今回は、発達障害をテーマにしたコミックエッセイのおすすめをまとめてみました。
「発達障害について知りたいけれど、長い文章を読むのは苦手」という人にはコミックエッセイが読みやすいのではないでしょうか。
個性的な内容が多いので、読み物としても面白いですよ!
『大人になってわかった! うちの息子は発達障害』高橋瞳子 ヒューマンケアブックス
大人になって発達障害がわかった息子に悩む母親のコミックエッセイ。
私自身も親に迷惑をかけまくった人間だったので他人事ではありませんでした。こうして周囲の人の悩みを描いてくれるとこちらとしても理解しやすいです。
作中ではまだまだ道途上という感じでしたがどこか落ち着けるところがあればいいですね。
『うちの子は字が書けない 発達性読み書き障害の息子がいます』千葉リョウコ ポプラ社
文字を書くことに困難が生じる、ディスレクシア(読み書き障害)の息子を支援する母親のコミックエッセイ。
字がうまく書けないだけで不真面目とかさぼっているとか思われてしまう苦しみが描かれています。それでも乗り越えて大人になろうとする子どもはかっこいいですね。
大変ではありますが、母親である著者がきちんと自省をしているので、逆にかわいそうな感じがしなくてよかったです。
『おとなの発達障害かもしれない?』森島明子 コミックエッセイの森
大人になってからADHDと診断された著者の仕事と治療の生活。
ADHDの薬コンサータの服薬記録が面白かったです。こんな不思議な薬があるんですね。よく効く薬ではありますが、それゆえの悩みも多いようです。
健康管理を頑張ったり、神経質な母親に困ったりしながら、漫画の仕事を続けているところがかっこよかったです。
『はざまのコドモ 息子は知的ボーダーで発達障害児』漫画・沖田×花 原作・君影草 ぶんか社
障害が認定されるかどうかのぎりぎりのIQを持つ、いわゆる「知的ボーダー」の子どもを育てる母親の苦労を描いたコミックエッセイ。
発達障害者はIQが健常者と変わらない人ばかりではないと改めて認識した本でした。支援が必要なのに、なかなか受けられない苦しみ。こういう境界線に生きている人たちは世の中にたくさんいるのでしょうね。
『あたし研究』小道モコ クリエイツかもがわ
発達障害の女性がイラストとともに「あたし」を描く当事者研究本。正確にはイラストエッセイなんですが、漫画と通じているのでとりあげました。
自閉症スペクトラムの独自の世界が描かれていて興味深いです。己を見つめなおし、なぜ困っているのかと考える著者の洞察は、読者側としても自分の障害を知ることに役立ちました。
『史群アル仙のメンタルチップス~不安障害とADHDの歩き方~』史群アル仙 秋田書店
ADHDと不安障害を統合失調症と誤診され、過度な投薬により路頭をさ迷った女性のコミックエッセイ。
非常に過酷な人生を送っている方なのですが、コミカルでレトロな絵柄のおかげで深刻になりすぎないのがよかったです。
さすがにここまで特殊な人生を送る人は少数派とはいえ、街中を歩いている挙動が怪しい人たちも、きっと何かしらの事情があるのだと思うようになりました。
以上です、興味があればぜひ読んでみてください。