『幽霊列車とこんぺい糖』が面白かったので読んでみました。
あらすじ
「セラフィム」と呼ばれる人型兵器が導入された世界。主人公の知路は、鉄塔に上ってしまったところをセラフィムに助けられる。そして高校生の知路は、そのセラフィムとそっくりな女の子に出会うのだが……。
家事労働者が虐げられすぎててストーリーどころじゃない
この本、主人公の知路の家庭での虐げられっぷりがつらすぎてメインストーリーどころえではありませんでした。
父親が単身赴任で家庭の家事を一挙に引き受けているのにも関わらず、姉と母親には何の感謝もされず、お弁当の食材が足りないときは知路が購買のパンを交わされそうになる……ギャグのつもりでもめちゃくちゃつらいです。
家事労働者を軽んじることが面白いと思っているのならヤバい。
まあ、続編を前提にしていた作品ではあるみたいなので、今後フォローが入った可能性はあるんですけれど。
こういう「女家族に虐げられる男子」ってラノベのテンプレみたいなものですけれど、上手く扱わないと、女性陣が単なるクズになってしまうことがわかりました。ストーリーにおける正当性がないと、ただただ悲しいだけで終わってしまいます。
生真面目なロボットヒロインはかわいかったし、ストーリーや世界観も嫌いではなかったけれど、なにぶんあの姉と母親がひどすぎましたよ。これは女性にも男性にも失礼な描写ですね。
まとめ
ある意味反面教師としては優秀な本だったと思います。こんな女にはならないと心に誓いました。
使いこなせないのであればテンプレを安易に使うな、という教訓にもなりました。
やっぱり同作者の本はこっちを読みましょう!