ブックワームのひとりごと

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女優志望の女の子がサクラになってお見合い番組に参加―光明寺祭人『わたしはさくら。~捏造恋愛バラエティ、収録中~』

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わたしはさくら。?捏(ねつ)造恋愛バラエティ、収録中? (マイナビ出版ファン文庫)

今日の更新は、『わたしはさくら。~捏造恋愛バラエティ、収録中~』です。

 

あらすじ。書籍概要

女優を目指してモデルやグラビアの仕事をする桜子。彼女はお見合い番組のサクラ役を持ちかけられる。しかし、そこにはほかのサクラもいるらしく……。お見合い番組を舞台に権謀術数が渦巻くミステリー。

 

プライドや夢がある女の子のたくましさがいい

話のテンポがよく、どんどん新情報が出てくるので物語として中だるみするところがなかったです。 

誰が本当のことを言っていて、誰が嘘をついているのか。主人公の桜子と一緒に悩みました。

桜子と一緒にお見合い番組を駆け抜け、最後の怒涛のネタ晴らしを見たときには、彼女にものすごく感情移入してしまっていました。

 

本好きで推理力のある主人公桜子をはじめ、最初は女の子たちのことを「なんて癖の強いキャラなんだ……」と思いました。しかし読み進めていくうちに彼女らのことが好きになってきます。なぜかというと、彼女らは仕事にこだわりをもっているからです。

桜子の女優になりたい、役を勝ち取りたいという気持ちは本物だし、他の女の子たちにもそれぞれかなえたい夢や掲げているプライドがあるんです。

それがあるからこそドロドロしていても憎めないし、最後の大団円も「よかったね!」と素直に喜べました。

 

それから、最後に状況を打破するのが嘘ではなく「素直になること」という倫理観が一貫していて気持ちよかったです。桜子、麗華、ミクはみんな素直になることで自分の夢をかなえていきました。だからこそ読み終わってさわやかな気持ちになれました。

 

これは内容と関係ない文句なのだけれど、この文庫の文字組に違和感を感じました。ルビの振り方もおかしいし。

地味にこういう部分って気になるものなんですね。

 

まとめ

テンポのいい作風の疾走感と、夢を追う女の子たちのかわいさとかっこよさが最高でした。

もっと広く読まれてほしいです。

わたしはさくら。?捏(ねつ)造恋愛バラエティ、収録中? (マイナビ出版ファン文庫)

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ご試食はいかがですか? ~店頭販売は伊達じゃない~ (マイナビ出版ファン文庫)

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