ブログを初めて半年ほど経ったので、感想記事からお気に入りの本をまとめてみました。
2016年と言いつつ、新刊をあまり読んでないので2016年に発行されてるものはほとんどないです。すみません。
映画や漫画もやれればいいなと思います。
『金閣寺』三島由紀夫 新潮文庫
金閣寺放火事件をモチーフにした小説。
美しい文章で描かれる狂気がやばかったです。うかつに共感してしまうと危ない本だなあと思いました。
狂人っていうのは自分の隣にいるし、明日自分が狂人になってしまうかもしれない。そこが恐ろしいです。
『不思議の扉 時をかける恋』大森望編 角川文庫
時間SFを集めたアンソロジー集。
SFマニアにとっては有名な作品ばかりらしいんですが、にわかファンな私にとっては新鮮な作品が多かったです。
ティーン向けなのでとっつきやすい内容が多いのもありがたいです。
作品の選定だけでなく、編者のあとがきにもすごく愛を感じます。
『ろごたいぷっ!』山王丸榊 リットーミュージック
ライトノベルや漫画のロゴを再現、なぜそのフォントが選ばれたか考察する一冊。
プロのデザイナーには当たり前の内容なんでしょうが、素人からすると、フォントを並べる・長体をかける・字間を調節する・フォントを混ぜるという行為でここまで雰囲気が変わるのが新鮮でした。
フォント萌えという概念が少しわかった気がします。
『アンダーグラウンド』村上春樹 講談社文庫
地下鉄サリン事件の被害者にインタビューしたノンフィクション。
話の整合性には重きを置いておらず、一部の証言が食い違っている部分があります。しかしそれが当時の混乱を映しているようで生々しいです。
証言者がどのような生活をしていたかにも触れられていて、そこがまた証言にリアリティを持たせています。
『オシムの言葉 増補改訂版』木村元彦 文春文庫
元日本代表イビチャ・オシムの半生を追ったノンフィクション。
ユーゴスラビア出身だということすら知らなかったのでこの本の内容は衝撃的でした。人間とサッカーを愛し、苦難があっても憎悪にとらわれることがなかったのがかっこよかったです。
『バーナード嬢曰く。』に登場して興味を持った本でもあります。
『紫色のクオリア』うえお久光 電撃文庫
人間がロボットに見える少女、ゆかり。彼女とその周りの「認識」における物語。
スケールがでかくて理解の及ばないところが多いんですがそこが面白かったです。そしてそんなスケールの大きなものを扱いつつ、最後は個人間の関係に収束していくギャップも好きです。
キャラクターもかわいいし、評価されるだけあるライトノベルです。
『リヴァイアサン三部作』スコット・ウェスターフェルド ハヤカワ文庫
スチームパンクな 第一次世界大戦のパラレルワールド。バイオ技術と機械技術の戦いを描くSF。
文庫ではめずらしくがっつりと挿絵が入っていて、不思議動物や外連味のあるメカの描写にわくわくします。私でも楽しいのだからメカ好きはもっと楽しめそうです。
主人公の一人が男装少女なところも個人的萌えポイントです。
まとめ
こうしてみるとやっぱりエンタメSFが好きなんだなあ……と再確認しました。
たまにまとめてみると自分でも気づかない趣味があらわになります。
他の読書ブロガーの方もぜひぜひまとめてみてください。