ブックワームのひとりごと

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食べ物に対するポジティブさが楽しい―村瀬秀信『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』

気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている (講談社文庫)

今日の更新は、村瀬秀信『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』です。

 

あらすじ・書籍概要

昔はおしゃれな店が好きだった著者は、いつの間にかチェーン店ばかりで食事をするようになった。吉野家びっくりドンキーサイゼリアなど、街でよく見かけるチェーン店で食事するだけの食べ物エッセイ。

 

びっくりドンキーはメルヘン

まず「食べること」に対する肯定感にあふれているのがよかったです。ただただチェーン店でご飯を食べた記憶、そこでのエピソード、店にまつわる印象をつづっているだけなのに、なぜかとても楽しそうです。

正直特別な体験をしているわけでもなければ、メシテロ描写がすごいわけでもありません。それでもにこにこ読んでしまう本でした。

メッセージ性やあっと驚くような描写もないですが、それゆえにゆるっと読むのにちょうどよかったです。

 

面白かったのは『びっくりドンキー』の話。著者はびっくりドンキーは「メルヘンの世界」と主張します。

店内を見てごらんなさい。筋骨隆々の3食中2食はカツ丼にラーメンをがっついているような屈強な男たちが、チューチュー「いちごミルク」をすすっている姿が見えないか。赤ら顔したおっちゃんが「ビールとイカの箱舟(イカの姿焼きをこう呼ぶ)」と、3人ぐらい沈めてそうなコワモテの兄さんが「あと、マーメイドサラダを追加で」と注文しているではないか。

(P29)

こう言われると本当にファンタジーな気がしてくるから不思議です。びっくりドンキーのあのログハウスみたいな外観、大きなハンバーグ、それを食べるおじさんたち……うん、確かにメルヘンだわ。

読んでいてふふっと笑ってしまいました。

 

ただ著者が関東に住んでいるので、一部見たことのないチェーン店もありました。日高屋とか、山田うどんとか。日高屋は東京にはすごくたくさんあるらしいので一度行ってみたいですね。わざわざ東京に行ってチェーン店っていうのもなんだか不思議なんですけど。

 

まとめ

いわゆるさらっと読める本なんですが、そのさらっとした感じが心地よかったです。

読んでいるとチェーン店に行きたくなってきますね。

 

 男性におすすめのエッセイまとめを書いているので、こちらもよろしくお願いいたします。

honkuimusi.hatenablog.com