ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

日本

江戸時代の女性画家はどう生きたか―パトリシア・フィスター『近世の女性画家たち―美術とジェンダー』

あらすじ・書籍概要 江戸に生きた女性画家たちは、女性ゆえに社会通念との軋轢に悩み、よりよい創作環境を模索していた。江戸時代から明治時代にかけて、絵を志した女性たちの人生を伝える本。

明治帝に仕えた女官が若い時代を回想する―山川三千子『女官 明治宮中出仕の記』

今日の更新は、山川三千子『女官 明治宮中出仕の記』です。 あらすじ・書籍概要 明治天皇と昭憲皇太后に仕えた女官が、当時のことを回想する。明治天皇と昭憲皇太后のひととなり、宮中の文化、女官として働くときの悩みなど、女官でしか語れない情報を記した…

着物を目で楽しむビジュアルブック―もこな『CLAMPもこなのオキモノキモノ』

今日の更新は、『CLAMPもこなのオキモノキモノ』です。 書籍概要 漫画家ユニットのCLAMPのひとりであるもこなが、デザインした着物や日常生活で着ている着物の写真を公開。対談も交えながら、着物の楽しさを綴っていく本。

御託はいいからみんなどろろを見てくれ

最近リメイク版のどろろにはまっているので、その宣伝を書きました。 ちなみに原作どろろには一通り目を通したことがあるけれど、だいぶ昔なのでかなり忘れてます。 あらすじ 盗みをしながら生活してる子ども、どろろは百鬼丸(ひゃっきまる)という少年に出…

父親が語るシベリア抑留―おざわゆき『凍りの掌 シベリア抑留記』

今日の更新は、おざわゆき『凍りの手』です。 シベリア抑留の話と聞いて気になった作品。 あらすじ 著者は父のシベリア抑留の話を漫画にしようと、聞き取りを始める。学徒出陣の対象者として満州に向かった著者の父は、終戦後ロシア軍にシベリアに連れていか…

面白いけど内向きなところはいただけない―牧野修『月世界小説』(ハヤカワ文庫)

今日の更新は、牧野修『月世界小説』です。 この装丁がかっこよくて気になっていた本。 あらすじ 友人とゲイパレードを見に来ていた菱谷修介は、突然怪物たちに襲われ、世界の終わりを見る。彼が逃げ込んだのは自分の妄想世界。あまたの妄想世界では、神と人…

これは理想の和製ファンタジー映画だ―『DESTINY 鎌倉ものがたり』感想

今日の更新は、『DESTINY 鎌倉ものがたり』です。 金曜ロードショーで放映されたので見た映画です。 あらすじ 年の離れた小説家正和に嫁いだ亜紀子。彼が住む鎌倉は、魔物や幽霊が普通に歩く街だった。人でないものを交えて平穏に暮らしていた中、亜紀子が事…

女子高生バンドが韓国留学生を引きずり込んで文化祭に出る―『リンダリンダリンダ』再試聴感想【AmazonPrimeビデオ】

今日の更新は、『リンダリンダリンダ』です。 学生時代に見たものを、再試聴。 あらすじ 喧嘩別れしてしまった女子高生のガールズバンドは、文化祭に出るために韓国の留学生ソンを引きずり込む。コピーするのはブルーハーツの曲。果たして文化祭に間に合わせ…

描写は好きだけどちょっと物足りない―乾緑朗『機巧のイヴ』感想

今日の更新は、乾緑郎『機巧のイヴ』です。 レビューを見かけて面白そうだったので読んだ本。 あらすじ 江戸風の世界。天府という首都に、伊武(いう゛)という人形がいた。彼女は人間のようにふるまい、人間のように話すことができる。伊武には、天帝家にま…

日本文化×不思議の世界を味わおう! 和風ファンタジーおすすめ13選

素材:イラストAC(歩夢) https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=UcZy0agl&area=1 今日の更新は、和風ファンタジーのおすすめまとめです。 おすすめ記事を見ているとき、和風ファンタジーに特化したまとめはあまりなかったので、自分で書いてみま…

