ブックワームのひとりごと

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情報量がめちゃくちゃ多い中世の仕事紹介本―グレゴリウス山田『十三世紀のハローワーク』

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中世実在職業解説本 十三世紀のハローワーク

今日の更新は、グレゴリウス山田『十三世紀のハローワーク』です。

ずっと買いたかったけど値段で二の足を踏んでいた本。思い切って買っちゃいました。

 

あらすじ・書籍概要

十三世紀の人々は、どのような仕事をしていたのだろうか。パン屋や乳母などのメジャーなものから、どぶさらいやコーヒー嗅ぎなど「何の仕事?」というものまで、著者が文献をもとに調べて絵と文にした。

 

私がここで説明するよりもpixivのサンプルを見た方が早いですね。

www.pixiv.net

著者がデザインした職業のイラスト、解説、それを補足するちびキャライラストで構成されています。

とにかく情報量が多く、いつまでも読んでいられます。紹介される職業は100以上。それぞれみっちり解説が書きこまれています。

そしてイラストがとてもかわいい! キャラデザはその職業が使っていた道具をうまく組み合わせていますし、ちびキャラもかわいく省略されています。

この内容で2700円は本当に安いです。

そして巻末には大量の参考文献リストが。参考文献をちゃんと書く本は面白い法則。恐ろしいほどの読書家なんだな、と再確認しました。

 

面白かったのは、皮剥ぎや偽乞食など、いわゆる「賤民」と呼ばれる職業の人々も紹介されていたことです。こういうところをぼかしてしまう手段もあるのに、あえてきっちりクールに書いているのは好感触でした。

今の社会では考えられないこと、倫理的に許されないこともさらっと書いていますが、淡々としていて読みやすかったです。今とは違うのね、と冷静に流せました。

 

まとめ

めちゃくちゃ面白いのでタイトルが気になっている人はぜひ買ってほしいです。2700円以上の価値はあります!

買ってよかった2019エントリー確実です。

中世実在職業解説本 十三世紀のハローワーク

中世実在職業解説本 十三世紀のハローワーク

 
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