書籍概要
就職先として人気が高い公務員。給料は? 仕事の内容は? 休みの日は? などなど、公務員の姿を解説した本。
公務員社会のいびつな公平
印象的だったのは、「公平」を旨としすぎて逆にいびつになっている公務員のシステムです。
失敗して評価が下がるのが嫌だから、新しいことはしない。言われたことだけをしているほうが評価が上がる。無能でも、昇任試験を受けて合格さえすれば出世できる。
真面目にコツコツやるような人のほうが、損をするようにできてて悲しかったです。
そんな中、分限免職(仕事をしていないことを理由に免職する。事実上のクビ)の話題に橋下徹元市長が出てきてびっくりしましたよ。彼をきっかけに大阪市はいろいろ変わったんだなあ。個人としてはこの人のことはあまり好きではないんですが、残した遺産があるのも否めないですね。
あと、仕事とは関係ないんですが、公務員男性は婚活で結構苦労するという話が面白かったです。
「開口一番、『退職金はいくらくらいになりますか?』と聞かれると、もうげんなりしますよ。そういう人に限って、服装は派手。露出度も高い。なんか自分が”商品”のように扱われているようで、不快に思います」
(P186)
確かに「公務員だから」と相手を選ぶ人はお金目当てだろうし、なんかむなしいでしょうね。思うのは勝手だけど、せめて隠してやってほしいですね。
ひとつ問題点を挙げるとすると、この本の文章、「シゴト」とか「ヒト」とか謎のカタカナを使うことです。なんでそこをカタカナにするんだ……?作者の意図が読めなくて不安になりました。
まとめ
公務員になりたくなったか、というと全然ならなかったんですが、公務員文化を垣間見る意味では面白かったです。
公務員ってどんな仕事をしているのか、ということが気になる人にはおすすめです。