半休取って平日の午後に行け~大阪人による「京のかたな」混雑回避情報~

京都国立博物館(以下、キョーハク)の「京のかたな」の展覧会を見てきましたよ。 工夫して混雑を回避することができたので、今回はそのお話をします。

トラクターの技術は世界をどう変えたか―藤原辰史『トラクターの世界史 人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち』感想

今日の更新は藤原辰史『トラクターの世界史』の感想です。 とあるブログで紹介されていて興味を持った本です。 書籍概要 畑を自動で耕す道具、トラクター。その発達は農業だけでなく、社会全体を変えた。各国のトラクターの歴史を振り返りつつ、トラクターが…

ファッションに興味がなくても楽しい着物語り―松田恵美『きもの番長2 コーディネイトレッスン編』感想

今日の更新は、松田恵美『きもの番長2 コーディネイトレッスン編』です。 1の記事はこちら。 honkuimusi.hatenablog.com 書籍概要 着物に興味を持ったけれど、どうやってコーディネイトすればいいのかわからない。そんな人たちのために、着物や帯、小物の…

古代日本で日の神と水の神が争う 香村日南『蛇神の祈り』感想

蛇の話を読むシリーズ。 あらすじ 古代の大和(奈良)。そこでは水の神を奉じるものと、日の神を奉じるものとの争いがあった。誉田大王(ほむたのおおきみ)の息子として生まれた稚彦王子は、死のうとしている少女と出会うが……。

花丸な男士たちの花丸な日々 『続 刀剣乱舞―花丸―』感想

そういえば見ていたのに感想を書いていなかったな、と思いまして。 あらすじ 前作で修行に旅立った大和守安定。彼を待つ加州清光は、新しい刀のお世話係に任命される。新しい刀が増え、新しい一年が始まる。刀剣男士たちはどのように季節を過ごしているのか……

ジェンダーあやふや和風伝奇漫画 枝屋初『ばけむこ』を読んでください

基本的に漫画は完結後まとめて感想を書いているんですが、この漫画は売れて続きが出てほしいので今! 感想を書きます。 少しだけネタバレ(全部ではないですが)なので気にする方は今すぐ買って読んでください。 comic.pixiv.net あらすじ 女性が短命な一族…

源氏物語のキャラがゴシップ雑誌の投稿欄のようなセキララ告白 酒井順子『源氏姉妹(げんじしすたあず)』感想

この記事を読んで手に取ってみました。 紙の本では花のおしべの部分が箔押しでした。このデザイン笑うわ。 uzumaki-guruguru.hatenablog.com あらすじ 物語の中で、あまたの女性と浮名を流した光源氏。ひとりの男を通して棒姉妹(シスターズ)となった女性た…

ソビエト・ロシアの収容所で生きた日本人たちの生活 辺見じゅん『収容所から来た遺書』感想

収容所と書いて「ラーゲリ」と読みます。 あらすじ 第二次大戦後、「戦犯」としてソビエト・ロシアの収容所(ラーゲリ)に収容された軍人の男性たち。日本に帰る日を夢見て、貧しい食事や厳しい労働に耐えていた。そんな中、日本人の中心的人物が病気で臥せ…

因習が残る島で化け物の正体を追う 三浦しをん『白いへび眠る島』感想

蛇が出てくる話が読みたいなあ、ということでセレクトしました。 あらすじ 故郷である拝島(おがみしま)に返ってきた悟史。十三年ぶりの大祭を控えた島で、「あれ」と呼ばれる忌まわしい化け物が出るという噂が立った。悟史は幼なじみで「持念兄弟」の光市…

絶妙なキャラクター設定を平易な文章で書く力がすごい 司馬遼太郎『燃えよ剣 上』感想

本好きあるあるまんがで読んでないのにネタにしてしまったので取り急ぎ読みました。 honkuimusi.hatenablog.com あらすじ 田舎に生まれた土方歳三は、その剣の力と人を動かす才能で、幕末の武力集団「新撰組」を設立する。思想もなく主義もなく、あるのはた…

