ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

2025-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『離人症です~離人症・現実喪失症患者のエッセイ~』すしの KDP 現実感を失う病気のつらさ

あらすじ・概要 離人症として、現実感が喪失している状態で長い時間を過ごしている著者。「現実感がない」ことで起こる苦しみや心の葛藤を文章の形で語る。離人症への理解を訴え、リアルな現状を書きだすエッセイ。 有効な治療法がわからない離人症 離人症と…

『新世界より』貴志祐介 講談社文庫 人間が超常能力を持つ世界で異種族と争う

あらすじ・概要 遠い未来の日本。呪力という力を持つ人々は、助け合って理想的な生活をしていた。しかし早紀をはじめとする少年少女たちは、成長するにつれて世界の真実に触れることとなる。幼い日の冒険の果てに血塗られた過去を知ってしまった子どもたちは…

『ボトルネック』米澤穂信 新潮文庫 自分の好きなものが守れたパラレルワールドで苦しむ少年

あらすじ・概要 兄を事故で亡くし、かつての友人であったノゾミも失ったリョウは、自分が生まれなかったパラレルワールドに迷い込む。そこは生まれる前に死んだ姉が生きている世界だった。存在しないはずの姉、サキと話すうちに、リョウは自分の世界とサキの…

『ハクティビズムとは何か ハッカーと社会運動』堀越健司 ソフトバンク新書 感想 政治活動するハッカーたちの歴史と今

あらすじ・概要 ハッキングによって政治活動を行うハクティビズム。その歴史は、インターネットの歴史と共にあった。インターネット黎明期のハクティビズムから、インターネットが普及した後のこと、そしてSNSなどで個人が発信することが容易になった現代ま…

『デジタル遺品の探し方・しまいかた・残しかた+隠しかた』伊勢田篤史・古田雄介 日本加除出版 感想

あらすじ・概要 スマートフォン内のデータやSNSのアカウント、はたまたアフィリエイトの収益まで、デジタルな遺品が最近増えている。それらをどうやって削除し、承継するかを具体的な行動とともに掲載。イラストや会話形式の解説も交え、わかりやすく整理す…

『サステナ片づけできるかな?』コジママユコ 小学館 感想 続けられる片づけを模索する漫画

あらすじ・概要 ものはそこまで多くないはずなのに、なぜか家がごちゃついてしまう。それはサステナな片付けができていないから。著者夫婦は続けられる片づけを求めて工夫を重ね、それをエッセイとして語っていく。無理しない、続けられる片づけがテーマのコ…

『るん(笑)』西島伝法 集英社文庫 エセ科学やスピリチュアルがはびこる世界の病人たち

あらすじ・概要 スピリチュアルやエセ科学をみんなが信じるようになってしまった日本。高熱を出してひそかに薬を飲んでいる主人公は、社会に疑問を抱きながらも妻の作った奇妙な水を飲み、自らもエセ科学を実践する。非科学的な情報に流されていく社会を描い…

『宿借りの星』西島伝法 創元SF文庫 異形の知性体たちが暮らす星で異種バディが世界の真実を知る

あらすじ・概要 故郷を追放されたマガンダラは、生きるか死ぬかの状況で出会った、被食者であるはずのラホイ蘇倶と兄弟杯を交わす。相棒とともにこの星の危機を知ったマガンダラは、戻ったら死であるはずの故郷に帰ることとなる。しかし、この星はすでに蝕ま…

『ぼく、オタリーマン』よしたに 中経☆コミックス アニメや漫画が好きな働くお兄さんの日常

あらすじ・概要 オタクでリーマンな著者、よしたには、漫画で日記を描いていた。ぼっちでポップカルチャー好きなオタクである。毎日のコミュニケーションの齟齬や、働く時のとほほな感情、オタク特有の漫画やアニメとの関係などを面白おかしく描くコミックエ…

『グローバリゼーションの中の江戸』田中優子 岩波ジュニア新書 感想 「鎖国」時代の他国とのつながりと交流

あらすじ・概要 「鎖国」状態だと言われる江戸。しかしその実態は他国から多様な文化が入り込んだ時代でもあった。江戸の文化の背景による異国の文化も紹介し、同時に世界全体のグローバリゼーションや植民地支配についても説明する。 グローバリゼーション…

『親子で読むケータイ依存脱出法』磯村毅 ディスカヴァー・トゥエンティワン 感想

あらすじ・概要 子どもたちの間に広まるケータイ依存。著者はそれに警鐘を鳴らす。現実世界より刺激が強く、あまりにも簡単に承認欲求を満たすことができるそれには多くの危険が発生している。ケータイによるSNSやゲームの依存を通して、親子の関係を考える…

