Twitterでおすすめされていたので読んでみました。図書館で取り寄せたのですが、思ったより分厚かったのでびっくりしました。
あらすじ
盲目の男性、マイク・メイは、手術によって視力を回復できるかもしれないと医者に告げられる。メイは悩んだ結果、手術を受けることにした。しかし、光を取り戻したとしても、目の見える世界を楽しく満喫できるわけではなかった……。視力回復をテーマにしたノンフィクション。
目が見えるようになって終わりではない
主人公マイクは実業家で、目が見えなくても充実した人生を送っていましたが、視力を取り戻したことによって生活が一変します。
見えてもなかなかそれが何かわからない、人の顔の区別がつかない、遠近感を理解できないなど、困難が待ち構えていました。
「目で見る」ということは完全に生まれつきの能力というわけではなく、生きている中で学習するものでもあるということを知りました。
iPS細胞で、目の再生治療を目指す研究がなされていますが、それも「目が見えるようになって終了」ではなく、長い目でサポートし続けなければならない問題なのだと思いました。
再生医療の研究が進む中、これから注目されそうな話題だと思います。
一冊の本としてはまとまりが悪い
一方で、マイク・メイの身の上話がやたら長いので、一冊の本としてのまとまりは悪かったです。文章量が半分くらいでもよかったと思います。
読みやすいので分厚くてもさほど苦ではなかったですが、本題に入るまでが長いので、そこはもう少しダイジェストにしてほしかったです。
ただ、アメリカの障害者本は性に対してあけすけなので、そこは面白いと思います。メイも結構遊び人で笑ってしまいました。実際の知り合いだとグーで殴ってそうだけど。
まとまりの悪い部分はありますが、感覚や視力、目の見えない人の世界が気になる人にとっては面白い本だと思います。
まとめ
ちょっと長すぎるきらいがありましたが、全体的には面白かったです。
目の見えない人の世界が気になる人には読んでみてほしいですね。
- 作者: ロバート・カーソン,池村千秋
- 出版社/メーカー: エヌティティ出版
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障害のある人の本だと、こっちもおすすめです。
僕の妻はエイリアン―「高機能自閉症」との不思議な結婚生活 (新潮文庫)
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