。

悪者見参―ユーゴスラビアサッカー戦記 (集英社文庫)

悪者見参―ユーゴスラビアサッカー戦記 (集英社文庫)

 
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