「物語」「伝説」をリスペクトしたヒロイックファンタジー『KUBO 二本の弦の秘密』感想

ネットで話題になってて、「TLがネタバレにあふれる前に見なきゃ!」と思ったので見ました。 あらすじ 三味線で折り紙をあやつる少年、クボ。彼は母親から「日が落ちたら外に出てはいけない」と言い聞かされていた。その戒めを破ってしまい、クボはおばを名…

日本の抱える「コミュニケーション」の矛盾 平田オリザ『わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か』感想

書籍概要 最近とみに叫ばれている「コミュニケーション能力」しかし日本においては、その言葉は大きなダブルバインドを抱えている。著者は演劇プログラムの経験を通して、本当の意味でのコミュニケーションとは何かを語る。

クラスメイトは外国人だらけ、すでに多文化社会ここにあり あらた真琴『もっと! となりの席は外国人』感想

よく見たら二巻目だったようです。エッセイコミックではよくやってしまいます。 でも前巻を読まなくてもだいたいわかる内容でした。 あらすじ 外国人の多い地域で教師として働いていた著者。多国籍なクラスをまとめるのには苦労が多いようで……。 異文化が身…

空気が粘つくような暗い描写 田中慎弥『共喰い』感想

読みたいと思っていたけれどなかなか読めてなかった一冊です。 あらすじ 女性を殴る父親、そしてそれに似てきた息子を描く表題作、釣り好きの曾祖父の死を描いた「第三階層の魚」。二編を収録した一冊。

戦争を生き延びたある女性の「普通」な毎日 こうの史代『この世界の片隅に』前後編感想

映画が面白かったので原作も読むことにしました。 表紙の画材は水彩かなあ。 あらすじ 広島から呉へと嫁いだすず。夫とその家族とおだやかに暮らすが、その端々に戦争の影は迫っていた。やがて呉への空襲が始まり、一家は毎日のように防空壕に潜る。そして、…

「舞台『刀剣乱舞』 義伝 暁の独眼竜」から考える伊達刀の描かれ方【感想・ネタバレ有】

「舞台『刀剣乱舞』義伝 暁の独眼竜」(以下『義伝』)をライブビューイングで見てきました。 舞台どころかライビュも落ちるし、結局一時間かけて遠くの映画館に見に行きました。あ~転売屋と転売屋から買った人は職場でうんこ漏らしてくれないかな。*1 話し…

人見知りの著者のブラジル町での友達チャレンジ 中川学『群馬県ブラジル町に住んでみた ラテンな友達づくり奮闘記』感想

日本にブラジルの人がたくさんいる町があるのは知っていましたが、それがどんなものなのかは知らなかったので手に取った本です。 あらすじ 「外国の人と友達になりたい」と思っていた著者は、群馬県にブラジル人が多く住む地域、大泉町があることを知る。そ…

民主主義のありがたみがよくわかる 重村智計『金正日の正体』感想

長い間積んでてどうして入手したのかも忘れてた本です。 書籍概要 北朝鮮の国家主席金正日。彼はどのような人間で、何を考えているのか。そして、最近「金正日」らしくない命令が増えているのはなぜなのか。金正日という存在を通して、当時の北朝鮮を語る本。

何気ない日常の中に描かれる「被爆者である」悲しみ こうの史代『夕凪の街 桜の国』感想

『この世界の片隅に』が面白かったので原作者の本も読んでみたいなと手に取りました。 手に取って初めて意外と薄い本だと知りました。 あらすじ 原爆投下から10年経った広島。皆実は貧しいながらも穏やかな日常を生きていた。しかし原爆の記憶が、彼女の生…

村落の性風俗をお年寄りから聞き取り調査 向谷喜久江『よばいのあったころ 証言・周防の性風俗』感想

【中古】よばいのあったころ 証言・周防の性風俗 向谷喜久江 マツノ書店B6版ジャンル: 本・雑誌・コミック > 人文・地歴・哲学・社会 > 民俗 > 風俗・習慣ショップ: 光国家書店価格: 1,800円 Twitterで知り合いが読んでいて内容が気になったので借りました。…