ブックワームのひとりごと

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ひきこもりを脱出するためにやったこと5つ

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このところ高齢引きこもりの話が話題ですね。

www3.nhk.or.jp

対策が遅すぎる、というのは確かにそうなんだけれど、政府を批判したところで、今引きこもりに悩んでいる人本人の助けにはならないですよね。

だからそういう人たちの参考に、私が引きこもりを脱出するためにやったことをここに書いておきます。

 

最初に言っておきますが、死にたくて今にも線路に飛び込みそうだったり、体にお守りをつけられたようにベッドから体を起こせない場合は、無理に外に出なくてもいいです。

家から出たいと思っているが、どこからやればいいのかわからないという人向けの記事です。

 

1.図書館に通う

回復期のころはよく近所の図書館に通ってました。お金がないので家からおにぎりを持って行って食べてました。図書館に小さな飲食スペースがあったのでありがたかったです。

図書館で昼間からふらふらしてるのは恥ずかしいと思うかもしれません。が、ぶっちゃけて言うと、図書館はホームレス、求職者、不登校の少年少女、そういう人並みの生活ができていない人々の巣窟なのであまり気にしなくていいと思います。

けなしているわけではなくて、「そういう人たちの居場所に本(知識)がある」っていいことだと思うんですよ。真理は我らを自由にするので。

だんだん調子がよくなってきたので、本を読むだけではなく英語の問題集を買って解いたり英書を読んでみたりするようになりました。

図書館にいると少しでも興味のあることはすぐに調べられるから、そこもよかったなと思います。

 

2.習い事をする

図書館は生活リズムをつかむのにはよかったけれど、いかんせん他人と交流する機会がない。

しかしいきなり友達を作ろうとしたり仕事したりするのはハードルが高い……と思って、始めたのが習い事でした。

まずやったのが地元のパソコン教室に通うこと。ExcelやWordを習いました。これは今でも役に立っているのでよかった。

ほっとしたのが、「病気でずっと働いてなかったんですよね」とカミングアウトすると「ああ、そういう人もいっぱいいらっしゃいました」と軽く言ってもらえたこと。

なんだか重く同情されるより、さらっと受け止められたことの方が嬉しかったです。

 

それから個人の先生についてillustratorを勉強しました。これはもともとチャレンジしてみたかったこと。

先生はCytaで探しました。

cyta.jp

 

あと趣味の手芸講座にも行きました。手芸教室のおばさまたちは年下にも優しくてありがたかったです。

 

3.家事をやる

これは自分からやったというより親に命じられてやったことなんですが。

最初は嫌だったけれどひとり暮らしのときに役立っているのでなんだかんだでよかったと思います。

主にやっていたのは料理と配膳。クックパッドを見ながら試行錯誤していました。

前に通っていたカウンセラーの方が、「家事は自立のために必要なことだから無理が出ない程度にどんどんやってください」とアドバイスしてくれたのも感謝しています。家事ができるとひとり暮らしができるし、清掃や配膳のアルバイトができるかもしれない。人生の選択肢が増えます。

 

4.相談する

病院カウンセリングや、地元の若者向け就労相談に通いました。

その過程で何回か寝込んでますが、あきらめずにまたやり直したことは自分をほめたいです。

出身地大阪がそれなりに都会で、なおかつ社会福祉に理解のある環境だったのは運がよかったです。相談場所も多い。

本気でカウンセラーの性格が合わなければ別の場所に行ける、というのは精神的には楽でした。

 

5.店員さんで話す練習をする

ずっと引きこもっていると人とあまり話せなくなります。というわけでまず「店員さんに礼儀正しく話しかける」ということから練習を始めました。

カウンターに商品を置くとき「お願いします」。1万円からおつりをもらうとき「1万円で」。お会計が終わって立ち去るときに「ありがとうございました」

しょうもないことなんですが、最初は大変でした。

万が一挙動が怪しくて不審者に思われてもこっちは客なんだし、礼儀正しくしようと思ってやっていることなんだから向こうも許してくれるだろう……と思ってやっていました。

 

おわりに

引きこもりを脱出するには、市の若者支援サービス、障害者支援制度などを利用しました。それらは確かに役立ったけれど、それだけだと一般企業で働くまで回復しなかったと思います。

最後に自分を助けるのは自分自身だと気づいてから、事態は好転するようになりました。

「天は自らを助くるものを助く」というのは、宗教的な意味ももちろんあるけれど、「私は助かるように努力しますから手伝ってください」という態度でいると案外助けてもらえる、という意味もあるんじゃないかな。

というわけで皆さん、ほどほどに世の中にかかわってがんばりましょう。