ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

リアリティのない世界観をリアルに描いちゃった―『博士の愛した数式』(映画版)

あらすじ・概要 数学教師、ルートは教壇に立って自らの過去について語る。彼の母は家政婦として、ある男性の世話をすることになった。数学の博士である彼は、事故によって80分しか記憶が持たなくなっていた。家政婦は、息子のルートとともに博士との交流を深…

少年天使とだめ男のプラトニックBL―はらだ『ワンルームエンジェル』

あらすじ・概要 30代になってもコンビニバイトで働き、無気力に生きていた幸紀。彼がコンビニに来た男に刺された次の日、ワンルームに天使がやってきた。飛ぶ力と記憶を失っている天使は、回復するまで幸紀のワンルームに居座ることになる。生きる意味を見失…

文化祭準備中の学校でスーパー殺戮タイム―貴志祐介『悪の教典 下』

あらすじ・概要 文化祭準備中、殺人が生徒に露見しそうになった蓮実。彼はクラスの生徒たちを皆殺しにして証拠を隠滅することを決意する。かくして学校は殺戮の現場となった。次々と殺されていく子どもたち。怜花たちは、見えない殺人鬼から逃げ切る方法を模…

成人アトピーの夫とともに戦う妻―陽菜ひよ子『アトピーの夫と暮らしています』

あらすじ・概要 少し弱気だけど優しい夫。彼は実は、成人になってから発症したアトピー患者だった。アトピーをきっかけに離職や休養を余儀なくされながらも、何とかカメラマンとして自立しようとする夫。それを支え、ともに食事制限をしてきた妻から見たコミ…

「定食屋のからあげ定食がおいしい」みたいなお仕事小説―ほしおさなえ『活版印刷三日月堂 星たちの栞』

あらすじ・概要 故郷に戻ってきた弓子は、祖父が経営していた活版印刷所「三日月堂」を再開した。びんせん、ショップカード、しおり、結婚式の招待状。三日月堂の依頼者は、印刷物を作ることによって自分の過去や今に向き合うこととなる。活版印刷をきっかけ…

人脈があっても介護は難しい―かぶらぎみなこ『親が倒れた日から、いつかくる…その日まで~かぶらぎさん家のケース』

あらすじ・概要 イラストレーターで勤め人の著者。その父親が、脳こうそくで倒れた。そこから、家族の介護の日々が始まった。入院生活から自宅介護、デイサービスの利用、そして、おそらく二度と家に戻れない療養型医療施設へ。親の老いを文字エッセイとイラ…

マイナンバーカードについている電子証明書の更新に行ってきた【レポ・実録】

素材:Canva(https://www.canva.com/) マイナンバーカードについている電子証明書の更新に行ってきました。 うちの家族は全員マイナンバーカードが登場したときに取得しているんですが、五年経過によって更新の時期が来たらしいです。 たぶんこれから更新…

白戸ミフル『乳がんステージ4だった私が、それでも合コンに行きまくって救われた話』感想

あらすじ・概要 運命の男性を探して合コンを繰り返していた著者は、ある日胸にしこりを発見。乳がんと診断された。抗がん剤治療が開始され、著者は髪の毛が抜け副作用に苦しむ。しかし、合コンに通うのはやめてはいなかった。恋愛相手を探す女性が病気をきっ…

ひとり暮らしをする中学生にすごくはらはら―宇田川うた子『14歳のひとり暮らし』

あらすじ・概要 突然の父親の海外赴任。中高一貫校に通っていた14歳の著者は、転校が嫌で日本に残ることを決意する。かくして中学生にしてひとり暮らしをすることになった。料理や勉強、お金のことなど、子どもゆえの失敗を描く。 読んでいてめちゃくちゃは…

ミランダはなぜ最低の上司なのか~本当は怖い『プラダを着た悪魔』【ネタバレあり】

" data-en-clipboard="true"> " data-en-clipboard="true"> 地上波で『プラダを着た悪魔』をやっていたので、久しぶりに録画して見ていました。 やっぱいつ見てもミランダは最低だな!!と思っていたところ、Twitter上の感想ではミランダに好意的な感想が多…