ブックワームのひとりごと

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平穏を捨てて戦場に戻る少年少女―安里アサト『86―エイティシックス―Ep.2―ラン・スルー・ザ・バトルフロント<上>』

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86―エイティシックス―Ep.2 ―ラン・スルー・ザ・バトルフロント―〈上〉 (電撃文庫)

今日の更新は、安里アサト『86―エイティシックス―Ep.2―ラン・スルー・ザ・バトルフロント<上>』です。

正式名称を入力するのが面倒くさいシリーズだ。

 

あらすじ・書籍概要

死の行軍の果てにギアーデ連邦にたどり着いたエイティシックスたち。連邦の大統領に保護され、彼らはつかの間の平穏を得る。だが、エイティシックスたちは自ら戦場へと戻ってきた。

 

平和を享受できないエイティシックスたちしんどい

上下巻の上なので、下準備と言った感じで盛り上がりは少なかったですね。

信頼できる作家だと思うので、下巻もちゃんと読みたいです。

 

前巻のことを思うと、エイティシックスたちが平和なやりとりをしているだけで泣けてきます。よかったね! と言いたいところですがそうは問屋が卸しません。

子どものころから地獄に身を置いていた彼らは、ごく普通に生活を満喫することができないのかもしれません。

<レギオン>との戦争をまじまじと見てしまい、安定の中でじっとしていられない、静かに暮らすのは白ブタと一緒、と言ってしまう子どもたちを見ているとつらいですね。

 

この巻で登場した新キャラ、フレデリカ。シンと彼女の関係はちょっと危うい気がします。お互いに自己投影してしまっているというか。

シンってしっかりしているように見えてメンタルがガタガタなので、いつか壊れてしまわないか読んでいてはらはらします。そこに「似たような」境遇であるフレデリカがいるとおっかないですね。

 

心の中の虚無が暴発しないか心配なシンと、最後のほうで<レギオン>たちを迎え撃つことになったレーナ。どうなるか楽しみなような不安なような。

 

まとめ

まだ序盤といった感じで話の動きは少ないですが、平穏に身を浸すことができない少年少女がつらかったです。

近いうちに3巻も読みたいですね。