友人が読んでいて気になった本。
あらすじ・書籍概要
熊本をPRするために生まれてきたキャラ、くまモン。大阪や東京へ営業に行ったり、独自のプロモーションをしたりする中で、徐々に知名度を勝ち取っていく。しかし、地元熊本で大地震が起こってしまった……。
信じる限りくまモンは実在するんだよ
徹頭徹尾「くまモンが実在する」前提で描かれていてちょっと笑ってしまいます。くまモンの言葉を代弁するキャラ(おそらく創作)を登場させ、くまモンは彼女を通してしゃべります。
それでいて、できごとは実際に起こったことなので、読者はリアルとファンタジーの世界を行き来することになります。
なんかもうここまで徹底するとくまモンが存在するほうがリアルに感じてしまいます。
ゆるキャラの存在を心から信じるとこういう世界観になるんですね。面白かったし興味深かったです。
そんな笑えるこの漫画なのですが、熊本地震のシーンには少しほろりときてしまいました。ゆるキャラはゆるキャラに過ぎないので、被害に遭った人々を直接救うことができない。その葛藤がこちらに伝わってきて苦しかったです。
おそらく、くまモンを支えるチームの人たちも同じ考えだったでしょう。
避難所を慰問したり、募金の宣伝役になったり、強いネームバリューを生かしてできることをやろうとするくまモンはかっこよかったです。
まとめ
とても真面目にくまモンが実在するように描いているので笑ってしまうんですが、内容としてはしっかりした伝記漫画でした。
復興にはシンボルって大事だなと思いました。