ブックワームのひとりごと

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忙しい人向け長編ファンタジー―多崎礼『神殺しの救世主』感想

神殺しの救世主 (角川書店単行本)

今日の更新は、多崎礼『神殺しの救世主』です。

 

あらすじ

滅びつつある世界。預言者に育てられた《運命》の守護者ノト・ファーレは、自分以外の守護者を探して旅に出る。仲間と旅をするうちに、ノトは預言に抗おうとし始めるが……。

 

忙しい人向けファンタジーかよ

忙しい人向けファンタジーかなと思いました。そのくらい展開が早いです。

展開が早い話は基本的には好きではあります。しかし心理描写もそこそこにキャラクターの関係性が進展していくので、面白いと感じる前に「お、おう」って感じになります。

なんにせよ尺が短すぎるんですよね。せめて上下巻だったらもう少しましだっただろうに……。

 

一方で、世界観自体は面白かったです。終わりゆく世界で、新しい世界に移動する民衆たち。そのために奔走する主人公と、ゆかいな仲間たち。

どんどん仲間(パーティ)を増やして目的をこなしていく展開は、RPGっぽくて王道でよかったです。

その分、やっぱり世界観や設定の描写をもっと腰を据えてじっくり読みたかったな……と思うので、早送りなのが悔やまれます。

経験上、この著者の描写力や物語の畳み方のうまさを知っているので、より残念なんですよね。

もう少しで面白くなるのに、と惜しい気持ちでいっぱいです。

 

まとめ

全体的に「惜しい」話でした。ストーリーやキャラクター自体は好きなんだけれどなー。

尺がないっていうのはいろいろな欠陥を生み出すんですね。

神殺しの救世主 (角川書店単行本)

神殺しの救世主 (角川書店単行本)

 

 

 

同作者の『血と霧』もよろしくね!

 スチームパンク(ブラッドパンク?)風の世界観で疑似親子な話です。

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