ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

20年以上本を読んできて、ジャンル関係なくトラウマになった本20選

お題「ジャンル関係なくトラウマになった本」

f:id:kazura24:20180729161116p:plain

素材:ぱくたそ https://www.pakutaso.com/

今日の更新は『ジャンル関係なくトラウマになった本』です。

レビューというより思い出話になっているものもありますが、自分が懐かしむために書いてるのでご了承いただきたく。

 

 

 

 『鏡の中の少女』スティーブン・レベンクロン 集英社文庫

バレエのレッスンをきっかけに、拒食症に陥っていく少女の物語。

拒食症特有の異様な行動や執着、そしてその陰にある、彼女自身の苦しみがとてもつらかったです。

彼女の孤独が理解できるゆえに、正気と異常の境界線は紙一重なのだなあと思い知らされました。

鏡の中の少女

鏡の中の少女

 

 

 『チグリスとユーフラテス』新井素子 集英社文庫

植民星に生まれた最後の子ども、ルナはコールドスリープ状態の人々をひとりずつ目覚めさせていく。

別にホラーでも何でもないんですけれど、ラストの「深い井戸の底からかすかな光をのぞくような希望」が初めて読んだときショックでした。その夜は眠れなかったです。

いまだにときどき思い出して、考えてしまう作品です。

チグリスとユーフラテス〈上〉 (集英社文庫)

チグリスとユーフラテス〈上〉 (集英社文庫)

 
チグリスとユーフラテス〈下〉 (集英社文庫)

チグリスとユーフラテス〈下〉 (集英社文庫)

 

 

 『新版 家族食い 尼崎連続変死事件の真相』小野一光 文春文庫

尼崎変死事件。その真実を調査するルポルタージュ

一番怖いのは、この犯罪というのが、「モラルがなければ誰でもできる」ものだということ。特別な技術は使われていないのに、ここまでの被害者を出したのが本当に怖いです。

「民事不介入」という言葉の危うさを、教えてくれる本です。

新版 家族喰い 尼崎連続変死事件の真相 (文春文庫)

新版 家族喰い 尼崎連続変死事件の真相 (文春文庫)

 

honkuimusi.hatenablog.com

 

 

 『悪童日記アゴタ・クリストフ ハヤカワ文庫

祖母の家に預けられた二人の少年。おりしも戦争の時期で、ふたりは生き残るために悪行を実行する。

非常に露悪的な展開が淡々と描かれている小説です。淡々としすぎていてどうとらえていいのかわからず、読み終わった今でも悩んでいます。

本当にえぐいので、そういうものに耐性がない人にはおすすめしません。

悪童日記 (ハヤカワepi文庫)

悪童日記 (ハヤカワepi文庫)

 

honkuimusi.hatenablog.com

 『夜と霧 新版』ヴィクトール・E・フランクル みすず書房

 死体の写真が容赦なく載っているのでそれが非常に怖い。心臓の弱い方にはおすすめしません。

ただセンセーショナルなだけでなく、心理学の本としても興味深い本です。

極限状態の人の心とは、人はどのタイミングで絶望するのか、ということを教えてくれる本です。

夜と霧 新版

夜と霧 新版

 

honkuimusi.hatenablog.com

 

多重人格探偵サイコ田島昭宇 大塚英志 角川コミックス・エース

 あまりの猟奇的描写に貧血を起こした本。グロいの苦手なのに、当時の私はなんで読もうと思ったんでしょうか。

そういうわけで途中までしか読めてません。ざっとあらすじは覚えてるけど最後はどうなったんでしょう?

 

 『タッチ』ダニエル・キイス ダニエル・キイス文庫

事故によって放射能被爆してしまった夫婦。おりしも妻は妊娠しており……。

被爆してしまった人へのいわれのない差別がえぐいです。そしてそんな中妊娠してしまったことへの焦り、葛藤が非常に生々しくてつらかったです。

『タッチ(触れる)』というタイトルがまがまがしく感じてしまうような作品でした。

タッチ (ダニエル・キイス文庫 15)

タッチ (ダニエル・キイス文庫 15)

 

 

 『キノの旅時雨沢恵一 電撃文庫

旅人キノがさまざまな国を旅していく作品。

童話的世界観かと思いつつ、ときどき非常にハードでブラックな寓話を展開する連作短編。

特に遊牧民をモチーフにした『城壁のない国』が一番のトラウマです。めちゃくちゃ強いお兄さんが出てきます。(なおその末路は……)

 

 『銃姫高殿円 MF文庫J

銃を撃って魔法を使う世界で、「銃姫」という望んだ言葉を消し去るアイテムを探す冒険譚。

徹頭徹尾暗いわけではないんですが、ときどきエピソードとして挟まれる鬱展開が本当にやばい。「さすがにそこまでやらないだろう」と思ったらそれを超えてきます。

でも基本的には、前向きになれる本です。本当です。

 

 『断章のグリム甲田学人 電撃文庫

神の悪夢が起こす超常現象に立ち向かう、<騎士>たちの話。

グロが苦手なのになんで読んでるんだって話なんですけど、ストーリーが好きだから……。

一番トラウマなのは4巻のシチューのシーン。うえええって本の前でえずきましたよ。

読むのに覚悟が必要なシリーズです。

断章のグリム〈1〉灰かぶり (電撃文庫)

