ブックワームのひとりごと

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イギリス独自の政治観は参考になったがやや不安がある―森嶋通夫『サッチャー時代のイギリス その政治、経済、教育』感想

今日の更新は、森嶋通夫サッチャー時代のイギリス』です。

30年くらい前の本だから書影がうまく出ませんでした。

 

書籍概要

イギリス初の女性首相となったマーガレット・サッチャー。その政治とはどのようなものだったのか。イギリス独特の政治システムをまとめつつ、サッチャーの政治を分析する一冊。

 

面白いけどこれだけで判断はできない

話としては結構難解で、イギリスの歴史がざっとわかっていないと読みにくいかもしれません。少なくとも私はよくわからないところも多かったです。

ただ、イギリス独自の政治システムや、政治に対する人々の一種の「楽しみ方」というのが書かれていてそこは面白かったです。

強力な二つのチームが対立して、長年にわたって優勝旗を争っているのを見ていることは、それが政治であれ、スポーツであれ、血沸き肉躍ることである。日本人がジャイアンツだライオンズだと口にする程度に、イギリス人は保守だ労働だと言っている。

(P10)

国が違えば政治との向き合い方もまったく違ってくるんですね。

 

 気になる部分は、著者が政治家の生まれ育ちをあれこれ言いたがることです。

政治家を批判するなら大人になって自分で判断して決めたことに限るべきで、生まれ育ちをあれこれ言うのはあまりよくないと思いますね。

その他にも、「言いすぎなんじゃないか」と思うところがちらほらありました。

ひとつの意見としてはいいけれども、この本だけで判断するのはよくないなと思いました。

 

まとめ

参考にはなりましたが、この本だけでサッチャーのことを判断するのは危険なことだろうなと思います。

機会があれば他の本を読み比べてみたいです。