ブックワームのひとりごと

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ヤバい女に翻弄されつつも翻弄する―間宮夏生『月光』

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月光 (電撃文庫)

今日の更新は、間宮夏生『月光』です。

 

あらすじ・書籍概要

男子高校生、野々村は、クラスのアイドル月森葉子が落とした「殺しのレシピ」を拾う。それは、完全犯罪を目指した計画が書かれているメモだった。しばらくして、月森の父親が事故死する……。

 

策謀と駆け引きで殴り合う男女かわいい

ミステリとしてはツッコミどころが多い話なんですが、それ以上にヒロインの月森がかわいくていろいろ許してしまいました。

なぜか主人公野々村にデレまくる月森。それがどこまで本気なのか、策謀なのか翻弄される野々村。戸惑いながらも月森の魔力に惹かれていってしまう……この魔性の女に惹かれていく過程がすっごいわかるんですよね。

主人公野々村自身も一癖あって、ヤバい女である月森に一歩も引かずやりやっています。そんな駆け引きに駆け引きを重ねて、なお「好き」だという関係性が矛盾と美しさを抱えていて好きです。

ライバルであり恋愛関係であるという男女大好きなので、めちゃくちゃ興奮してしまいました。

 

とはいえミステリとしては前述したようにツッコミどころも多いですね。ミステリ慣れしていない人間から見ても謎解きっぽくはないので。

言葉と策謀で殴り合う男女のラブコメとして読んだほうがいいと思います。

 

まとめ

 男女がかわいいのですべてが許してしまった。駆け引きっていいですよね。

月森さんの怖くてかわいいところを見たければぜひ読んでみてほしいです。

月光 (電撃文庫)

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法廷の王様 弁護士・霧島連次郎 (メディアワークス文庫)

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