アサーションについての本を何冊か読んでみようキャンペーン。
今回は一冊目。
書籍概要
過度に自分の意見を抑圧してしまったり、攻撃的になったり、コミュニケーションは難しい。「自分もOK、相手もOK」な関係をどう作るのか。「アサーション」という概念を紹介し、人付き合いのヒントを教えてくれる本。
お互い気持ちよく自己表現するためには
アサーションとは、「自分も相手も大切にする」自己表現のこと。そしてそれは、自分と相手の人権にかかわってくる概念です。
表現はしてもいいけれど、表現の仕方には気を付けなければならない。何を言ってもいいけれど、言ったことによって起こったことは引き受けなければならない。
たとえ話をすると、会話のフェアプレーって感じです。相手に対しても自分に対してもフェアな会話をしようという印象を持ちました。
一方で、アサーションをどういう風に実践していくかについては詳しく書かれていなかったので、そこは別の本を読んだ方がいいと思います。
アサーションの概念をとりあえず知りたい人向けの書籍でした。
「何者かになりたい」という欲求
アサーションとはちょっと話がずれるんですが、印象的だったのはこの言葉です。
「安全の欲求」がある程度充たされた国々では、社会(親や教師、上司など)が人々により高度の課題を与え、その課題に向かう姿勢や行動、そして成果に、良し悪しの判断をして承認のサインを送っている、人々は「何かを成し遂げなければ受け入れてもらえない」というメッセージを常に受け取っている――と。
(P124)
これはまさに「承認欲求」の話ですよね。
「何者にもなれない」という悩みは、社会からの「何者かになるべき」という押しつけの結果なのかもしれません。
それを思うと、ちょっとすっきりしました。承認欲求が悪いわけじゃないけれど、本当にその形で承認されたいのか? ということはときどき考えておきたいです。
まとめ
ためにはなったけれど、簡単なことしか書かれていなかったのでそこはちょっと不満でした。
もう少し踏み込んだ本を探して読んでみたいです。
アサーション入門――自分も相手も大切にする自己表現法 (講談社現代新書)
- 作者: 平木典子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/02/17
- メディア: 新書
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