今回のテーマは「どんでん返し」です。
「どんでん返し」とは、読者の予想を裏切る結末、作品をひっくり返す結末のことです。
人気のある結末ですが、うまく書くのはなかなか難しいものでもあると思います。
ただこの記事、どんでん返しって書くことがそもそもネタバレなんですよね……すみません。
- 『[映]アムリタ』野崎まど メディアワークス文庫
- 『僕が七不思議になったわけ』小川晴央 メディアワークス文庫
- 『折れた竜骨』米澤穂信 創元推理文庫
- 『know』野崎まど ハヤカワ文庫
- 『クワイエットルームにようこそ』松尾スズキ 文春文庫
- 『キミとは致命的なズレがある』赤月カケヤ ガガガ文庫
- 『騙王』秋目人 メディアワークス文庫
- まとめ
『[映]アムリタ』野崎まど メディアワークス文庫
自主製作映画の監督は、人の心を狂わせる天才だった……。
結末はびっくりというより悪趣味で、読みながら「うわあ」と声が出そうになりました。
でもその悪趣味さがサイコーに楽しいです! ゲテモノ食いみたいなどきどき感がありました。
普通の話には物足りなくなっている人にはおすすめの作品です。
![[映]アムリタ (メディアワークス文庫 の 1-1) [映]アムリタ (メディアワークス文庫 の 1-1)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51sHTeVwu3L._SL160_.jpg)
- 作者: 野崎まど,森井しづき
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
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- メディア: 文庫
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『僕が七不思議になったわけ』小川晴央 メディアワークス文庫
生きたまま七不思議になった少年が、クラスメイト少女を助けるが……。
一見ちょっと不思議な青春小説……なのですが、最後にあるしかけがあります。
どんでん返しだけではなく、そこまで至る過程が青春ものとしても面白いのが素晴らしいです。
さわやかな「どんでん返し」ものです。
『折れた竜骨』米澤穂信 創元推理文庫
イギリス、ソロン諸島で起きた殺人事件。領主のアミーナは真実にたどり着くことができるのか……。
呪術や魔術が存在する世界での、ファンタジーミステリ。ファンタジーな力で何ができて何ができないかという話が面白いです。
かなり評価が分かれる作品なんですが、私は結構好きです。
『know』野崎まど ハヤカワ文庫
『クワイエットルームにようこそ』松尾スズキ 文春文庫
オーバードーズをして、隔離病棟に入院させられた主人公。なんとか脱出しようとするが……。
「病んでいる」とはどういうことなのか、と考えさせられる内容です。終盤の展開には驚きと同時に「こうなるしかなかった」というあきらめも感じました。
ギャグとシリアスが入り混じりつつ、異常と正常のあわいを描いた作品です。
『キミとは致命的なズレがある』赤月カケヤ ガガガ文庫
記憶喪失の少年は、幻覚なのかそうでないのかわからない、謎の出来事に悩まされる……。
しょっぱなから飛ばしているサスペンスです。ストーリーは疾走し続け結末もえぐいです。
万人受けする話ではないけれど、サスペンスやホラーが好きならおすすめしたい一冊です。
『騙王』秋目人 メディアワークス文庫
周りから疎まれている第二王子は、王位を奪取するため権謀術数を巡らせる。
嘘やはったり、脅しがはこびるファンタジーはなかなか珍しいのではないでしょうか。結末もかなりひねってあって好きです。
露悪的なところもありますが、登場人物が「思った通りの人ではない」ところがスリルがあって面白いです。
まとめ
というわけで、「どんでん返し」のおすすめ小説記事でした。
本当はこんな記事を読まずに一切のネタバレなしで読んでほしいんですが、そこはなかなか難しいですね。
興味があれば手に取ってみてください。