ブックワームのひとりごと

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お姉さん巫女綾子がポンコツかわいい 小野不由美『ゴーストハント2 人形の檻』感想

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ゴーストハント (2) 人形の檻 (幽BOOKS)

今回の表紙箔押しですね。変わった箔の押し方です。

 

あらすじ

SPR(渋谷サイキックリサーチ)の渋谷一也(ナル)と麻衣は、依頼を受けて怪現象の起こる洋館へ向かう。そこで別のルートで依頼されていた綾子と法生と出会い、協力して調査を進めていく。

 

複雑な関係性をきっちり描き切っている

洋館の中の家族の事情、すれ違う周囲の思惑、そして幽霊の正体……と、一筋縄ではいかない要素が絡み合って、ひとつの物語になっているところがすごいです。

かなり複雑なストーリーなのに、読者にそれを納得させるところが筆力があります。試行錯誤の末、謎が解けていく快感が味わえました。

ただ、真砂子が登場して幽霊の正体を見抜いたとき、「彼女だけでもよかったのでは……」と思ってしまいました。一瞬で話が終わるから出すわけにはいかなかったのかもしれませんが。ナルは彼女にいろいろ複雑な心を持っていますしね……。

さまざまな苦労はあったけれど、結末はきれいに終わってくれてさわやかでした。読んでいてほっとしました。

 

ポンコツ萌えキャラ綾子

小説版で読み返して思うのは、綾子はポンコツかわいいということです。

ああいうダメなキャラでも、根はまともなのがいいですね! 麻衣より年上なのにかわいいと思ってしまいます。

私はコミカライズ版読んだことがあるので、彼女の見せ場を知っていて読めるのですが、小説版を先に読んでいる人は、「なんだこの口だけの女は」と思ってしまうでしょう。

彼女には非常にかっこいいシーンがあるので、できればそこまであきらめずに読んでくださいね!

法生はビジュアル情報が表紙だけのせいか、漫画版よりおっさんくささが強調されるような気がします。いくつぐらいなんだっけ……。

 

まとめ

自己紹介的だった1巻を超えて、霊能謎解きそのものの面白さが出てきました。やっぱりこのシリーズは面白いですね。

続きを読むのが楽しみです。

ゴーストハント1 旧校舎怪談 (幽BOOKS)

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