今回のまとめは「一巻完結の漫画」です。
ここ最近シリーズものを追いかける体力がなくて、面白そうな一巻完結の漫画を中心に読んでしまうんですよね。
そして微妙に余ったポイントやギフトカードを消費するのにちょうどいいのでよく買います。
それではいってみよう!
- 『三文未来の家庭訪問 庄司創短編集』庄司創 アフタヌーンコミックス
- 『Love,Hate,Love』ヤマシタトモコ Feelコミックス
- 『天顕祭』白井弓子 New Comics
- 『HER』ヤマシタトモコ Feelコミックス
- 『地上はポケットの中の庭』田中相 ITANコミックス
- 『外天楼』石黒正数 講談社コミックス
- 『春風のスラグネチカ』沙村広明 F COMICS
- 『水の館』小花美穂 りぼんマスコットコミックス
- 『九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子』九井諒子 HARTA COMIX
- 『ひきだしにテラリウム』九井諒子 イースト・プレス
- 『虫と歌 市川春子短編集』市川春子 アフタヌーンKC
- 『愛すべき娘たち』よしながふみ Jets comics
- 『夕凪の街 桜の国』こうの史代 アクションコミックス
- 『25時のバカンス 市川春子作品集2』市川春子 アフタヌーンKC
- 『Danza』オノ・ナツメ モーニングコミックス
- 『ミラーボール・フラッシング・マジック』ヤマシタトモコ Feelコミックス
- まとめ
『三文未来の家庭訪問 庄司創短編集』庄司創 アフタヌーンコミックス
子どもを産める男の子の初恋を描いた表題作などを描いたSF短編集。
発想はトリッキーでびっくりしますが、着地点はどこか優しいです。特殊な設定をリアルに感じられる、人物の描き方が面白いです。
短編なのに、読み終わると登場人物がみんな好きになっていました。
『Love,Hate,Love』ヤマシタトモコ Feelコミックス
20歳以上年の離れた大学教授に恋したバレリーナ。訳ありな彼らの恋の行方とは……。
年の差ラブロマンス。だけどヒロインが高齢処女というところがなかなかないような気がします。年の差とも相まって、二人の恋はおっかなびっくりな展開に。
少女漫画らしいドキドキが一冊で味わえる漫画です。
『天顕祭』白井弓子 New Comics
行き倒れかけていた少女を雇ったとびの若頭の男は、彼女に特別な事情があることを知る。
身の回りで起こる異変、それにはどうやら言い伝えや風習が関係しているらしい……という好きな人にはたまらない設定です。
もともとは同人誌だったこの漫画。連載ものでは味わえない、独特な話運びが面白かったです。
『HER』ヤマシタトモコ Feelコミックス
さまざまな女性を描いた、少しずつつながりがあるオムニバス。
地味な女性が性的に奔放だったり、かわいいお嫁さんになりたい女性がキレたり、ギャップが多い作品です。
そしてそこに描かれる女性に生まれてきたがゆえの葛藤に共感します。こういうことありそうだな~と思えるリアルさです。
『地上はポケットの中の庭』田中相 ITANコミックス
悲観的なおじいさんを描いた表題作などを収録した短編集。
ストーリーもさることながら、パーティ風景や自然の豊かさなど、背景の描き方が話にマッチしていて好きです。
絵もストーリーも含めて、ひとつの作品として完成している漫画です。
『外天楼』石黒正数 講談社コミックス
つながった世界観でさまざまな事件が起こるミステリ風味の連作短編集。
最初はシュールなミステリ風ギャグだったのが、話が進むにつれて不穏になり、ひとつのエンディングを迎えます。
ハチャメチャなところがあるのであくまで「ミステリ風」なのですが、その変なところも含めて面白いです。
『春風のスラグネチカ』沙村広明 F COMICS
ソビエト時代のロシア。車いすの少女と、その従者がある男の家にやってきて……。
直接的な描写は少ないけれど、グロかったりエロかったりなかなか設定や展開がえぐいです。しかしそんな逆境の中でもたくましく生きていく主人公二人がかっこいいです。
一巻完結の漫画ながら、映画のような濃密さがある作品です。
『水の館』小花美穂 りぼんマスコットコミックス
湖のほとりで出会った少女は実は幽霊だった。同作者『こどものおもちゃ』の劇中作の漫画化です。『こどちゃ』を読んでなくても楽しめます。
めちゃくちゃ怖いです。りぼんコミックスの中でこんなに怖い話そうないんじゃないか……。
しかしホラーでしか描けない美しさ、幻想的な風景もあります。怖いのが平気だったらぜひ読んでみてほしいです。
『九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子』九井諒子 HARTA COMIX
狼男になる大学生、絵師が贋作の絵とともに金策に走る話など、ちょっと変わった話御を描く短編集。
出オチになりかねない設定を、きっちりとオチまで調理する構成の見事さにうなります。それぞれが長編に耐えられそうな面白さ。それを短編で読むというぜいたくさがたまりません。

