書籍概要
人間が寒さから逃れるために作り出した「暖房」。たき火から暖炉、ストーブ、薪から化石燃料へと、テクノロジーの進歩によってそのしくみは変わっていく。暖房から人類の歴史を考察する本。
暖房の進歩=テクノロジーの進歩
読んでいると「文化史」というより「テクノロジーの歴史」といった感じがします。
火を効率的に使い、部屋を暖めるにはどうすればいいのか。その時代の人ごとに、限られた資源や状況の中工夫していたことがわかります。
なんとなく「昔はテクノロジーなんかなかった」とイメージしてしまいがちでしたが、「その時代にはその時代にあったテクノロジーがあるのだ」と気づかされました。
薪と暖炉は化石燃料が活用されていなかった時代のテクノロジーだし、ボイラーは電気のエネルギーが一般的ではなかった時代のテクノロジーなんですね。
読んでいて自分の中の固定概念に気づかされたので、良い本だったと思います。
内容は情報量が多くやや難しめ
しかし自分があまり工学的なところに理解がないので、内容がわかりにくい部分も多かったです。
文章がぎっちり詰まっていて情報量が多く、楽しくもありますが、読むのが大変でもあります。
逆に言うと、この情報の多さはファンタジーや、昔の小説を書く人にはすごく有用な資料だと思います。
料理のための熱源についての記述もたくさんあるので、料理小説を書く人には便利な本でしょう。
ちょっと読むのは大変でしたが、必要になったら再読したい本です。
まとめ
読むのには苦労しますが、情報量が多くて参考になる部分が多かったです。
台所の資料や、暖房システムへの疑問への答えとしてはとても有用な情報でした。
ベッドの文化史―寝室・寝具の歴史から眠れぬ夜の過ごしかたまで
- 作者: ローレンスライト,Lawrence Wright,別宮貞徳,片柳佐智子,庵地紀子,三宅真砂子,八坂ありさ
- 出版社/メーカー: 八坂書房
- 発売日: 2002/12/01
- メディア: 単行本
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