ブックワームのひとりごと

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ストレス対策の入門書としてまとまっている 熊野宏昭『ストレスに負けない生活 心・体、脳のセルフケア』感想

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ストレスに負けない生活―心・身体・脳のセルフケア (ちくま新書)

 

書籍概要

現代人をむしばむストレス。しかし、そもそも科学においてストレスとは何なのか? それをひもとき、科学的にストレスへの対策を提案する。ストレスとうまく付き合うメンタルヘルス本。

 

ストレスの科学的なアプローチ

この本は、データや実例を通して「科学においてストレスとは何か」「その対策は」というアプローチをしていきます。

 印象的だったのが、100人程度の大学生にアンケートを取り、ストレスに対する対処法と、ストレスの傾向を調べた研究の部分です。

その結果、以下のような結果が出たのです。

(前略)ものごとの良い面を見るように心がけている人には、通常いらだちごとというストレッサーがあってもストレス反応が現れにくく、すぐに人のせいにして責任逃れをする傾向のある人には、逆にストレス反応が起こりやすくなると考えられるでしょう。

(P36)

す、すごく耳が痛い……気を付けようと思います。

 

それほど新しい情報はなかった

ただ、私はすでにマインドフルネスとか、認知行動療法について知っているので、そんなに新しい情報はなかったですね。

しかしその科学的ななりたち、理屈などは知らなかったので、そこはよかったと思います。

語り口が丁寧で、構成もバランスが良かったです。一冊の本としてよくまとまっていました。

すでに知っている人はおさらいとして、初心者の人は入門書としていいのではないでしょうか。

実践についてはあまり踏み込んで書かれていないので、それは他の本でカバーしたほうがいいと思います。

 

まとめ

知っている情報が多かったけれど、本としてまとまりが良く、おさらいとしてはよかったです。

ストレス対策を今から始めたい、という人には気軽に読める一冊なのではないでしょうか。

ストレスに負けない生活―心・身体・脳のセルフケア (ちくま新書)

ストレスに負けない生活―心・身体・脳のセルフケア (ちくま新書)