『はじめての精神医学』村井俊哉 ちくまプリマー新書 「心の病気」という定義がもたらす救いと呪い

あらすじ・概要 妄想幻覚が出る、気分が落ち込む、同じ行動を何度も繰り返すなど、精神疾患の現れ方がさまざま。精神科医が精神疾患の分類や治療法を紹介し解説する。また、現代の精神医学が抱える問題や葛藤、可能性についても語る。心を病むとはどういうこ…

『東京ディストピア日記』桜庭一樹 河出書房新社 コロナ禍、情報の渦の中にいたあの頃の日常

あらすじ・概要 新型コロナウイルス流行時、著者である桜庭一樹は東京で暮らしてきた。中国で発生したパンデミックは世界中に波及し、やがて日本も飲み込んでいく。マスクの品不足、飲み会や会食の自粛、そして外出自粛……。目まぐるしく変わっていく情報に押…

『インド神話』沖田瑞穂 岩波少年文庫 感想 神々の荒々しくユニークな物語

あらすじ・概要 南アジアに位置するインド。そこではインドの神々が信仰されている。ヒンドゥー以前のバラモン教の神話から、ヒンドゥー教時代になってからの神話の変遷。他の神話との類似や関係など、インドの神々のダイナミックでユニークな物語を紹介する…

『日本の無戸籍者』井戸まさえ 岩波新書 感想 戸籍がない人たちからたどる日本の少数派

あらすじ・概要 日本において個人や家族を管理するためのシステム、戸籍。しかしその戸籍に載ることができない人々がいる。離婚した親から生まれた子どもや、出生届を出してもらえなかった人、戦争や災害のごたごたで戸籍が失われた人たちなど。多様な無戸籍…

『いいかげんに生きづらさを終わらせたい:トラウマ治療体験記』三森みさ 感想 カウンセリングで過去と向き合う

あらすじ・概要 過去の虐待や性加害によってメンタルの不調を抱え続けていた著者は、カウンセリングでトラウマ治療をすることになった。しかし、それはいばらの道だった。ときに怒り、乖離によって記憶を飛ばしながらも、必死でカウンセリングを受け続け、治…

『暴力とポピュリズムのアメリカ史――ミリシアがもたらす分断』中野博文 岩波新書 感想

あらすじ・概要 アメリカの民兵組織「ミリシア」。トランプ大統領の陰には極右的なミリシアの支持があった。著者はミリシアの歴史を語りながら、アメリカの暴力行程の構造や、政府による暴力独占の失敗を説明する。混迷するアメリカの一つの原因を示す新書。…

『伝説のお母さん』かねもと KADOKAWA 感想 魔王を封印した魔法使いが仕事復帰に悩む

あらすじ・概要 勇者一行に同行して魔王を封印した魔法使いは、その後家庭を持って子供を出産していた。あるとき魔王が復活し、勇者パーティもふたたび集合する。しかし魔法使いは、子どもと子育てに無理解な夫を抱えて思うように魔法使いとして復帰できない…

『年中行事を五感で味わう』山下柚実 岩波ジュニア新書 日本の祭りを楽しんでみる

あらすじ・概要 お正月、節分、ひなまつりなど、日本には様々な祭りや年中行事の習慣がある。その由来やいわれを紹介。さらに著者が実際に地方のお祭りに参加してみることによって、リアリティのある呪術世界を描き出す。年中行事からわかる日本のスピリチュ…

『ファング一家の奇想天外な秘密』見た感想 前衛芸術家の両親に振り回される姉弟

あらすじ・概要 ファング一家の姉弟は、パフォーマンスを主とする前衛芸術家の両親に子供の頃から振り回されていた。子どもすらパフォーマンスに参加させる両親は、いつも二人の悩みの種だった。ある日両親が失踪し、ふたりは彼らを探し回るうちに、両親の真…

『斜陽の国のルスダン』並木陽 星海社FICTIONS 感想 ヨーロッパとアジアが交わる国の悲恋

あらすじ・概要 優秀な兄が若くして亡くなり、ジョージアの女王として即位したルスダン。彼女は幼なじみで、同盟の人質のディミトリを王配とする。互いに思い合うふたりはジョージアのために奔走するが、陰謀と戦乱がふたりを引き裂いてしまう。 文化の交わ…

『橋本式国語勉強法』橋本武 岩波ジュニア新書 感想 近道しないベタでしっかりした言葉の学び

あらすじ・概要 関西一の私立進学校、灘高校に国語教師として勤めていた著者は、高校生に向けて国語の学び方を教える。現代文の読解や記述式の問題の解き方、古文の考え方、漢文に親しむ方法など。受験のための勉強を超えて、人生に役立つ国語能力をつけるよ…