エッセイコミックの中ではかなり有名なやつですよね。著者と題材の力も相まって。
あらすじ
映画・アニメ監督庵野秀明と結婚した著者。彼はオタクの中のオタクだった……。一緒に暮らすうちに、オタク色に染められていく妻。車の中でアニソンを歌い、漫画の登場人物の真似をする。オタク夫婦の面白おかしい日常を描いたエッセイコミック。
オタクのディープな世界
私も一応おたくのはしくれだと思っていますが、この光景を見ていると、「自分はまだまだだな……」と思えてきますね。
あれだけすらすらアニソンが出てくるのがすごいし、作中でDVDや漫画を見まくっています。さらにリニアモーターカーの試乗会に狂喜乱舞して行くところが面白かったです。
実際の結婚生活にはもっとヤバい部分があるんだと思いますが、明るく笑える部分をピックアップして編集し、まとめてくれたのだろうなと感じました。リアルをそのまま描いてしまったらいろいろ闇が増えそうです。
事実を元にしていてもきちんと面白いものに仕上げるのがプロの仕事だなあと思いました。
頑張って看病するカントクかわいい
好きな話は著者が風邪を引く回。他人の看病がまったくわからないなりに挑戦してみるカントクが優しかったです。
それでもただいい話で終わるだけではなく、もう一段オチを用意するところがいいですね。いい話だったらただの自慢で終わってしまうけれど、こういう風に終わると大爆笑、という。塩梅がちょうどいいです。
エッセイコミックではありますが、ひとつひとつの話にきっちりオチがつくので読んでいて飽きません。ただ有名人物を描いた話というだけの漫画にはなっていないと思います。
独りよがりや身内ネタにとどまらず、きちんと他の人が読んでも面白いと思えるものに仕上がっていました。
まとめ
面白かったです。オタクの世界はてしないなと思いました。
ここまでのめり込めてうらやましいようなうらやましくないような。