ブックワームのひとりごと

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ロジカルに主夫中心の子育てを語る―望月昭『パパ、どうしてお仕事いかないの?』

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パパ、どうしてお仕事いかないの?

今日の更新は、望月昭『パパ、どうしてお仕事いかないの?』です。

 

あらすじ

うつ病をきっかけに、主夫になった細川貂々の夫望月昭。子どものちーと君も三歳になった。宝塚への引っ越し、子どもに合わない保育園、子連れの旅行など、さまざまな日常を描く男性の子育てエッセイ。

 

クールでロジカルな子育てエッセイ

ネタとしてはそこまで特別ではないけれど、文章がとてもロジカルで読みやすいです。あと、すごく物知り。

日常ではちーと君に怒り狂っているようですが、その一方で文章ではそれを冷静に見ている。そのクールさが著者の文章の魅力ですね。

おそらく日常生活ではそこまでクールじゃないんだろうけど、文章は冷静。そのギャップがよかったです。

 

ところどころに妻の漫画が挿入されているのだけれど、

実は私……

子どもと一緒にいて「キーッ!!」ってなったことあまりないんです……

(キーッとなるほど2人きりになったことないのだ)

(P231)

というページには笑ってしまいました。これ、世間一般の働くお父さんみたいなセリフだなあ。

世の中の母親はおおよそいつも怒っているけど、あれは「女性だから」ではなくて、「子育ての重い責任を持っているから」なのでしょうね。

 

しばらく彼ら夫婦のエッセイを読んでいなかったので、宝塚に引っ越したことは知りませんでした。何度か行ったことがあるので、情景が想像しやすくてよかったです。

しかし液状化で引っ越すことになるとは。もともとリスクのある土地だったけど、人は「まさか」と思ってしまうんですね。

大阪も埋め立て地の再開発しようとしてるけど、大丈夫かなあ。

 

まとめ 

 男性が書いているということ以外は、話としては特別ではないけれど、クールでロジカルな表現が面白かったです。

 そのうちまた彼の文章を読みたいです。

パパ、どうしてお仕事いかないの?

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育児ばかりでスミマセン。

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