断章のグリム〈1〉灰かぶり (電撃文庫)

 

 

 『流れる星は生きている藤原てい 中公文庫

戦争後の満州からの引き上げを描いた手記。

幼子を抱えた壮絶な脱出行が怖かったです。彼女自身の頑張りももちろんありますが、運要素もかなりあったでしょうね。

戦争は終戦してはい終わり、というわけではなく、民衆が泥沼の事後処理をしなければならないということがわかりました。

流れる星は生きている (中公文庫)

流れる星は生きている (中公文庫)

 

 

 『トロッコ芥川龍之介

ロッコに乗った少年が、家に帰るまでを描いた短編。教科書のトラウマ。

 よく考えたら、子どもが走って帰れる距離なのだからそこまで遠いところではなかったんだと思います。

でも自力で帰らなければならないということに気づいたときのぞっとするような感覚は、今でも生々しく覚えています。

トロッコ

トロッコ

 

 

 『暗黒童話』乙一 集英社文庫

記憶と片目を失った少女は、臓器移植手術で他人の左目を得た。やがてその目は誰かの見たものを移し始める……。

悪役のサイコパスっぷりがめちゃくちゃ怖いです。猟奇的な題材も相まって、今まで読んだ乙一作品で一番怖かったです。

でも乙一らしい青春ものでもあり、楽しめました。

暗黒童話 (集英社文庫)

暗黒童話 (集英社文庫)

 

 

 『ぼっけえ、きょうてえ岩井志麻子 角川ホラー文庫

岡山の遊郭で、女郎が身の上話をする。彼女のおぞましい過去とは……。

ホラーとしては割とべたな展開をするんですが、描写が非常に上手くてそれだけでガクガク震えます。

文章力や構成力で勝負する、小説らしいホラーだと思います。

ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)

ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)

 

 

 『ねないこだれだせなけいこ 福音館書店

真夜中まで寝ない少年の前に、おばけが現れ……。

シンプルな筋書きで、イラストもかわいいのに、得体のしれない怖さがあります。

読んだのはごく小さいころなのに、今だにストーリーを思い返すとぞくぞくしてくる不思議な絵本でした。

ねないこだれだ (いやだいやだの絵本)

ねないこだれだ (いやだいやだの絵本)

 

 

かいけつゾロリつかまる!!』原ゆたか ポプラ社

いたずらばかりしているゾロリがPTAの苦情によって捕まってしまう話。

 子ども心に「何でも消えるマシーンで本文が消える」というメタな展開が怖かった思い出があります。

今思い返すとかなり風刺的でブラックな巻だったと思います。表現規制に興味がある人にはおすすめです。

 

 『ペンションUFOの怪事件 時を飛ぶUFO』高橋克雄 金の星者

母親が姿を消してから、兄と妹のきょうだいの周りではおかしなことばかりが起きていて……。

脳みそだけの生き物の描写がグロデスクで、子どものころはものすごく怖かったです。

子供向けにわかりやすくはしているけれど、結構作りこまれたSFで面白かったです。

ペンションUFOの怪事件―時を飛ぶUFO

ペンションUFOの怪事件―時を飛ぶUFO

 

 

 『くわずにょうぼう』稲田和子 赤羽末吉 福音館書店

欲張り男の元に、飯を食わない女房がやってくる。しかし彼女には秘密があって……。

くわずにょうぼうの顔が怖くて最初に読んだときはぞっとしました。でも「食べない女房が欲しい」と思う男の都合のよさには笑ってしまいます。

物騒でちょっと怖いけれど、ユーモラスさもある一冊です。

くわずにょうぼう (こどものとも傑作集)

くわずにょうぼう (こどものとも傑作集)

 

 

 『Missing』甲田学人 電撃文庫

オカルト知識から「魔王」とあだ名される空目(うつめ)という少年。彼は神隠しから帰還した人間だった。

トラウマというか、人生を狂わせた本かもしれません。これがなければ私はライトノベルにハマりませんでした。

青春のさなかにある少年少女の痛々しい感情と、えぐいくらい死亡率が高いストーリーが魅力です。

Missing 神隠しの物語 (電撃文庫)

Missing 神隠しの物語 (電撃文庫)

 

 

 『なまづま』堀井拓馬 角川ホラー文庫

孤独な男は、人に似た生き物ヌメリヒトモドキを育て、亡き妻の記憶を植え付けていく。

ラストにうええ、となりました。そんなのってありかよ……。ホラーはこれだからやめられません。

正直かなり読みづらい作品なんですが、その読みづらさが作品のテーマと一致していて逆に面白いです。

なまづま (角川ホラー文庫)

なまづま (角川ホラー文庫)

 

 

 まとめ

基本的に、皆殺しデッドエンドみたいなものはトラウマを感じないんですよね。あくまで現実と陸続きの怖さにトラウマを覚えます。

 おまけでお題も作ったので、お気軽に答えていってください。まとめ記事でも、一冊について語るのでも。

本の形態をしていれば何でもいいです(漫画とか写真集でもOK)

blog.hatena.ne.jp