ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

2018-01-01から1年間の記事一覧

プロのやる大真面目な二次創作―『高慢と偏見とゾンビ』感想【AmazonPrimeビデオ】

今日の更新は、『高慢と偏見とゾンビ』です。 小説の方の『高慢と偏見』を読んだら見てみたかった作品です。 あらすじ ゾンビが徘徊する世界。地主階級に生まれたエリザベスは、ビングリ―とダーシーという男性に出会う。エリザベスはゾンビを倒すことを第一…

王道だけどちょっと物足りない―葛西伸哉『世界が終わる場所へ君をつれていく』感想

今日の更新は、葛西伸哉『世界が終わる場所へ君をつれていく」です。 一冊完結のライトノベルおすすめで紹介されていたもの。 あらすじ 青森に、メタリックな謎の木が生えた。金属の塊を飛ばすそれのせいで、周辺住民は避難を余儀なくされる。しかしふたりの…

嫌いではないけれど設定がわかりにくい―森田季節『ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート』感想

今日の更新は、森田季節『ベネズエラ・ビター・マイスウィート』です。 あまり書くことがなかったので文章短め。 あらすじ 高校生の明美は、「人を殺した」と同級生の神野から告白される。実は明美も、人を殺したことがあった。ふたりは「実祈」という少女を…

それぞれの『運命の女の子』を描く短編集―ヤマシタトモコ『運命の女の子』感想

今日の更新は、ヤマシタトモコ『運命の女の子』です。 この人の短編集はときどき読みたくなりますね。 あらすじ 大量殺人鬼と対峙する女刑事を描いた「無敵」、男女が演劇をしていたころを回想する「君はスター」、すべての人が呪われた世界で一人だけ呪われ…

よりギミックを増やした騙し絵パズルゲーム―『Monument Valley 2』感想

ようやく『Monument Valley 2』をクリアしたのでその感想です。 前作の感想はこちら honkuimusi.hatenablog.com play.google.com ゲーム概要 プレイヤーは母娘のキャラクターを操作して、不思議なモニュメントが並ぶ世界を進んでいく。プレイするにつれて、…

何が楽しくて変態のラブストーリーを読まなければならないのか―江國香織『東京タワー』感想

今日の更新は、江國香織『東京タワー』です。 最初に言っておきますが、めちゃくちゃ酷評なので覚悟しておいてください。 あらすじ 年上の女性と付き合っている二人の若者。彼女らは、結婚していた。耕二と付き合う貴美子は情緒不安定になり、透と寝る詩史は…

医者が監修してるのにスピリチュアルネタはちょっと―苑田純子『敏感すぎて困っている自分の対処法』感想

今日の更新は、苑田順子『敏感すぎて困っている自分の対処法』です。 HSPについて調べるシリーズ。 書籍概要 人の感情や五感に敏感なHSP(敏感体質)。彼ら彼女らが周囲に流されず、自分の心を守るためにはどうすればいいのか。漫画と文章で解説する、「敏感…

151匹のポケモンぬいぐるみの中から「pokemon fit コイル」を買ったレポ

コイルのぬいぐるみを買った! ので自慢もかねてレビューです。 コイルが好きと言うと「人気投票がきっかけ?」と聞かれるんですけど私をあんな人気投票荒らしと一緒にしないでいただきたい。 私はゲームの中で連れ歩いてたから好きなんですよ。でんき・はが…

マイナスのカードを集めない生活をしよう―高田明和『「敏感すぎて苦しい」がたちまち解決する本』感想

今日の更新は、高田明和『「敏感すぎて苦しい」がたちまち解決する本」です。 HSPとは完全には言い切れないんですけど、どうやらその気があるっぽいので調べてみることにしました。 書籍概要 言葉や感情、音、化学物質などに敏感なHSP(敏感体質)の人々。彼…

人種差別に対して浅い―『ヘアスプレー』感想【AmazonPrimeビデオ】

今日の更新は、『ヘアスプレー』です。 友人におすすめされて見た映画。 あらすじ デブでちびなトレーシーは、ヘアスプレー会社が提供しているダンス番組に憧れている。番組のメンバーに欠員が出たため、オーディションをすることになった。トレーシーはそれ…

