『千年万年りんごの子』1巻がkindleで0円なので宣伝です。Kindle以外の電子書籍でも0円のところが多いみたいです。
いつまでなのかはよくわかりませんが。
あらすじ
りんご農家に婿入りした雪之丞。お見合い結婚ながらも、妻の朝日の明るさに心を開いてく。しかし、雪之丞があるりんごを朝日に食べさせたことから、ふたりは過酷な運命に巻き込まれてしまう。
夫婦ふたりが可愛い
養子として育てられ、わがままを言わずに暮らしてきた雪之丞。その最初の切実なわがままが、「朝日と一緒にいたい」ということが泣かせます。
これが雪之丞の初恋だったんだろうな……と思うと終盤の展開がとてもつらいんですよね。もうとくに意味もなく夫婦でいちゃいちゃし続けてほしいと思います。それだと作品の趣旨変わっちゃう……。
妻の朝日も、「なるほどこれは好きになっちゃうわ」と思う健気さと明るさがあります。こんなお嫁さんがいたらそりゃもう助けたくなっちゃいますね。
彼らの関係がいとおしいものであればあるほど、見ているのがつらくなってくる話です。でも、このふたりだからこそこのストーリーは光ります。だからなんとも苦しいです。
自然の驚異と感謝と
この作品は雪之丞がおかしな因習に立ち向かっていくストーリーなんですが、それでも雪之丞だけが正しいわけではないのがいいです。
逆らうことのできない大きな自然のうねりがあり、それに従って生きてきた人たちの気持ちもちゃんと描かれているのが好きです。
自然は過酷で、人間には考えられないような喜びも悲しみも与えてくる。それを受け入れた、受け入れるしかなかった人々の哀愁にしんみりしました。
たぶん雪之丞がやったことはあくまで「わがまま」で、だからこそ状況を変えることのできる力があったのだろうな、と思います。
まとめ
3巻完結なので、さくっと読めます。よろしくお願いします。ざっくり対象の電子書籍を調べてみました。よろしくどうぞ!(念押し)