厳密にはコミックエッセイではないかもしれないんですが、一応このカテゴリにさせてください。
あらすじ
化粧品のセールスの仕事を始めた母。こだまとのぞみの姉妹は会社の託児所に預けられる。しかしそこの託児所をあまり好きになれず……。想像も交えて母親との思い出を描いた、事実をもとにした漫画作品。
少し抜けている人がぼちぼち生きていると安心する
掃除が苦手で、料理も要領よくできない母親。課題も締め切り通りに終えられない。エピソードを読んで、軽いADHD傾向があるのかもしれないなと思いました。
それは本題ではないのでひとまず置いておいて。
そんな「家事をする母親」としてはあまり優秀ではない彼女が、子どもと一緒にいるときにはいきいきしているのがよかったです。
不器用で、要領が悪くて、でも、「母親」として暮らしている。そういうところに何か救われる思いがします。
私もわりと、ポンコツな人間なので、不器用な人ががんばってぼちぼち生きているのを見るとほっとします。
生きた時代は違うんですが、私も両親は共働きで、きょうだいはみんな保育所で育っていたので、託児所への送り迎えやそこで親を待つ感覚は共感できました。
親の仕事が終わるのが遅れるといつまでも保育所で待つ羽目になって、それが結構さびしかったんですよね。
ノスタルジーがありつつ、子どものころの感情の機微がよく描かれていて面白かったです。
まとめ
ほのぼのとしていて懐かしくて、面白かったです。
抜けている人がぼちぼち生きているところも、ほっとできる作品でした。