現代人にも共感できる世知辛いロマンス―オースティン『高慢と偏見(下)』(光文社古典新訳文庫)感想

今日の更新は、オースティン『高慢と偏見(下)』です。 パソコンのキーボードがぶっ壊れたため、しばらくブログが書けませんでした。なんとか毎日更新を崩さずに済みました。 上巻の感想はこちら。 honkuimusi.hatenablog.com あらすじ ダーシーの告白を拒…

大人のためのキャラクター小説を読もう! ライト文芸おすすめ10選

今日の更新は、ライト文芸おすすめまとめです。 ライトノベルのほうが好きだったけれど、このジャンルに進出するラノベ作家が多く、必然的に手を出し始めたジャンルでした。 ちなみに「ライト文芸」の境界線はライトノベルより難しいものがありますが、「ラ…

自分を縛る偏見を乗り越えることができるか―オースティン『高慢と偏見(上)』(光文社古典新訳文庫)感想

今日の更新は、オースティン『高慢と偏見』です。 いろいろバージョンがあるので、タイトルにレーベル名を入れておきました。 あらすじ 聡明で理知的なエリザベスは、近所に引っ越してきた青年ビングリーとその友人ダーシーと知り合う。エリザベスは、ダーシ…

柿の種、人生のネタバレ化、百合。最近面白かった記事10選とその感想【2018年11月版】

最近面白かった記事とその感想のシリーズですよ! この記事シリーズ全く閲覧数が稼げないのでやめようかと思ったんですが、自分で書いてて楽しいので続けることにしました。 書きたいものを書くのが一番ですよね。 今までの記事はこちら。 バズらせ、リボ払…

嗅覚過敏の私が排水溝から上ってくる柔軟剤の臭いで体調不良を起こした話

今日は重要なお願いがあってまいりました。 マンションで臭いがきついタイプの香り付き柔軟剤を使うのはやめてください。あと洗剤メーカーは香料をえげつなく入れた柔軟剤を作るのやめてください。 もう引っ越しを考えたよね……。 経緯 昨日、ふと部屋からフ…

見比べて観察する短歌入門―横山未来子『はじめてのやさしい短歌のつくりかた』感想【AmazonPrimeリーディング】

今日の更新は、『はじめてのやさしい短歌のつくりかた』です。 これもAmazonPrimeリーディングからは抜けてるっぽいですね。Primeリーディングにあるうちに読まないことに定評があるブログです。 書籍概要 文字数のことから、添削例まで。これから短歌を始め…

女子高生バンドが韓国留学生を引きずり込んで文化祭に出る―『リンダリンダリンダ』再試聴感想【AmazonPrimeビデオ】

今日の更新は、『リンダリンダリンダ』です。 学生時代に見たものを、再試聴。 あらすじ 喧嘩別れしてしまった女子高生のガールズバンドは、文化祭に出るために韓国の留学生ソンを引きずり込む。コピーするのはブルーハーツの曲。果たして文化祭に間に合わせ…

無駄のないストーリーで読ませる―西炯子『うすあじ 西炯子短編集』感想

今日の更新は、『うすあじ 西炯子短編集』です。 一冊完結の漫画を読むシリーズ。 あらすじ 失恋した隣の部屋に繋がる穴が開いていたことに気づく。それをきっかけに隣人と話すようになるのだが……。「わたしのことどう思ってる?」ほか、五編を収録した短編…

『あやかし双子のお医者さん』は人と人が分かり合えないところが最高だよね【布教用記事】

今日の更新は、『あやかし双子のお医者さん』についてです。 布教用記事というのが需要があるっぽいので、ネタがある限りはときどき書いていきます。 この、『あやかし双子』はドキドキハラハラしたり伏線が巧妙だったりするタイプの作品とはちょっと違うん…

作家の方は、私にメッセージを送る前にお読みください

結論から申し上げますと、私はTwitterで作者本人や編集者からリプライをもらうのは好きではないです。 この話は、あくまで、「私は嫌」という話をしているのであって、本読み代表して言っているわけではないですし、ついでに言うとリプライをもらうのはイン…

