『Let it BEE!』が面白かったのでお礼課金です。
あらすじ
働いていた料亭が閉まり、無職になった主人公、浩介は、水族館の臨時職員として働くことになる。水族館の仕事に少しずつやりがいを見出していく浩介だったが、仕事は波乱の連続で……。
何より話が面白い
普段お仕事ものはあまり読まないんですが、これは楽しく読めました。
話を転がしていくのが非常に上手いです。読むほどに続きが気になっていく作品でした。ストーリーテリング能力を感じます。
地味になりがちなテーマなのに、ぐいぐい読ませてくれてとてもわくわくしました。中だるみするようなところもありませんでした。
リアリティのないシーンもあるにはあるんですが、それでも全体として面白いからあまり苦にはなりませんでした。
労働と、そこにまつわる人の心の動きをエンターテインメントとして昇華していくところが非常に良かったです。
「夢」と「願い」の違い
印象的だったのが、主人公浩介とヒロインの志帆が「夢」と「願い」について話すところです。
ここを中心に全体を見てみると、ふたりの「夢」と「願い」は密接にリンクしているんだなと感じました。
あのシーンは、板前という「夢」を一時中断して水族館職員になった浩介が言うからこそ、含蓄がありました。
そして「夢」のために父親の期待を裏切った志帆とは、対比構造になっていました。メインキャラ2人の対比、私すごく好きなんですよ。
そういうキャラクター同士の考えの違い、対比構造がまた面白かったです。
まとめ
今回もすごく面白かったです。また、機会があれば他の小説も読みたいです。
最近新刊が出たようなので、そっちも買ってみようかな。