あらすじ
新生カンパニーの長になったミミコを仕留めようと、シンガポールにカーサがやってきた。一方ウォーロック家のアンナがカンパニーに賛同し、吸血鬼を取り巻く状況は変わりつつあった。
カーサの持つ苦しみ
いつも飄々としているカーサですが、内部はコンプレックスや葛藤が渦巻いているのだなあと感じました。タフで前向きな彼女の意外な一面を見た気分です。
九龍に染まったのも、「混血児」だったことが影響しているのでしょうか。それは次巻を待てと言った感じですね。
巻を進めるごとに、九龍側にも彼らの事情があることがわかってきます。人類とは絶対に相容れない考え方なんですけれど、それでも彼らなりの信念に基づいてやっていることなんですよね。
争乱こそが「人間と吸血鬼の共生の形」というのは人間にはどうあがいても受け入れがたいです。それでも彼らからしたら筋が通っているんですよね。複雑な気持ちになります。
意外と柔軟なアンヌ
ウォーロック家の三姉妹のひとり、アンヌは意外と柔軟な考えの持ち主でした。確かにそうでないと、ウォーロック家を反映させることはできないか……。
彼女がなぜミミコに賛同したのかいまいちぴんとこなかったけれど、「柔軟さ」を元にするとそれなりに理解はできるかもしれません。
ミミコの周りにすごい吸血鬼が集まってきて心強いけれど、本来の相棒、ジローは遠くに行ったままなので、なかなか活躍できていません。戻ってきたら思いっきりドンパチ暴れてほしいです。
虎仙にダメ出しされまくっているジローは面白くて好きですけれど。チートなキャラがあしらわれたりダメ出しされているところを見るのって笑っちゃいます。
まとめ
あと三巻で終わりということで、クライマックスに向けて伏線が張られている感じでした。
ジローは本当に頑張ってほしいです。
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