『舟を編む』を見ました。
原作は未読です。
あらすじ
ある日、辞書編集部にスカウトされた、出版社に勤める馬締(まじめ)。彼は持ち前の言語学の能力を生かせる辞書の編集に夢中になっていきます。しかし時代が変わっていくにつれ、紙の辞書の立場は苦しくなります。果たして新しい辞書、『大渡海』は完成するのでしょうか……。
コミュ障主人公が仲間を得て成功する話
主人公、馬締のキャラクターがとてもよかったです。私自身もコミュニケーション苦手なので、こういう口下手なタイプには感情移入してしまうところがあります。そんな馬締が辞書を作るという行為を通して、苦手なことにも取り組めるようになっていくのがよかったです。
そしてそんな馬締の恋もきゅんきゅんしました。何か特別なことを話しているわけではないのですが、ご飯を食べたり寄り添っているだけで「この二人は愛し合ってるんだな」と感じます。その空気感がよかったです。
辞書の制作過程は本が好きな人間としては面白かったです。フィクションなので多少の嘘はあるでしょうが、言葉を操るための本を作るというテーマはとてもわくわくします。紙の本の良さというのは10年20年経っても残るというところにあるんですよね。
実を言うと三浦しおんの文体には苦手意識があるのだけれど、映画だとそういうところが気にならなくていいなあと思います。実写化は本では読まないだろう作品に出会えるから面白いですね。
まとめ
本好きにはたまらない作品でしたね。
辞書を見るたびにこの作品を思い出してにやにやしそうです。