ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

医療

高橋洋友『自殺予防』岩波新書 感想

あらすじ・概要 ニュースや週刊誌を騒がせる自殺だが、実際どのように自殺を防げばいいかはあまり語られていない。社会や政治の単位でやるべきことや、個人として自殺したがっている人とどう付き合うかまで、精神科医の視点で語る。自殺を望む人を治療に導き…

「よい死」すなわち人間の尊厳なのか―安藤泰至『安楽死・尊厳死を語る前に知っておきたいこと』

あらすじ・概要 欧米を中心に認められつつある「安楽死・尊厳死」。日本でも安楽死の合法化を主張する人が増えている。しかし安楽死を認めることで、適切な医療を受けて生活することや、延命治療をすることそのものが「悪いこと」のように見なされないか。患…

訪問看護師は精神疾患の人々を訪ね手助けをする―のまり『おとずれナース~精神科訪問看護とこころの記憶~』

あらすじ・概要 著者は精神科訪問看護の仕事をしている。精神疾患を持つ人々の家を訪ね、薬の管理をしたり相談に乗ったり、状況に応じて使えるサービスを紹介する仕事だ。彼女が出会うのは、さまざまな事情を抱えた患者たちだった。著者の経験をもとに、改変…

お金に狂った看護婦が起こした連続殺人―森功『黒い看護婦―福岡四人組保険金連続殺人』

今日の更新は、森功『黒い看護婦―福岡四人組保険金連続殺人』です。 あらすじ・概要 貧しい家庭に育った看護婦の吉田和子。彼女は金銭への執着心から、詐欺を繰り返すようになる。彼女の虚言と脅しによって、三人の友人が巻き込まれていく。和子が率いる四人…

男性介護士、両親の介護のためにUターンする―八万介助『両親認知症Uターン すっとこ介護はじめました!』

今日の更新は、八万介助『両親認知症Uターン すっとこ介護はじめました!』です。 あらすじ・書籍概要 49歳で介護ヘルパーになり、介護士としてキャリアを積んできた著者。しかし両親の認知症が進行し、故郷に帰らなければならなくなる。著者がそこで見たの…

「システマ 音波アシストブラシ」を使ったら歯肉炎ができにくくなった話【レビュー・口コミ】

今日の更新は、「システマ 音波アシストブラシ」のレビューです。

イラストレーターの妻が過酷な抗がん剤治療に直面―柏原昇店『ちびといつまでも ママの乳がんとパパのお弁当と桜の季節』

今日の更新は、柏原昇店『ちびといつまでも ママの乳がんとパパのお弁当と桜の季節』です。 あらすじ・書籍概要 イラストレーターの柏原昇店。彼の妻が、乳がんであることがわかる。夫婦は、戸惑い悩みながら、抗がん剤治療を選択。つらく厳しい闘病生活が始…

漫画家、すい臓がんになった母親を看取る―瀧波ユカリ『ありがとうって言えたなら』

今日の更新は、瀧波ユカリ『ありがとうって言えたなら』です。 あらすじ・書籍概要 漫画家である著者の母親が、すい臓がんだと告知される。余命は長くて1年。姉のいる大阪に母は移り、著者はそこへ何度も通う。世話をする姉につらく当たったり、いらいらし…

「幻覚がある」という孤独と怒り―木村きこり『統合失調症日記』

今日の更新は、コミックエッセイの木村きこり『統合失調症日記』です。 あらすじ・書籍概要 高校生のときに統合失調症になった著者。幻聴や幻視、妄想など、病気の症状に悩まされ、暴れたり独り言を言ったりを繰り返していた。今は症状を薬で抑えつつ、美術…

暗いエッセイだが周りの暖かさに救われる―先崎学『うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間』感想

今日の更新は、先崎学『うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間』です。 将棋好きの親からの借り物。 あらすじ 多忙とストレスから、うつ病を発症した先崎学。彼は入院し、療養生活に入った。退院してもなかなか動くことができず、病状は一進一退を繰り…

【レビュー】「DHCビタミンBミックス 60日分 120粒」口内炎用に買ってみた感想

口内炎がひどいので、ビタミンBのサプリを買ってみました。

難病の人が一人暮らしをするということ―大野更紗『シャバはつらいよ』感想

今日の更新は大野更紗『シャバはつらいよ』です。 前日譚的な存在である『困ってるひと』は既読です。 あらすじ 免疫性の難病にかかり、入院していた著者は一人暮らしを始めた。しかしその生活は困難極まるものだった。そして、故郷を襲った大地震。はたして…

医療業界におけるナチュラルな男女差別―水谷緑『まどか26歳、研修医やってます!』感想

今日の更新は水谷緑『まどか26歳、研修医やってます!』です。 狙ったわけではないですが、タイムリーな漫画でした。 あらすじ 外科で働いている研修医のまどか。医療現場という男社会で働いていくのは、苦労がいっぱい。でも、うれしいこともある。女性研…

難病になった女性の悲しみと希望―島津郷子『漫画家、パーキンソン病になる』感想【Amazon Prime Reading】

今日の更新は島津郷子『漫画家、パーキンソン病になる』です。 プライムリーディングからダウンロードした一冊です。 あらすじ 漫画の連載中、謎の手足のしびれを自覚するようになった漫画家、島津郷子。ドクターショッピングを繰り返し、診断を貰おうと奔走…