ブックワームのひとりごと

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板前さんが水族館で職員として働く 末羽瑛『水族館の板前さん』感想

水族館の板前さん (メディアワークス文庫)

 『Let it BEE!』が面白かったのでお礼課金です。

honkuimusi.hatenablog.com

 

あらすじ

働いていた料亭が閉まり、無職になった主人公、浩介は、水族館の臨時職員として働くことになる。水族館の仕事に少しずつやりがいを見出していく浩介だったが、仕事は波乱の連続で……。

 

何より話が面白い

普段お仕事ものはあまり読まないんですが、これは楽しく読めました。

話を転がしていくのが非常に上手いです。読むほどに続きが気になっていく作品でした。ストーリーテリング能力を感じます。

地味になりがちなテーマなのに、ぐいぐい読ませてくれてとてもわくわくしました。中だるみするようなところもありませんでした。

リアリティのないシーンもあるにはあるんですが、それでも全体として面白いからあまり苦にはなりませんでした。

労働と、そこにまつわる人の心の動きをエンターテインメントとして昇華していくところが非常に良かったです。

 

「夢」と「願い」の違い

印象的だったのが、主人公浩介とヒロインの志帆が「夢」と「願い」について話すところです。

ここを中心に全体を見てみると、ふたりの「夢」と「願い」は密接にリンクしているんだなと感じました。

あのシーンは、板前という「夢」を一時中断して水族館職員になった浩介が言うからこそ、含蓄がありました。

そして「夢」のために父親の期待を裏切った志帆とは、対比構造になっていました。メインキャラ2人の対比、私すごく好きなんですよ。

そういうキャラクター同士の考えの違い、対比構造がまた面白かったです。

 

まとめ

今回もすごく面白かったです。また、機会があれば他の小説も読みたいです。

最近新刊が出たようなので、そっちも買ってみようかな。

水族館の板前さん (メディアワークス文庫)

水族館の板前さん (メディアワークス文庫)

 
Let it BEE! (電撃文庫)

Let it BEE! (電撃文庫)