ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

災害

『震災トラウマと復興ストレス』宮地尚子 岩波ブックレット 感想

あらすじ・概要 東日本大震災によって、被災者は多くのトラウマを受けた。そして、被災者だけではなく、医療従事者や自衛隊、被災者を助ける慈善団体、直接被害を受けなかった人たちも……。災害のトラウマを大きな枠組みで見直し、社会が災害のトラウマと付き…

『終わりなきアスベスト災害 地震大国日本への警告』宮本憲一・森永謙二・石原一彦編集 感想

あらすじ・概要 強い健康被害をもたらす鉱物、アスベスト。しかしその便利さから、危険性が判明した後も使用され続けてきた。神戸における阪神・淡路大震災にともなうアスベスト被害を中心に、アスベスト災害への反省とこれからすべきことを考える。 アスベ…

『気候崩壊 次世代とともに考える』宇佐美誠 岩波ブックレット 感想

あらすじ・概要 危機的状況にある気候崩壊。その原因である地球温暖化についての解説と、これから社会が何をすべきかを語っていく。高校生たちからの質問も交え、世代を超えた環境問題についての議論を試みる。 先進国が輩出した温室効果ガスの影響を発展途…

『三宅島島民たちの一年』三谷彰 岩波ブックレット 感想

あらすじ・概要 2000年6月に噴火した三宅島。住民たちは、どのようにして全島避難に至ったのか。噴火直後の混乱や、行政の不手際、住民同士の反発、そして避難後の生活をコンパクトにまとめる。ケアワーカーの人が三宅島噴火の姿を描く。 近いようで遠い、東…

『ふくしまノート』井上きみどり バンブーコミックス 全3巻 すぐパラセレクション 感想

あらすじ・概要 著者が福島に暮らす人たちにインタビューを行い、東日本大震災後の福島の姿を描く。農業や漁業のこと、子育てのことなど、放射能に振り回される福島の人たち。原発事故は、確かに日常を変化させてしまった。 東日本大震災後の福島県の人たち…

『被災地・神戸に生きる人びと 相談室から見た七年間』牧秀一 岩波ブックレット 感想

あらすじ・概要 阪神大震災から七年後、相談室で被災者が語ったことを元に、復興と被災者の心について振り返る。人間関係のこと、住まいのこと、町並みや仕事のこと……。被災者のリアルを描く本。 7年後の神戸のリアルに考えさせられる あえて悪いことを書い…

『災害支援に女性の視点を!』竹信三恵子・赤石千衣子編 岩波ブックレット 感想

あらすじ・概要 東日本大震災の被災地で、女性はどう暮らし、どんな困難に直面したのか。実際のトラブル、問題を取り上げ、被災地の女性にどのような助けが必要か考える。女性の問題から、災害弱者の問題も見えてくる。 困難が多い女性の避難所生活が悲しい …

『身近な危険から自分を守る! ゆるサバイバル入門』ふじいまさこ 新潮社 感想

あらすじ・概要 自然災害、犯罪、性加害、パワハラ、セクハラなど、人生で巻き込まれる可能性があるトラブルを女性の視点から解説。漫画を通して、対策や起こってしまったあとの対処を紹介する。身近な危険から身を守るための学習漫画。 女性が身を守る方法…

『わたしたちの震災物語~ハート再生ワーカーズ~』井上きみどり クイーンズコミックス 感想

あらすじ・概要 東日本大震災のあと、多くのボランティア、慈善団体が立ち上がった。それぞれの慈善団体がどう東日本大震災に関わったかを漫画化。食料、水やインフラの復旧以外で、被災者に必要な支援が見えてくるコミックエッセイ。 漫画で見る災害時の慈…

『3.11東日本大震災~君と見た風景』平井寿信  ぶんか社コミックス 感想

あらすじ・概要 仙台近くで被災し、ライフラインや物資の足りない生活を送ることになった著者。震災直後の混乱の仲身重の妻を迎えに行き、実家で協力して物資を集める。混乱時期から物資が戻るまでを、被災者の視点から描くコミックエッセイ。 ライフライン…