九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子 (HARTA COMIX)
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『ひきだしにテラリウム』九井諒子 イースト・プレス
数ページのショートショートをまとめた短編集。
ひとつひとつの設定にひねりがきいていて、びっくりしたり皮肉を感じたり。
メタフィクションの使い方も上手いです。物語に対してはすに構えた視点が逆に笑えます。
個性的な話を読んでみたい人におすすめです。
『虫と歌 市川春子短編集』市川春子 アフタヌーンKC
人と暮らす人でない者たちや、不思議なできごとを描いた短編集。
センスオブワンダーを地で行く不思議ではかない世界が味わえます。登場する人外たちがみんなかわいいです。
シンプルな絵柄なのにどこかエロティックな雰囲気もたまりませんね。
『愛すべき娘たち』よしながふみ Jets comics
親が自分より年下の男と再婚した話を中心に、さまざまな女性たちの人生を描く連作短編。
日常の中のわだかまりやうまくいかないことに直面する女性たち。それでも周囲の交流を経て、なんとか生きていくところが好きです。
人生はままならないけれど、それでも悪くはないと思える優しさがありました。
『夕凪の街 桜の国』こうの史代 アクションコミックス
原爆後の広島を舞台にした短編二作を収録。
家族に恵まれ、幸せな生活を送っていても、原爆の影響は人々を苦しめています。かけがえのない幸せの中の悲しみがひしひしと伝わってきました。
グロデスクな描写は一切ないのですが、原爆というものが広島の人々に与えた苦しみを感じられる作品です。
『25時のバカンス 市川春子作品集2』市川春子 アフタヌーンKC
深海を研究する姉に久しぶりに会った弟の話などを収録した短編集。
表題作「25時のバカンス」の、姉弟の危うい関係が好きです。淡々とした中に苛烈な感情を感じます。
高校生が謎の男と共同生活をする「月の葬式」も、二人のやりとりが面白くて楽しかったです。

25時のバカンス 市川春子作品集(2) (アフタヌーンKC)
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『Danza』オノ・ナツメ モーニングコミックス
等身低めの絵柄で描かれたオノ・ナツメの短編集。
洒脱なシチュエーションが楽しいです。劇的な展開は少ないのですが、小さな物語の中にドラマを感じます。
絵柄もシンプルだけれど見ているだけで楽しいお洒落なものです。ざらざらしたタッチが美しいです。
『ミラーボール・フラッシング・マジック』ヤマシタトモコ Feelコミックス
ミラーボールをきっかけに関係性が変わる表題作などを収録した短編集。
表題作はすごく笑いました。全力でギャグをやっているのが最高です。
女性の性欲をあっけらかんと描いているところが逆に潔くて大好きです。女だってむらむらするんですよね。

ミラーボール・フラッシング・マジック (FEEL COMICS)
- 作者: ヤマシタトモコ
- 出版社/メーカー: 祥伝社
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まとめ
というわけで、一巻完結の漫画おすすめまとめでした。
気になる漫画はありましたか? 面白そうと思っていただければ幸いです。