ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

アイルランドで、身勝手で色ボケした男どもに女性が苦しむ―『ローズの秘密の頁』

あらすじ・概要 聖マラキ病院で過ごすローズの元に、精神科医がやってくる。彼女は自らの生まれたばかりの息子を殺したが、「いつか息子が迎えに来る」と主張していた。精神科医は、聖書に書かれたローズの手記を読み始める。そこには、ローズの今までの人生…

気弱で優しい吃音の男がWWⅡ下での王となる―『英国王のスピーチ』

あらすじ・概要 イギリス王室王子のアルバート(バーティ)、のちのジョージ6世は、幼いころから吃音に悩まされていた。彼は妻の紹介で言語療法士のローグと出会う。初めはうさんくさく思いながらも、ローグがバーティにシェイクスピアをどもらずに朗読させ…

天然痘撲滅プロジェクトはものすごく泥臭かった―蟻田功『地球上から天然痘が消えた日』

tsutaya.tsite.jp 古い本でAmazonの在庫がないみたいだからツタヤのリンク貼っておきます。 あらすじ・概要 致死率20%の病気として世界中で猛威を振るってきた天然痘。その天然痘を撲滅するために、WHOはチームを組んだ。その一員だった著者が、各国での撲…

いい子過ぎる高校生と大人の女性が親の不倫を巡って迷走する―田島列島『水は海に向かって流れる』

あらすじ・概要 叔父の家に居候することになった直達。そこには叔父を始めとする奇妙な住民たちがいた。そこに暮らし始めた直達は、住民のひとり、榊が「自分の父親の不倫相手の娘」だということを知ってしまう。お互いに気まずさと罪悪感を抱えながら、榊と…

これを読む前に見た記事のせいで怖くなくなってしまった―小野不由美『鬼談百景』

あらすじ・概要 読者から怪談を収集していた小野不由美。送られてきた体験談をもとに、ひとつひとつを作品としてブラッシュアップした。日常の中の、理屈では説明できないできごとを99話綴る。

神父と死神もどき、謎の兵器と本物の死神と戦う―九岡望『地獄に祈れ。天に堕ちろ。2 東凶聖餐』

あらすじ・概要 賞金稼ぎの生活に戻ったミソギは、ある日「本物の死神」木蓮に出会う。彼女はミソギが死神もどきの稼業を始める前に、魂を地獄へ送っていたという。しかし彼女は、「地獄をなくす」と言い出して……。一方フィリスとアッシュは、「ポレヴィーク…

楽しく明るく、ときに悲哀を込めて老いる男4人組―『ラストベガス』

あらすじ・概要 子どものころからの付き合いであるビリーとパディ、アーチ―、サムの四人組。独身だったビリーが若い恋人と結婚することになり、四人はラスベガスに挙式のために集まった。バチェラー・パーティ=独身最後のばか騒ぎをするために、四人はラスベ…

気弱でシャイな男が国王として戦時下の英国を率いる―『英国王のスピーチの真実~ジョージ6世の素顔~』

あらすじ・概要 第二次世界大戦下の英国で、国王として君臨していたジョージ6世。よき王として国を率いた彼だったが、実際には気弱でシャイ、大人しい人物だった。そして彼は、吃音というハンディキャップを抱えていた。『英国王のスピーチ』の題材となった…

マレー半島の食べ物を食べ続ける看板に偽りなしのKDP―まえだなをこ『おいしいマレー半島縦断』

あらすじ・概要 格安航空のチケットを手に入れた著者は、マレー半島のおいしいものを食べる旅に出る。現地に滞在する友人と出会いながら、その土地独自の料理を食べていく。そこには、マレー半島の文化があった。

善意の「無料」で盛り上がるの卑しいでしょ―かおり&ゆかり『乙女の工場見学』

あらすじ・概要 双子でイラストレーターをしているかおり&ゆかりの姉妹。彼女らの趣味は工場見学をすること。キューピーマヨネーズの工場で卵を割る機械を見たり、雛人形を作る会社で人形の製法を知ったり、みそ会社の中にある神社に参拝したり。個性豊かな…