『心の傷を癒すということ』安克昌 角川ソフィア文庫 感想

あらすじ・概要 阪神大震災を経験した精神科医、安克昌。彼は阪神大震災とメンタルヘルスの問題について語る。災害直後の人々の精神状態から、精神疾患の人たちの病状悪化や苦悩、復興期に取り残される人たちのことなど、経験者ならではの視点で表現する。災…

『被災ママに学ぶちいさな防災のアイディア40』アベナオミ 学研プラス 感想

あらすじ・概要 東日本大震災によって被災した漫画家・イラストレーターのアベナオミ。幸運にも家族全員が生き延びた彼女は、日々の生活に防災を取り入れるようになる。防災に役立つグッズや習慣、防災にまつわるコミックエッセイを収録。 自分が助かること…

『関東大震災と流言 水島爾保布 発禁版体験記を読む』前田恭二 編著 岩波ブックレット 感想

あらすじ・概要 関東大震災で大きな被害を受けた東京。画家,文筆家であった水島爾保布は地震発生直後から、デマや流言に惑わされる人々の姿を書き残していた。災害による混乱、恐怖。そして朝鮮人や、朝鮮人に間違われた人たちの虐殺が発生する。関東大震災…

『河北新報のいちばん長い日 震災下の地元紙』河北新報社 文春文庫 感想

あらすじ・概要 仙台に拠点を置くローカル新聞河北新報。2011年3月11日、会社を東日本大震災が襲う。自らも被災しながら、記者たちは被災者に情報を届けるために東北に散った。地震発生直後から、避難所での生活まで、記者たちの働きを描いたルポルタージュ…

『マンガ古典文学 方丈記』水木しげる マンガ古典文学シリーズ 感想

あらすじ・概要 平安時代末期、神官の一族に生まれた鴨長明は、和歌の才能を見出される。一方で、家族とは折り合いが悪かった。火事、竜巻、地震など、多くの災害や源氏と平家の争いを見て、無常観を強くする。やがて鴨長明は、小さな家で一人暮らしをするよ…

『映像記録 関東大震災 帝都壊滅の三日間』NHKスペシャル 感想

あらすじ・概要 首都東京を壊滅させた関東大震災から100年。NHKは当時の映像を鮮明化、カラー化し、関東大震災発生から三日間のできごとに迫る。地震、火災、群衆事故、そして流言や虐殺。地震学者の意見も交えながら、震災の教訓を学ぶドキュメンタリー。 …

【災害を経験した子どもたちの心を守り育てる】冨永良喜『大災害と子どもの心 どう向き合い支えるか』

あらすじ・概要 3.11を始めとする、災害は子どもの心に何をもたらしたのか。被災地に心のケア要員として向かった人々の視点で、トラウマや親しい人の死の受容について考える。傷ついた子どもたちの具体的なケアの内容とは。 安易な気持ちでアンケートを取ら…

認知症の祖母のために東日本大震災で流された家を再建―ニコ・ニコルソン『ナガサレール イエタテール』

あらすじ・概要 東日本大震災の津波により、家が流されてしまった著者の実家。認知症が進み、故郷を恋しがる祖母のために、母は家の建て直しを決意。しかしそんな折、母ががんに侵されてしまう。著者は認知症の祖母と病気の母に代わって、実家を建てる音頭を…

キャラクターが災害に対して意識低すぎ―『ボルケーノ』

今日の更新は、映画『ボルケーノ』です あらすじ・概要 大都会・ロサンゼルスで火山の噴火が起こった。緊急事態管理局長のマイクは、娘のケリーと車に乗っているときに噴火に巻き込まれる。やけどを負ったケリーを病院に行かせ、マイクは自らマグマの被害を…