Amazonプライムの無料本にあったので読んでみました。
あらすじ
郵便機のパイロットとして長いキャリアを持つ著者が、駆け出しの日々、勇敢な僚友たちのこと、アフリカや南米での人々との交流、自ら体験した極限状態などについて、時に臨場感豊かに、時に哲学的に語る。人間にとって大切なものは何かを鋭く問うたサン=テグジュペリ文学の大傑作。
(光文社古典新訳文庫HPより)
飛行機乗りの危険と楽しみ
当時の飛行機の危険性、そしてそれでもある楽しさについて書かれていて、面白かったです。
飛行機乗りの日常や、文化がよくわかって、飛行機という乗り物が好きな人には、面白いんじゃないでしょうか。
遭難して生死の境をさまようシーンは怖かったです。徐々に理性を失っていく著者を、力のある筆致で描いていました。
文章はちょっとくせはあるけれど、めちゃくちゃ上手いですね。言葉選びにものすごいセンスがあります。個性はあるんだけれど、不釣り合いな選択はしない感じでした。
上手いとは思うけど個人的には嫌い
ただ、個人的な意見を言わせてもらうと、この作者好きじゃないな!
初対面の人を外見であれこれ決めつけたり、ナチュラルに上から目線だったり、人をいら立たせる能力にたけています。ノリが典型的な「昔の人」なんですよね……。
これ、昔の人が書いた本だからある程度客観的に読めますが、著者と同じ時代に生きていたらすごい嫌いな本だったと思います。
文章はめちゃくちゃ上手いので読む価値はあったけれども、私個人としておすすめするかというとそうでもないですね。
とりあえず古典を履修しておきたいとか、飛行機に興味があるとかならいいかなあという程度です。
まとめ
そこそこ面白かったけれども、著者が好きになれない作品でもありました。
ただ、飛行機が好きなら、一度読んでみてもいいのではないでしょうか。
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