気難しい老女の人生の斜陽―『クロワッサンで朝食を』感想【AmazonPrimeビデオ】

今日の更新は、『クロワッサンで朝食を』です。 このビジュアル、微妙にテーマとは違いますね。あまり明るい作品ではないので。 あらすじ 母を亡くし、エストニアからパリにやってきたアンヌ。彼女は同じエストニア人である老女、フリーダの家政婦をすること…

子どものときにこんな悪い大人たちの読書案内を読みたかった―金原瑞人『金原瑞人[監修]による12歳からの読書案内 海外作品』感想

今日の更新は、『金原瑞人[監修]による12歳からの読書案内 海外作品』です。 いやあ、めちゃくちゃ面白かったです。 書籍概要 翻訳者の金原瑞人を中心に、さまざまな人がローティーンのために本をオススメする。泣けるものから笑えるもの、ディープなもの…

【ネタバレ注意】ヤバいこじらせ刀に沼ってしまった ~「山姥切長義」の衝撃~【とうらぶ】

素材:写真素材足成(http://www.ashinari.com/) www.dmm.com 普段ONLINEのほうの刀剣乱舞の感想は書かないんですけれども(書こうと思ってもほぼストーリーがないので書きようがない)、今回「謎の人物」にものすごく衝撃を受けてしまったので、心の整理の…

こっくりさんと契約した男の、悲しくも希望のある結末―乙一『天帝妖狐』再読感想

今日の更新は、『天帝妖狐』です。 久しぶりに読みたくなったので楽天koboで買いました。電子書籍は気が向いたときに買い戻せて、著者にお金を払えるのでいいですね。 あらすじ 杏子は道端で倒れていた夜木という男を拾う。顔を隠した夜木は、何か訳ありのよ…

図書館の本を汚してしまったときの弁償の流れ

この間、図書館の本を汚してしまいまして……。弁償の仕方について調べたものの、あまりいい記事がなかったので自分で弁償したときの流れを書きました。 ただ、これはうちの地域での流れなので、ひょっとしたら地域によって違うかもしれません。そこは許してく…

これをミステリと呼ぶには無理があるだろ―野崎まど『パーフェクトフレンド』感想

今日の更新は、野崎まど『パーフェクトフレンド』です。 あらすじ 不登校の少女をたずねていった小学生理桜(りざくら)は、数学家の天才少女さなかと出会う。理桜が友達の重要性を説いたことをきっかけに、さなかは学校に通い始め、友達というものを知ろう…

【2018年10月収益報告】えぐい減り方をしたAmazonアソシエイト、忍者Admaxは少し増収

素材:ぱくたそ https://www.pakutaso.com/ さて、10月分の収益報告です。 今までの収益報告はこちら。 【2018年8月収益報告】自家通販グッズが売れた夏。読書感想文でアクセスがアップ - ブックワームのひとりごと 【2018年9月収益報告】忍者AdMaxは増収…

地味だけれどじんわり面白い学園連作短編―岩岡ヒサエ『花ボーロ』感想

今日の更新は、岩岡ヒサエ『花ボーロ』です。 一巻完結の漫画を読むシリーズ。 あらすじ 先生、生徒、給食の調理人、彼らは関わり、すれ違い、それぞれの物語を紡いでいく……学校を舞台にした、連作短編漫画。

田中相『LIMBO THE KING』の結末が見たくて震えるのでみんな買ってくれよな

最近追いかけているのが『LIMBO THE KING』というSF漫画です。 続きが気になりすぎて打ち切りにおびえているので、ここで宣伝して少しでも売り上げに貢献できれば……と記事を書きます。 あらすじ 一旦は終息した奇病「眠り病」が再び現れた。事故で片足を失っ…

描写は好きだけどちょっと物足りない―乾緑朗『機巧のイヴ』感想

今日の更新は、乾緑郎『機巧のイヴ』です。 レビューを見かけて面白そうだったので読んだ本。 あらすじ 江戸風の世界。天府という首都に、伊武(いう゛)という人形がいた。彼女は人間のようにふるまい、人間のように話すことができる。伊武には、天帝家にま…